最終更新日:2025/02/25
編集履歴(0)
元となった辞書の項目

corruption

名詞

(官吏などの)不正行為,汚職 / 堕落 / (物の)腐敗 / (原文の)改悪;(言語の)なまり

このボタンはなに?
このボタンはなに?
解説

1. 基本情報と概要

単語: corruption

品詞: 名詞 (不可算名詞として扱われる場合が多い)

意味(英語): Dishonest or fraudulent conduct by those in power; moral decay or the process of becoming morally degraded.

意味(日本語): 権力を持つ人々による不正行為や、道徳的な堕落のことです。「腐敗」「汚職」「頽廃」などという意味合いがあります。政治家の汚職や、不正を行う際に使われることが多いです。また、抽象的に「人間・社会が腐っていく様子」を指すこともあります。

道徳的に良くないこと、不正をすることを強く非難するようなニュアンスがあり、「汚職」や「腐敗」というイメージが強い単語です。

活用形

名詞なので規則的な活用はありませんが、形容詞形や動詞形はあります。


  • 形容詞形 : corrupt (「腐敗した」「不正な」などの意味)

  • 動詞形 : to corrupt (「腐敗させる」「悪化させる」「堕落させる」など)

CEFRレベルの目安は B2(中上級) ほどと考えられます。ニュースや報道、政治批判などの文脈で比較的よく見聞きする単語ですが、A1~A2レベルではあまり出てこないため、やや上級者向けといえます。


2. 語構成と詳細な意味


  • 語構成


    • 「cor-」: (多くの場合接頭語として「共に」「共通の」などを表すこともありますが、ここでは直接的な意味をもたない部分として認識されることが多い)

    • 「rupt」: ラテン語の「rumpere(破る)」に由来する要素。「break(壊す)」のニュアンス

    • 「-ion」: 名詞を作る接尾語


下記のような派生語や関連語があります:


  • corrupt (形容詞・動詞)

  • corruptible (形容詞: 「買収されやすい」「腐敗しやすい」)

  • incorruptible (形容詞: 「腐敗しない」「清廉潔白な」)

よく使われるコロケーションや関連フレーズ(10個)


  1. political corruption(政治汚職)

  2. widespread corruption(蔓延する汚職)

  3. corruption scandal(汚職スキャンダル)

  4. anti-corruption campaign(反汚職運動)

  5. corruption charges(汚職容疑)

  6. corrupt practices(不正行為)

  7. allegations of corruption(汚職の疑惑)

  8. bribery and corruption(贈収賄と汚職)

  9. root out corruption(汚職を根絶する)

  10. systemic corruption(制度的な腐敗)


3. 語源とニュアンス


  • 語源: ラテン語の「corrumpere」(壊す、損なう) から来ています。「破壊する」「堕落させる」という意味を長い歴史の中で派生させ、現在の「汚職」「腐敗」の意味に定着しました。

  • 使用時の注意点:


    • 「corruption」は政治的・社会的な側面で使われることが多いですが、抽象的に「道徳の崩壊」を指すときにも使われます。

    • 堅い文脈から日常会話まで使われますが、特に政治や社会問題を語るシーンで多用されるため、フォーマルな印象を持つことが多いです。

    • 強い非難や告発を含む場合が多いので、感情のこもった表現として使われることもあります。



4. 文法的な特徴と構文


  • 「corruption」は 不可算名詞 として用いられる場合がほとんどです。たとえば「three corruptions」とは言いません。

  • 政治や企業文化などの話題で、しばしば冠詞を伴わずに「Corruption is a serious issue.(汚職は重大な問題だ)」などと表現されます。

  • 堅めの文章でもニュース記事でもよく登場します。

イディオムや構文例


  • root out corruption: 「汚職を一掃する」

  • be plagued by corruption: 「汚職に悩まされている」

フォーマルな場面で使うことが多いですが、日常会話でも政治批判や会社の不正行為を話題にするときには登場します。


5. 実例と例文

① 日常会話での例文 (3例)


  1. “I heard there’s a lot of corruption in that organization.”

    (あの組織では汚職が多いと聞いたよ。)

  2. “Corruption is one reason people have lost trust in the government.”

