最終更新日:2025/07/17

the moral principles, standards, and rules for deciding what is right and wrong

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元となった辞書の項目

ethics

《単数扱い》倫理学 / 《複数扱い》倫理,道徳[律],規範

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倫理学を学ぶことは、道徳的な原則を理解し、倫理的な決定をするのに役立ちます。

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解説

以下では英単語 ethics(発音は後述)について、できるだけ詳細に解説します。


1. 基本情報と概要

意味(英語・日本語)


  • 英語: “Ethics” refers to the moral principles that govern a person's behavior or the conducting of an activity.

  • 日本語: 「倫理」「道徳規範」「行動原則」といった意味です。個人や組織が「正しい/正しくない」と考える基準、その善悪を判断する体系を指します。

    → 社会や仕事、個人の行ないなどの行動指針を示す言葉です。「医療倫理」「ビジネス倫理」など専門分野でもよく使います。

品詞


  • 名詞 (noun)

活用形


  • 名詞のため、一般的な動詞のような活用形はありません。

  • 派生形としては以下のようなものがあります:


    • ethical (形容詞): 倫理的な

    • ethically (副詞): 倫理的に

    • ethicist (名詞): 倫理学者、倫理専門家


CEFRレベルの目安


  • B2 (中上級) 以上

    → 哲学や社会問題に関心を持ち、自分の考えをまとめられるレベルでよく登場する単語です。学術的な文脈や議論でも用いられることが多いため、中上級レベル以上で本格的に扱われます。


2. 語構成と詳細な意味

語構成


  • “ethics” はギリシャ語の「ethikos(性格に関する)」に由来する言葉で、そこから「人の行動や性格に関する学問」という意味が広がりました。


    • 接頭語・接尾語の明確な組み合わせがあるわけではなく、語幹は “ethic-” が核となります。


他の単語との関連性


  • ethic (単数形): 「道徳基準」「行動様式」を指すことがありますが、一般に学問分野としては「ethics」を用います。

  • ethical (形容詞): 「倫理上の」「道徳上の」

  • moral (形容詞・名詞): 「道徳の」「道徳的な」 (ほぼ同義ですが、倫理学的な視点よりも一般的な道徳感を示唆することが多い)

よく使われるコロケーション(共起表現)10個


  1. professional ethics(職業倫理)

  2. medical ethics(医療倫理)

  3. code of ethics(倫理規定)

  4. business ethics(ビジネス倫理)

  5. ethical standards(倫理基準)

  6. ethical dilemma(倫理的ジレンマ)

  7. question of ethics(倫理上の問題)

  8. ethical considerations(倫理的考慮)

  9. ethics committee(倫理委員会)

  10. matter of ethics(倫理上の事柄)


3. 語源とニュアンス


  • 語源はギリシャ語の “ethos” に遡り、「習慣」「性格」「品性」を意味します。そこから派生して「行動規範・原則」となり、さらに「それらを学問として扱う倫理学」を示すようになりました。

  • 歴史的には哲学者アリストテレスの「倫理学」が代表例ですが、現代では宗教観や社会通念、個人観などより幅広い分野で言及されます。

  • ニュアンスとしては、個人的な道徳観よりも専門的・社会的ルールの視点が強い印象です。「正しい・正しくない」「良い・悪い」の判断基準に言及するときに好んで使われます。

  • 使用状況: 比較的フォーマルな文脈、学術的・哲学的な文章でよく見られますが、ビジネス文書や専門分野などでも頻繁に用いられます。


4. 文法的な特徴と構文


  • ethics は見た目が複数形ですが、学問分野・概念として扱う場合は不可算名詞扱いで “Ethics is 〜” と単数扱いされることが多いです。


    • 例: Ethics is an important field of study.


  • しかし、意味が「複数の倫理基準」や「道徳観」を指す文脈では複数扱いされることもありますが、一般的には「倫理学という分野」として単数扱いされる用法が主流です。

  • カジュアルな会話というよりは、学術論文や講義、ビジネス文書、職業上のガイドラインなどフォーマルな場面で使われやすい単語です。


5. 実例と例文

日常会話(カジュアルな状況)


  1. “I’m not sure if that’s the right thing to do. Ethics can be confusing sometimes.”


