conscious

以下では、形容詞 “conscious” を、学習者向けにできるだけ詳しく解説していきます。

1. 基本情報と概要

意味

• 英語: conscious = “aware of something or awake; having knowledge of something”


• 日本語: 「意識している」「気づいている」「意図的な」「（意識が）はっきりしている」

たとえば、「周囲の状況や自分の行動をきちんと認識している」「頭がはっきりしていて眠っていない」などのニュアンスで使う形容詞です。日常的に「〇〇を意識している」「〇〇に気づいている」という場面でよく使われます。

品詞と活用

• 形容詞 (adjective)
  
  
  • 「意識している」という意味を持つ。
  
  


• 比較級・最上級: 一般的には “more conscious” / “most conscious” と表現します。
  
  （ただし、conscious は程度比較をあまりしない形容詞のため、実際に使われる場面は限られます）

他の品詞形

• 名詞形: “consciousness”（意識、意識状態）


• 副詞形: “consciously”（意識的に、故意に）


• 関連語: “subconscious” (形容詞/名詞) 「潜在意識（の）」

CEFR レベル

• B2（中上級）
  
  「意識」「認識」といった抽象的な概念を扱う単語のため、やや難しめです。日常会話でもよく出てきますが、使いこなすにはある程度の英語力が必要です。

2. 語構成と詳細な意味

語構成

• 接頭語: “con-” = 「共に」「いっしょに」


• 語幹: “sci” = 「知る」（ラテン語 “scire” が由来）


• 接尾語: “-ous” = 「〜の性質を持つ」（形容詞化する役割）

“conscious” はラテン語の “conscire”(一緒に知る, 知っている) に由来しています。「一緒に知っている」→「自分自身も含めて意識できている」というイメージです。

類縁語・派生語

• “conscience”（名詞: 良心）※スペルが似ていますが別単語


• “subconscious”（形容詞/名詞: 潜在意識（の））


• “unconscious”（形容詞: 無意識の、意識を失った）

よく使われるコロケーション・関連フレーズ（10個）

1. “be conscious of …”（…を意識している）
   


2. “health-conscious”（健康志向の）
   


3. “environmentally conscious”（環境意識の高い）
   


4. “make a conscious effort to …”（…しようと意図的に努力する）
   


5. “remain conscious”（意識を保つ）
   


6. “fashion-conscious”（ファッションに敏感な）
   


7. “cost-conscious”（コスト意識が高い）
   


8. “socially conscious”（社会問題に意識が高い）
   


9. “conscious choice”（意図的な選択）
   


10. “self-conscious”（他人の目を気にする、自意識過剰な）

3. 語源とニュアンス

語源

• ラテン語 “con-” (共に) + “scire” (知る) が語源です。
  
  “conscire” → “conscious” となり、「自分自身も含めて知る・理解している」というニュアンスで使われるようになりました。

使用時の微妙なニュアンス

• 「（自覚して）意図的にやっている」「（外界や状況に）しっかり気づいている」というニュアンスがあります。
  


• “conscious” は「無意識ではない」「はっきりとわかっている」というニュアンスを含むため、相手に対して「ちゃんとわかってますか？」と尋ねるときにも使われたりします。


• フォーマル／カジュアルいずれの場面でも耳にしますが、文章でも比較的よく用いられる語です。

4. 文法的な特徴と構文

• 形容詞なので、基本構文は “be + conscious (of/that …)”。
  
  
  • 例: “I am conscious of his presence.”（彼の存在を意識している）
  
  
  • 例: “They were conscious that something was wrong.”（彼らは何かがおかしいと気づいていた）
  
  


• 他動詞／自動詞の区別はありません。あくまで形容詞なので、主語に対して「意識している／わかっている」ことを修飾します。


• 形式的には「意識の有無」を表すため、医療・ビジネスでも使われる頻度が高いです。


• フォーマルにもカジュアルにも使えますが、「意図的に」「計画的に」という意味合いを出す場合には “consciously” という副詞がしばしば用いられます。

5. 実例と例文

日常会話 (3例)

1. “I’m trying to be more conscious of my posture when I sit at my desk.”
   
