「contour」の徹底解説

1. 基本情報と概要

単語: contour

品詞: 名詞、動詞（まれに形容詞的に使用される場合もあります）

意味（英語・日本語）

• 英語: “the outline or shape of something” (noun), or “to shape or form the outline” (verb)
  


• 日本語: 「輪郭」「外形」、あるいは「〜の輪郭を描く・形作る」

「contour」は、主に何かの「外形や輪郭」を表すときに使われます。たとえば、顔の輪郭や地形図（等高線）など、形の境界を強調するときに便利な単語です。日常会話では「輪郭をはっきりさせる」「形を整える」というニュアンスでも使われます。

活用形

• 名詞: contour (複数形: contours)
  


• 動詞: contour - contoured - contoured - contouring

他の品詞の例

• 形容詞的: contour map（輪郭を示す地図 → 等高線の入った地図）
  
  
  
  • このように「contour」が“形容詞的”に他の名詞を修飾することもあります。
  
  

CEFRレベルの目安

• B2（中上級）
  
  この単語は地理や芸術、メイクアップなど、さまざまな専門的・抽象的な話題で使われるため、ある程度語彙力が必要とされます。

2. 語構成と詳細な意味

接頭語・接尾語・語幹

• con-: 「共に」を表す接頭語（ラテン語由来）。ただし、この場合はフランス語経由で渡ってきており、“共に”のニュアンスよりも単語全体の意味として「外形」「回り」のニュアンスが強いです。
  


• tour: 「回る」「回転する」というラテン語系の要素（フランス語“tour”=「回る」「周回」「巡り」など）。

関連語・派生語

• contouring (名詞/動名詞): 輪郭、または輪郭を描く技術。特にメイクアップの文脈で「コントゥアリング」は顔の陰影をつけて立体感を出す技術を指します。
  


• contour map: 等高線地図。地理・地形図などで使用。

よく使われるコロケーション（10個）

1. facial contour → 顔の輪郭
   


2. contour line → 等高線
   


3. contour map → 等高線図
   


4. body contour → 体のライン（輪郭）
   


5. smooth contour → 滑らかな輪郭
   


6. sharp contour → はっきりした輪郭
   


7. contour drawing → 輪郭描写
   


8. contour analysis → 輪郭分析
   


9. contour shaping → 輪郭形成
   


10. define the contour → 輪郭をはっきり示す

3. 語源とニュアンス

語源

• フランス語の “contour” に由来し、さらにラテン語 “com” + “tornare”（回す）に遡るといわれます。フランス語から英語に入ったため、発音もフランス語由来のイメージを残しています。

ニュアンスや感情的な響き

• 「輪郭を捉える」イメージが強く、特に芸術や地理、メイクアップなど、形を際立たせる文脈で活用されます。
  


• 文章・口語両方で使われますが、日常会話では主に「フェイスライン」「外形を整える」など、専門的なトピックや芸術・地理の文脈が多いです。フォーマル・カジュアルどちらでも使えますが、多少専門的な響きを帯びることがあります。

4. 文法的な特徴と構文

1. 名詞（可算名詞）
   
   例: “The contour of her face is very distinct.”
   
   → a contour / the contours




2. 動詞（他動詞）
   
   例: “The artist contoured the sculpture to highlight its curves.”
   
   → 目的語をとるパターンが一般的

イディオムやよくある構文

• “to define the contour of something” → 「〜の輪郭を定義する/ハッキリさせる」
  


• “to follow the contours of the land” → 「土地の起伏に沿って進む」
  

使用シーンはアカデミック（地理学・美術など）から日常会話（メイク術など）まで幅広く、フォーマルにもカジュアルにも使えます。

5. 実例と例文

日常会話での例文

1. “I love how this makeup technique contours my cheeks.”
   
   （このメイク技術が頬のラインを上手に整えてくれるところが好き。）
   


2. “She used a contour pencil to define her lip shape.”
   
   （彼女はリップラインをはっきり見せるためにコントゥア用のペンシルを使った。）
   


3. “Check out the contour of this furniture; it’s really modern.”
   
   （この家具のフォルムを見て、すごくモダンだよね。）

ビジネスシーンでの例文

1. “We should study the contour of the market before launching the new product.”
   
   （新製品をローンチする前に、市場の動向を把握すべきです。）
   


2. “The designer emphasized the product’s contour to attract customers.”
   
   （デザイナーは顧客を惹きつけるために商品の輪郭を強調しました。）
   


3. “Our plan needs to follow the contour of the current regulations.”
   
   （我々の計画は現行の規制の枠組みに沿わなければいけません。）

学術的文脈での例文

1. “The geomorphologist analyzed the contour lines on the topographic map.”
   
   （地形学者は地形図上の等高線を分析した。）
   


2. “In art class, students practiced contour drawing to improve observation skills.”
   
   （美術の授業で、学生たちは観察力を高めるための輪郭描写を練習しました。）
   


3. “Astronomers often consider the contour of density in star-forming regions.”
   
   （天文学者は星形成領域での密度分布（輪郭）をしばしば考察します。）

6. 類義語・反意語と比較

類義語（Synonyms）

1. outline（アウトライン）
   
   
   
   • 意味: 物体や計画の「概要」や「外枠」を示す
     
   
   
   • 違い: より広範に「外枠」「概要」全般を指す傾向が強い
     
   
   


2. profile（プロファイル）
   
   
   
   • 意味: 横顔の輪郭や物事の紹介・経歴
     
   
   
   • 違い: 人物や物件の「横の輪郭」「概要」として使われることが多い
     
   
   


3. silhouette（シルエット）
   
   
   
   • 意味: 輪郭が黒く塗りつぶされて見える影絵のような形
     
   
   
   • 違い: 光源と対象物のコントラストを前提とした、影のような輪郭強調
   
   

反意語（Antonym）

• interior（内側）など、物の「内部」を意味する語が挙げられます。
  
  ただし直接の反意語というより、「外形」に対する「内側」と意識すると良いでしょう。

7. 発音とアクセントの特徴

• IPA:
  
  
  
  • イギリス英語 (BrE): /ˈkɒn.tʊər/
    
  
  
  • アメリカ英語 (AmE): /ˈkɑːn.tʊr/
    
  
  


• アクセント: 最初の “con-” の部分に強勢があります。
  


• よくある間違い: 語尾を「アー」と伸ばすか、「ウア」と発音するかの違い。アメリカ英語では “-tʊr” とする一方、イギリス英語だと “-tʊə(r)” に近い発音です。

8. 学習上の注意点・よくある間違い

1. スペルミス: “counter” などと混同するケース。
   


2. 発音: ストレスを後ろにずらして “con-TOUR” としないように注意。
   


3. 動詞用法: “She contoured her cheekbones.” というとき、brushなどを使ってメイクをしているイメージ。ただし、頻度は名詞用法よりも低いです。
   


4. 試験対策: TOEICや英検などで出題される際は、主にビジネス文脈・学術文脈で「市場の動向（market contour）」や「地形図（contour map）」に関して出る可能性があります。

9. 記憶に残るヒントやイメージ

• 「コントゥア」＝「輪郭・外形を強調するもの」というイメージをもつと覚えやすいです。メイクアップで“コントゥアリング”という言葉を連想すると、顔の“線”や“陰影”を強調する意味と結びつけられます。
  


• スペリングは「contour」、発音は “kɑn-tʊr” と「カン・トゥア」とイメージすると日本語話者は覚えやすいかもしれません。

以上が「contour」の詳細解説です。形や輪郭を表す場面で、芸術・地理・メイクなど多分野にわたって活躍する便利な単語です。