    (汚職が人々が政府を信頼しなくなった原因の一つです。)

  3. “They’re determined to fight corruption at a local level.”

    (彼らは地域レベルで汚職と戦う決意をしています。)

② ビジネスシーンでの例文 (3例)


  1. “The new CEO promised to eliminate corruption within the company.”

    (新しいCEOは社内の汚職をなくすと約束しました。)

  2. “Our compliance department investigates any suspicions of corruption.”

    (コンプライアンス部門は汚職の疑いがある案件を調査します。)

  3. “Investors are concerned about potential corruption in overseas branches.”

    (投資家たちは海外支社での潜在的な汚職を懸念しています。)

③ 学術的/報道などの文脈 (3例)


  1. “Corruption undermines the economic stability and social fabric of nations.”

    (汚職は国家の経済的安定と社会構造を弱体化させます。)

  2. “Many scholars have studied the correlation between corruption and low economic growth.”

    (多くの研究者が汚職と低い経済成長率の相関を研究してきました。)

  3. “The report details the various forms of corruption found across different sectors.”

    (その報告書はさまざまな分野で見られる汚職の形を詳述しています。)


6. 類義語・反意語と比較

類義語(Synonyms)


  1. fraud(詐欺)


    • 一般的に詐欺行為を指す。政治・企業・個人レベルなど幅広い詐欺に使う。


  2. bribery(贈賄)


    • 賄賂を渡す行為(または受け取る行為)を強調。


  3. misconduct(不正行為)


    • 守るべきルールや倫理規定に反する行為。職務上の不正など。


  4. wrongdoing(悪事)


    • 法律や道徳に反する行為全般。汚職だけでなく包括的に使える。


反意語(Antonyms)


  1. integrity(誠実、高潔)


    • 道徳的・倫理的に誠実であること。


  2. honesty(正直)


    • 嘘やごまかしのない姿勢を指す。


  3. righteousness(正義、公正)


    • 正しく公平な立場を堅持すること。


「corruption」は、より組織的・政治的な不正行為を指すことが多く、「fraud」「misconduct」は状況によっては個人レベルの不正とも関連するニュアンスです。


7. 発音とアクセントの特徴

発音記号(IPA)


  • イギリス英語 (BrE): /kəˈrʌp.ʃən/

  • アメリカ英語 (AmE): /kəˈrʌp.ʃən/

アクセントは「-rup-」の部分に来ます。

よくある間違いとして「コラプション」とカタカナ発音で /koʊ/ のように伸ばしてしまうことがありますが、実際には と短く始まる点に注意しましょう。


8. 学習上の注意点・よくある間違い


  • スペルミス: “corruption” の綴りは途中に “u” が入ることを忘れやすいです( × corrption など)。

  • 同音異義語との混同: “corrupt” と “corruption” の混同、あるいは “eruption” (噴火) といった単語と似た発音部分を間違えるケースもあります。

  • 試験対策: TOEICや英検などでは社会問題に関する文章で出題される可能性があります。特にリーディングセクションでニュース記事やビジネスリポートに登場することが多いので注意してください。


9. 記憶に残るヒントやイメージ


  • 「破壊する」という意味合いを持つラテン語 “rumpere” を思い出すと、「社会や道徳を壊す行為」というイメージを持ちやすいです。

  • 「cor-」部分は「共に/全体の」といったイメージがあり、「みんなの価値観を壊す」→「汚職」という連想につなげると覚えやすいかもしれません。

  • スペリングは “cor + rupt + ion” と分解して、真ん中の “rupt”(壊す) と語尾の “ion”(名詞化) のセットで覚えるとミスしにくくなります。


以上が名詞 「corruption」 の詳細な解説です。政治や組織の倫理の文脈で非常によく使われる単語なので、ビジネス英語やニュース記事を読むときにもしっかり押さえておきましょう。

意味のイメージ
corruption
意味(1)

堕落

意味(2)

(物の)腐敗

意味(3)

(官吏などの)不正行為,汚職

意味(4)

(原文の)改悪;(言語の)なまり

学術英単語(NAWL)/ 英英選択問題 / 英単語⇨英定義

編集履歴(0)

ログイン / 新規登録

 

アプリをダウンロード!
DiQt

DiQt(ディクト)

無料

★★★★★★★★★★