   （デスクに座るときには姿勢をより意識しようとしているの。）


2. “Are you conscious of how much sugar you add to your coffee?”
   
   （コーヒーにどれぐらい砂糖を入れているか意識してる？）


3. “She suddenly became conscious of someone watching her.”
   
   （彼女は誰かが見ていることに急に気づいた。）

ビジネス (3例)

1. “Our company needs to be conscious of emerging market trends.”
   
   （当社は新興市場のトレンドを意識する必要があります。）


2. “He made a conscious effort to improve communication within the team.”
   
   （彼はチーム内のコミュニケーションを改善するために意図的に努力した。）


3. “Being cost-conscious is crucial in today’s competitive environment.”
   
   （今日の競争環境ではコスト意識が非常に重要だ。）

学術的・専門的 (3例)

1. “Researchers are conscious of the ethical implications of their study.”
   
   （研究者たちは自分たちの研究が持つ倫理的な影響を意識している。）


2. “Medical staff monitored whether the patient remained conscious during the procedure.”
   
   （医療スタッフは処置中に患者が意識を保っているかどうかをモニタリングした。）


3. “In psychology, one’s conscious thoughts can be influenced by subconscious impulses.”
   
   （心理学において、人の意識的な思考は潜在意識の衝動に影響を受けることがある。）

6. 類義語・反意語と比較

類義語

1. “aware”（気づいている）
   
   
   
   • 意味合いは似ていますが、“conscious” は「明確に意識している」ニュアンスがやや強いです。
     
   
   


2. “mindful”（意識している、気を配っている）
   
   
   
   • 「注意深く意識している」「思いやりがある」といったニュアンスを含むときに使われます。
     
   
   


3. “alert”（警戒している、油断がない）
   
   
   
   • 「何かが起こるかもしれない」状況に特に注意しているニュアンスです。
   
   

反意語

1. “unconscious”（無意識の、意識不明の）
   


2. “unaware”（気づいていない）
   


3. “oblivious”（まったく気づいていない）

7. 発音とアクセントの特徴

• IPA:
  
  
  
  • イギリス英語(BrE): /ˈkɒn.ʃəs/
    
  
  
  • 「カン・シャス」に近い発音。
    
  
  
  • アメリカ英語(AmE): /ˈkɑːn.ʃəs/
    
  
  
  • 「カーン・シャス」に近い発音。
    
  
  


• アクセント位置は単語の最初 “con–” の部分。
  


• よくある間違いとして、語尾の “-scious” のあたりを /ʃəs/ としっかり発音せず “-shus” と曖昧にしてしまうことが挙げられます。

8. 学習上の注意点・よくある間違い

• スペルの混同
  
  
  • “conscience”（名詞: 良心）と非常にスペルが似ていますが、意味が異なります。
    
  
  


• スペルミス
  
  
  • “concious” と “s” の前に “c” を書き忘れたり順番を間違えたりしやすいので注意です。
    
  
  


• 同音異義語
  
  
  • “conscience”（発音が /ˈkɒn.ʃəns/）や “conscious”（/ˈkɒn.ʃəs/）は似ていますが別語です。
    
  
  


• 資格試験やTOEICなど
  
  
  • 抽象的な文章（倫理、心理、健康など）への言及で、“unconscious” や “subconscious” とあわせてよく出題されることが多いです。
  
  

9. 記憶に残るヒントやイメージ

• 「自分が何かと“共に”知っている」というラテン語由来のイメージを持つと覚えやすいです。
  


• “con-” + “sci-” = 「いっしょに知る → 意識している」と意識づけすると、スペリングの混乱を防ぐことができます。
  


• 日常会話で、健康志向(“health-conscious”) や環境意識(“environmentally conscious”) などの複合的な表現とセットでイメージを作ると定着しやすいです。

以上が形容詞 “conscious” の詳細な解説です。スペルや類似単語との混同に注意しつつ、「意識している」「気づいている」といった文脈で活用してみてください。