最終更新日:2025/12/05
編集履歴(0)
元となった辞書の項目

facet

【名】一面,側面,様相;(宝石の)小面;【動/他】(宝石)に小面を刻む.

このボタンはなに?

彼女の人格には多くの側面があります。

このボタンはなに?
解説

以下では、英単語 facet をさまざまな観点から詳しく解説します。


1. 基本情報と概要

単語: facet

品詞: 名詞 (countable noun)

CEFRレベル目安: B2(中上級)


  • B2: 日常会話だけでなく、さまざまなトピックについてより深い理解を示す必要があるレベルです。

意味(英語・日本語)


  • 英語: “a particular aspect or feature of something”

  • 日本語: 「物事の特定の側面、局面、特徴」や「宝石の小面(切子面)」という意味です。

「facet」は、ある問題や対象物の「いろいろある側面のうちの一つ」を指し示したいときによく使われる単語です。たとえば「人格の一面」とか「物事のある局面」を表すときに用いられます。

活用形


  • 単数形: facet

  • 複数形: facets

他の品詞形


  • 派生形として動詞形はあまり一般的には使われませんが、形容詞化されることもほとんどありません。“faceted”(形容詞)などが存在し、「ファセットを持つ〜」という意味で「faceted gemstone」(切子面を持つ宝石) のように使われます。


2. 語構成と詳細な意味

語構成


  • fac-: 顔や面を意味するラテン語系の語根 (facies) に由来すると考えられています。英語の face も同根です。

  • -et: 「小さいもの」「小さな面」を表すフランス語由来の接尾辞です。

よく使われるコロケーション(共起表現)10選


  1. various facets of …(…のさまざまな側面)

  2. a crucial facet(重要な側面)

  3. a significant facet(重大な局面/側面)

  4. multiple facets(複数の局面/側面)

  5. the many facets of his personality(彼の人格の多くの側面)

  6. explore every facet(あらゆる面を探求する)

  7. reveal a new facet(新たな側面を明らかにする)

  8. one facet of the problem(問題のひとつの側面)

  9. reflect different facets(異なる面を映し出す)

  10. examine all facets of …(…のあらゆる側面を精査する)


3. 語源とニュアンス

語源


  • フランス語の facette(小さい面/切面)に由来し、さらにラテン語の facies(顔、面)が語源とされています。もともとは宝石の「切り面」を表す言葉が、転じて比喩的に「物事の多面的な一面」を指すようになりました。

使用時の注意点・ニュアンス


  • 撮り上げたいテーマの「特定の一面」を強調する場合に用いられます。

  • 科学的・アカデミックな文脈から、ビジネスや日常会話においても比較的フォーマルに使われる単語です。

  • “aspect”や“side”と近いニュアンスですが、「多面体の一面」のイメージがあり、より厳密に「細分化された一部分」を表すニュアンスが強いです。

カジュアル度: ややフォーマル → 文章やプレゼン、論文などにもよく登場します。


4. 文法的な特徴と構文


  • 可算名詞: 例) “The issue has many facets.”(その問題には多くの側面がある)

  • 単独で使うより、必ず「of + 対象」を伴って使うことが多い: “facets of …” という形で「…の側面」と説明することが一般的です。

一般的な構文例


  • “(Something) has many facets.”

  • “We need to explore every facet of (something).”

  • “This is one facet of the larger problem.”

イディオムや固定表現はあまり多くはありませんが、日常的に使われるフレーズとしては上記のような構文が定番です。


5. 実例と例文

以下、それぞれ日常会話・ビジネス・学術的文脈において、3つずつ例文を示します。

日常会話での例文


  1. “I never knew that facet of her personality before.”

    「彼女にそんな一面があるなんて知らなかったよ。」


  2. “We talked about different facets of the movie’s storyline.”

    「その映画のストーリーラインについていろんな角度から話したんだ。」


  3. “Cooking has so many facets—it's creative, scientific, and artistic all at once.”

