1. 基本情報と概要

単語: generous

品詞: 形容詞 (Adjective)

活用形: 比較級 more generous, 最上級 most generous

英語の意味:

• Willing to give more money, help, kindness, etc. than is usual or expected.
  


• Larger or more plentiful than is usual or necessary.

日本語の意味:

• 「寛大な」「気前の良い」「惜しみなく与える」
  


• 文脈によっては「量が多い」「豊富な」という意味でも使われます。

「generous」は、人が親切心や物、時間などを他者のために惜しみなく提供する場面で使われる、ポジティブなニュアンスを持つ形容詞です。

他の品詞形:

• 名詞: generosity (寛大さ、気前の良さ)
  


• 副詞: generously (寛大に、気前よく)

CEFRレベル: B1〜B2（中級〜中上級）

• B1: 日常会話で使える一般的な単語レベル
  


• B2: 幅広い場面で応用が必要な語彙レベル

2. 語構成と詳細な意味

語源的には「generous」は、ラテン語の “generosus”（高貴な生まれの）に由来します。

英単語としての構成は以下の要素が考えられますが、現代英語では明確な接頭語・接尾語はありません。

• gene-: 元はラテン語 “genus”（生まれ・種族）に関連
  


• -rous: 形容詞化するラテン語由来の語尾

詳細な意味:

1. 「気前の良い」「寛容な」
   


2. 「量や大きさが十分な、または多い」
   

「generous」は「寛大さ」、「惜しみなく与える姿勢」を表す際に使われるほか、大きいサイズや分量を示す時にも使われます。

関連語や派生語:

• generosity (名詞): 寛大さ、気前の良さ
  


• generously (副詞): 気前よく、寛大に
  

よく使われるコロケーション・関連フレーズ（10個）

1. generous donation（惜しみない寄付）
   


2. generous portion（たっぷりした盛り付け）
   


3. be generous with money（お金に対して気前が良い）
   


4. a generous host（寛大なホスト、もてなし上手）
   


5. extremely generous（非常に気前の良い）
   


6. generous spirit（寛大な精神）
   


7. generous offer（寛大なオファー）
   


8. generous benefits（手厚い福利厚生）
   


9. generous heart（思いやりのある心）
   


10. generous compensation（十分な報酬）

3. 語源とニュアンス

語源:

• もともとラテン語の “generosus”（貴族生まれ、高貴な）からリフレクトした「生まれが良い→気高くふるまう→惜しみなく与える」という流れを経て、現在の「寛大な」という意味を持つようになりました。

ニュアンス:

• 友人や家族、他人に対して惜しまず何かを与える、ポジティブで好ましい印象を与える単語です。
  


• カジュアルからフォーマルまで幅広いシーンで使えますが、感謝やほほえましい気持ちを表す際には特に自然に馴染みます。
  


• 量の多さをやや強調して表現するとき（例: a generous amount）にも使われます。

4. 文法的な特徴と構文

文法:

• 形容詞として、名詞の前に置いて「generous person」「generous gift」のように使うのが一般的です。
  


• 「be動詞」や「become」と結びつき、補語としても使われます: “He is generous.” “She became more generous.”

イディオム／構文:

• be generous to (人) … (人)に対して寛大である
  


• be generous with (物/時間) … (物・時間など)を惜しみなく使う
  

使用シーン:

• カジュアルでもフォーマルでもOK。ビジネス文書で「generous compensation package」などと書くこともよくあります。

5. 実例と例文

ここでは「日常会話」「ビジネス」「学術的な文脈」の3つの観点で例文を提示します。

(1) 日常会話での例文

1. “Thank you for being so generous with your time. I really appreciate your help.”
   
   （時間を割いてくれて本当にありがとう。君の助けにとても感謝しているよ。）




2. “My grandmother is always generous with her cooking. She never lets anyone leave hungry.”
   
   （祖母はいつも料理をたっぷり作ってくれるんだ。誰もお腹ペコペコのまま帰らせないよ。）




3. “Your donation was very generous. It will make a big difference.”
   
   （あなたの寄付は本当に気前が良かったです。大きな助けになりますよ。）

(2) ビジネスシーンでの例文

1. “Our company offers a generous benefits package, including health insurance and retirement plans.”
   