    • 「それが正しいことなのかよくわからないね。倫理って時々ややこしいよね。」


  2. “She always considers ethics before making any major decisions.”


    • 「大きな決断をする前に、彼女はいつも倫理面を考慮するんだ。」


  3. “I think ethics are important in any relationship, don’t you?”


    • 「どんな人間関係でも倫理観って大事だと思うけど、そう思わない?」


ビジネス(職場やビジネス文書で)


  1. “Our company emphasizes business ethics when dealing with clients.”


    • 「当社は顧客と取引する際に、ビジネス倫理を重視しています。」


  2. “We need to review our code of ethics to ensure transparency.”


    • 「透明性を確保するために、当社の倫理規定を見直す必要があります。」


  3. “Ethics plays a critical role in maintaining a reputable brand.”


    • 「評判の良いブランドを維持するには、倫理が重要な役割を果たします。」


学術的な文脈(論文・講義など)


  1. “Ethics is a fundamental branch of philosophy that examines moral values.”


    • 「倫理学は、道徳的価値を探究する哲学の根本的な分野です。」


  2. “Modern medical ethics requires informed consent from patients.”


    • 「現代医療倫理では、患者のインフォームドコンセントが求められます。」


  3. “Debates in ethics often address whether actions are universally right or context-dependent.”


    • 「倫理学の議論では、行為が普遍的に正しいか、それとも状況に依存するのかがよく取り上げられます。」



6. 類義語・反意語と比較

類義語


  1. morality(道徳)


    • 個人や社会における善悪や行動規範を指す点では似ています。ただし「morality」の方がより個人的・文化的要素が強く、「ethics」はより体系的・学問的に扱われる傾向があります。


  2. principles(原則)


    • 行動や判断の指針という意味では近いですが、必ずしも「良し悪し」をはらんだものではなく、幅広い原則を含みます。


  3. values(価値観)


    • 個人または社会が重んじる重要性や価値のこと。ただし「ethics」は行動規範をより理論的に扱います。


反意語


  • immorality(不道徳)、corruption(腐敗、不正)、unethical behavior(非倫理的行動)


    • 文脈としては「正しくない」「不誠実である」倫理基準に反する行為を指します。



7. 発音とアクセントの特徴


  • IPA(国際音声記号):


    • イギリス英語 (BrE): /ˈeθ.ɪks/

    • アメリカ英語 (AmE): /ˈɛθ.ɪks/


  • 強勢(アクセント)は最初の音節「eth-」に置かれます。


  • よくある間違いとして「エス」の発音が弱い場合がありますが、末尾の “s” ははっきり発音します。



8. 学習上の注意点・よくある間違い


  • スペルミス: 「ethics」は最後に “s” が付きます。単数か複数か混乱しやすいですが、学問分野としては単数扱いが一般的です。

  • 同音異義語との混同: 同音異義語は特になし。ただし “ethic” と区別が必要です。 “ethic” は単数形で「一つの道徳基準」を示すこともありますが、一般には「ethics」を使う場面が多いです。

  • 試験対策: TOEICや英検などでも、ビジネスや社会的課題の文脈で登場する可能性があります。特に「コンプライアンス」や「企業倫理」の話題で頻出です。


9. 記憶に残るヒントやイメージ


  • 語源から覚える: 「ethos(ギリシャ語:性格・慣習)」→ 人の根幹(行動原則)をイメージすると覚えやすいです。

  • スペリングのポイント: 「e + th + i + c + s」の組み合わせ。「th」が入るのできちんと区切って覚えると混乱しにくいです。

  • “道徳”や“正しさ”を体系的に学ぶ、というイメージを持つと単語の意味と結び付きやすいです。

  • ビジネスや医療、研究での謝罪会見などを連想すると、「この場に求められるのは“倫理”」と瞬時に思い出せるかもしれません。


以上が ethics の詳細解説です。日常の行動指針にも、学問としても大切な概念なので、実例やコロケーションなどを参考にしながら覚えていきましょう。

意味のイメージ
ethics
意味(1)

《単数扱い》倫理学

意味(2)

《複数扱い》倫理,道徳[律],規範

学術英単語(NAWL) / 英英選択問題 / 英定義⇨英単語

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