    「料理には本当にいろんな側面がある。クリエイティブだし、科学的だし、芸術的な要素もある。」


ビジネスでの例文


  1. “We need to analyze all facets of this marketing strategy before launching.”

    「ローンチする前に、このマーケティング戦略のあらゆる側面を解析する必要があります。」


  2. “A crucial facet of our success is communication among team members.”

    「私たちの成功の重要な要素としては、チームメンバー間のコミュニケーションがあります。」


  3. “It’s essential to consider every facet of the client’s requirements.”

    「顧客の要望のあらゆる側面を考慮することが重要です。」


学術的(アカデミック)な文脈での例文


  1. “This research examines the social and economic facets of urban development.”

    「この研究は都市開発の社会的および経済的側面を検証しています。」


  2. “Multiple facets of cultural identity are explored in this paper.”

    「本論文では、文化的アイデンティティの多様な側面が探求されています。」


  3. “To fully understand the phenomenon, we must analyze each facet in detail.”

    「この現象を完全に理解するには、それぞれの側面を詳しく分析しなければなりません。」



6. 類義語・反意語と比較

類義語 (Synonyms)


  1. aspect(側面)


    • より一般的に「側面」を表す。文脈は “facet” とほぼ同じように使える。


  2. side(面・側)


    • 日常会話でカジュアルに使える表現。


  3. angle(観点)


    • 「視点・切り口」というニュアンスで、もう少し意見や考え方の方向を示すイメージ。


  4. dimension(次元)


    • 物事をさらに多角的に捉えるときに使う。少し抽象的な印象が強い。


反意語 (Antonyms)

“facet” の明確な直接の反意語はあまりありませんが、あえて挙げるとすると:


  • entirety(全体)

  • whole(全体)

    物事を「一面」ではなく「全部」として捉える反意になります。


7. 発音とアクセントの特徴


  • 発音記号 (IPA): /ˈfæs.ɪt/


    • アメリカ英語: [fæsɪt](「ファスィット」に近い発音)

    • イギリス英語: 同様に /ˈfæs.ɪt/ と発音する


  • アクセント: 第一音節 “fa-” の部分にアクセント(強勢)がきます。

  • よくある発音の間違い: “fɑːcɪt” と長めの母音で読んでしまいがちですが、正しくは短い [æ] 音です。


8. 学習上の注意点・よくある間違い


  1. スペルミス: “facit” や “fassett” などと書いてしまう。

  2. 同音異義語との混同: 特に facade(外観、建物の正面)や “facetious” (冗談めかした、滑稽な)とはつづりが似ていませんが、スペルが近い単語と混ざるかもしれません。

  3. 試験での出題: TOEICや英検でも高めのレベルの読解問題に出てくることがあります。文中の “facets of society” のような表現で、「側面」という意味を理解しているかが問われる可能性があります。


9. 記憶に残るヒントやイメージ


  • “facet” は “face” とつながりがあることを覚えておくと、意味の連想がしやすくなります。

  • 「宝石のカット面」から派生したイメージを持つことで、「キラキラ輝くそれぞれの小面が、それぞれ違う光を反射している」=「物事には多面的な要素がある」と覚えやすいです。

  • スペリングの覚え方のポイントは「fa + ce + t」の3パートに分けて、“face + t” とイメージすると書き間違いを減らせます。


以上が、英単語 “facet” の詳しい解説となります。珠(たま)に多くの角度があるように、物事にも多面的な見方があるんだ、とイメージすれば覚えやすいでしょう。ぜひ会話や文章で活用してみてください。

意味のイメージ
facet
意味(1)

(宝石・結晶などのなめらかな)面,切り子面

意味(2)

(物事の)面(aspect)

学術英単語(NAWL) / 英英選択問題 / 英定義⇨英単語

編集履歴(0)

ログイン / 新規登録

 

アプリをダウンロード!
DiQt

DiQt(ディクト)

無料

★★★★★★★★★★