最終更新日:2025/02/25
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元となった辞書の項目

acid

形容詞

酸性の / 酸味のある,すっぱい(sour) / (言葉・態度などが)厳しい,しんらつな / 酸 / すっぱいもの / 《俗》=LSD

このボタンはなに?

その溶液は酸性だったので赤くなった。

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解説

以下では、形容詞「acid」について、できるだけ詳しく解説します。


1. 基本情報と概要

英語表記: acid

品詞: 形容詞 (ただし、名詞としても「酸」を表す場合あり)

CEFRレベルの目安: B2(中上級)


  • 学習者としては化学分野だけでなく、比喩的に「辛辣な」意味で使われることを知っておくと便利です。

意味(英語・日本語の両方)


  • 「acid (形容詞)」の主な意味:

    1) having a sharp, sour, or biting taste(鋭い酸味をもつ、酸っぱい)

    2) containing acid or having the properties of an acid(酸を含む、酸の性質を持つ)

    3) (比喩的に) sharp, sarcastic, or critical(辛辣な、皮肉な)

日本語での説明


  • 1) 「酸っぱい味を持っている、または酸の性質を帯びている」という意味です。

  • 2) 比喩的には「辛辣な」「皮肉な」といったニュアンスをもちます。たとえば、人のコメントや意見が「辛辣である」というときに “acid remarks” のように表現します。

  • 使う場面としては、科学的な文脈では「酸性の~」という性質を述べたいときによく登場し、日常的には「辛辣な言い回し」を指す比喩的表現でも使われます。

活用形

形容詞のため、基本的に比較級や最上級を作れます(ただしあまり頻繁には使われません):


  • 比較級: more acid

  • 最上級: most acid

「acid」が他の品詞になるとき:


  • 名詞: an acid(酸)

  • 形容詞: acidic(acidと同様に「酸性の」という意味だが、やや学術的)


2. 語構成と詳細な意味

語構成


  • 語幹: 「acid」

  • ラテン語の “acidus” (酸っぱい、鋭い) に由来し、さらに“acere” (酸っぱい) が原型とされています。

  • 厳密には、英語の “acid” はラテン語由来の語幹に直接英語化したもののため、明確な接頭語・接尾語を持たない形で取り入れられています。

派生語や類縁語


  • acidic (形容詞): 「酸性の」「酸味のある」(学術的に使われやすい)

  • acidity (名詞): 「酸性」「酸度」

  • acidify (動詞): 「酸性にする」「酸っぱくする」

よく使われるコロケーション・関連表現(10個)


  1. acid test(実力を試す試金石)

  2. acid rain(酸性雨)

  3. acid solution(酸性溶液)

  4. acid property(酸性の特性)

  5. acid remark(辛辣な発言)

  6. acid reaction(酸性反応)

  7. slightly acid(弱酸性の)

  8. acid level(酸度)

  9. acid soil(酸性土壌)

  10. acid environment(酸性環境)


3. 語源とニュアンス

語源


  • ラテン語 “acidus” (酸っぱい、鋭い) → 英語 “acid”

  • 古フランス語 “acide” を経由して英語に入ったとされます。

ニュアンス・歴史的使用


  • 元々は科学的文脈で「酸」や「酸性のこと」を表す言葉として使用されてきました。

  • その後、人の態度や発言が「チクッとした、鋭い」といった比喩的表現としても利用されるようになり、現代では「辛辣な」という意味で口語・文章ともによく見られます。

使用時の注意点


  • 「酸味がある/酸性の」という科学的意味なのか、「辛辣だ」という比喩的意味なのか、文脈から判断する必要があります。

  • カジュアルな会話でも、「acid」という形容詞を使えばやや硬めで印象的な言い回しになるので、フォーマルな文章や学術文でも比較的自然に使えます。


4. 文法的な特徴と構文


  • 形容詞なので、名詞を修飾するときに使われます。

  • 例: “acid chemicals” (酸性の化学物質) / “an acid remark” (辛辣な発言)

使用シーン


  • フォーマル: 学術的文脈で「酸性の」「酸を含む」といった内容を正確に表現する場合。

  • カジュアル: 友人同士の会話で相手の言い方・態度が「尖っている、きつい」場合を強調するときに使うことがある。ただし “acidic” や “sharp” などのほうが通じやすい場合もある。

文法上のポイント


  • 形容詞なので可算・不可算の区別は問いませんが、名詞としての “acid” は可算名詞(通例「酸」として1種類、2種類…と扱われる)。

  • 比喩的用法では、主に形容詞でそのまま使われます。


5. 実例と例文

日常会話、ビジネス、学術的な文脈でそれぞれ3例ずつ紹介します。

日常会話での例


  1. “That lemon pie is really acid. I prefer something sweeter.”