   （当社は健康保険や退職金制度を含む手厚い福利厚生を提供しています。）




2. “He proposed a generous budget increase to fund the new project.”
   
   （彼は新プロジェクトの資金をまかなうために、思い切った予算増額を提案しました。）




3. “We appreciate your generous support at the charity event last week.”
   
   （先週のチャリティーイベントでの惜しみないご支援に感謝いたします。）

(3) 学術的な文脈での例文

1. “The research grant provided a generous sum that allowed us to expand the scope of our study.”
   
   （研究助成金は十分な額を提供してくれたので、研究の範囲を拡大することができました。）




2. “A generous scholarship can significantly reduce the financial burden on students.”
   
   （十分な奨学金は学生の経済的負担を大きく軽減してくれます。）




3. “Generous endowments from philanthropists often accelerate breakthroughs in medical research.”
   
   （慈善家からの潤沢な寄付は、医療研究における画期的発見を加速させることが多いです。）

6. 類義語・反意語と比較

類義語 (Synonyms)

1. kind（親切な）
   


2. benevolent（慈悲深い）
   


3. charitable（慈善的な、寛容な）
   


4. open-handed（気前の良い）
   


5. lavish（贅沢なほどに大盤振る舞いの）
   

• 「kind」は「優しい」という意味が中心で、具体的に何かを与える行為を指すとは限りません。
  


• 「benevolent」はややフォーマル・文語的で、慈悲心の高さを示します。
  


• 「lavish」は「高額」「豪華」というニュアンスが強調されます。
  

反意語 (Antonyms)

1. stingy（けち）
   


2. selfish（自己中心的）
   


3. mean（意地悪で、与えることを嫌がる）
   


4. miserly（極度にけちな）
   

これらの単語は対照的に「他人に与えることを惜しむ、あるいは嫌がる」ニュアンスが強いです。

7. 発音とアクセントの特徴

発音記号 (IPA):

[ˈdʒen.ər.əs]

アクセント位置:

• “ジェ” (gen) の部分に強勢があります。
  


• アメリカ英語・イギリス英語ともに同様ですが、アメリカ英語では [dʒénərəs] のように少しカタカナで「ジェナラス」と聞こえ、イギリス英語では [dʒénərəs] か [dʒénərəs] とやや口を狭めに発音することがあります。

よくある発音の間違い:

• “je” を [ʒ]（「ジュ」のような音）でなく、[ɡ]（「グ」のような音）で発音してしまうケース。
  


• 「ジェネロス」となり、「r」の音が曖昧になるケース。

8. 学習上の注意点・よくある間違い

1. スペルミス
   
   
   
   • 「genarous」「generuos」などとつづりを間違えないよう注意。
     
   
   


2. 比較級・最上級の形
   
   
   
   • more generous / most generous とする。語尾を “-er”“-est”にしない。
     
   
   


3. 同音異義語の混同
   
   
   
   • 同音異義語としてはあまり存在しないが、発音が似た単語（“general”など）と混同しない。
     
   
   


4. 試験対策
   
   
   
   • TOEICや英検などでは「人柄を表す形容詞」として読解パートに出ることがある。
     
   
   
   • ビジネス文脈での「generous benefits」や「generous offer」の表現を理解しておくとリスニングやリーディングで役立つ。
   
   

9. 記憶に残るヒントやイメージ

• 「gen」には「生まれる」「生成する」というルーツがあり、「高貴な生まれ→心の余裕がある→寛大」というイメージを思い浮かべると覚えやすいです。
  


• 「gene（遺伝子）」と語源が近いと意識すると、「誕生・種族」という根っこから、自ずと「気前の良さ、貴族的な？」という連想がしやすいかもしれません。
  


• スペリングを覚えるときは「gene + r + ous」の3パートに分けてみるのも手。
  


• “generous”を聞いたときに、人から惜しみなく与えられる「優しさ」「包容力」「量の多さ」を思い浮かべると、単語のイメージが固まりやすいでしょう。

以上が、形容詞「generous」の詳しい解説です。気前の良さや寛大さを表現したいときには、ぜひ使ってみてください。