    • 「あのレモンパイはずいぶん酸っぱいね。もっと甘い方がいいな。」


  2. “Her acid comments made everyone uncomfortable.”


    • 「彼女の辛辣なコメントはみんなを不快にさせたよ。」


  3. “I can’t drink acid drinks first thing in the morning.”


    • 「朝イチに酸っぱい飲み物は飲めないよ。」


ビジネスでの例


  1. “We need to run an acid test on this new marketing strategy.”


    • 「新しいマーケティング戦略に試験的な厳しいテストをかける必要があります。」

    • ※“acid test” は比喩的に「厳密な評価」「本当の実力を試すテスト」の意。


  2. “His acid tone in the meeting did not help the negotiation.”


    • 「ミーティングでの彼の辛辣な口調は、交渉の助けにならなかったね。」


  3. “The laboratory found acid deposits in the facility’s runoff water.”


    • 「研究所は、施設から出る排水に酸性の堆積物があることを突き止めた。」


学術的な文脈での例


  1. “The acid properties of the solution are influenced by temperature.”


    • 「その溶液の酸性特性は温度によって影響を受ける。」


  2. “Acid rainfall has significantly affected the local ecosystem.”


    • 「酸性雨は地域の生態系に大きな影響を及ぼしている。」


  3. “An acid environment can alter the rate of chemical reactions.”


    • 「酸性環境は化学反応の速度を変化させることがある。」



6. 類義語・反意語と比較

類義語 (Synonyms)


  1. sour(酸っぱい)


    • 食べ物や飲み物が「酸っぱい」場合に使う。

    • “acid” より日常的。


  2. acidic(酸性の)


    • 学術的には “acidic” のほうがよく使われる。 “acid” との違いは語感がより専門的。


  3. tart(酸味がある、辛口である)


    • 食べ物の酸味に特に用いられやすい。人の性格・態度に対して使うと「辛辣な」というニュアンス。


反意語 (Antonyms)


  1. alkaline(アルカリ性の)


    • 化学分野での反意語。


  2. sweet(甘い)


    • 食べ物や飲み物の味としては「酸っぱい(acid)」の反対。



7. 発音とアクセントの特徴


  • 発音記号 (IPA): /ˈæsɪd/

  • アメリカ英語 (AmE): アクセントは最初の “a” に置かれ、[ˈæsɪd] と発音される。

  • イギリス英語 (BrE): 大きくは変わらないが [ˈæsɪd] あるいは [ˈasɪd] とも。

  • よくある間違い: 語末を「アシッド」ではなく「アスィッド」のように発音するのが英語的。


8. 学習上の注意点・よくある間違い


  1. スペルミス: “acid” を “asid” や “acidc” と誤記するケース。

  2. 同音異義語とまではいかないが “accede (同意する)” など似たスペルの単語と混同しないよう注意。

  3. 試験対策: TOEIC や英検などで科学技術に関する文章が出る場合に “acid” は読解で頻出する可能性がある。また “acid test” というイディオムがビジネス英語で出てくることもある。


9. 記憶に残るヒントやイメージ


  • 語源の “acidus” は “sour” (酸っぱい) という意味。酸っぱいものを口に入れたときの「キュッとした鋭い味わい」をイメージすると覚えやすいです。

  • 辛辣な表現(“acid remark”)も、口にして「うっ」となるようなきつい感覚をイメージするとよいでしょう。

  • スペリングの先頭 “a” と「酸」というイメージを結び付けて、“a” → “酸(さん)” および “acid” と連想しながら覚えると混同しにくいです。


以上が形容詞「acid」の詳細な解説です。科学的な文脈で覚えるだけでなく、比喩的に使われる「辛辣な」という意味にも注目すると、英語表現の幅が広がります。ぜひいろいろな例文で使ってみてください。

意味のイメージ
acid
意味(1)

酸性の

意味(2)

(言葉・態度などが)厳しい,しんらつな

意味(3)

意味(4)

すっぱいもの

意味(5)

《俗》=LSD

意味(6)

酸味のある,すっぱい(sour)

学術英単語(NAWL)/ 英英選択問題 / 英単語⇨英定義

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