元となった辞書の項目
indicator
解説
以下では、英単語「indicator」を、学習者の方にとってわかりやすいように、できるだけ詳しく解説していきます。
1. 基本情報と概要
意味
- 英語: indicator
- 日本語: 指標、指示するもの、示すもの
「indicator」は、何かを示す、あるいは指し示す役割を果たすものを指す名詞です。たとえば、計器のメーター針や統計データの指標など、何かの状態や変化を“示す”ための役割を持つ対象に対して使われます。日常的には、自動車の方向指示器も“indicator”と呼ばれることがあります。
品詞
- 名詞 (countable noun: 可算名詞)
活用形
- 名詞なので直接的な活用はありません。
- 単数形: indicator
- 複数形: indicators
- 単数形: indicator
他の品詞形
- 動詞: indicate (示す、指示する)
- 名詞: indication (しるし、指し示すこと)
- 形容詞: indicative (示している)
CEFRレベルの目安
- B2(中上級)
- 日常会話にはあまり頻繁には出ないかもしれませんが、ニュースやビジネスレポート、学術的なテキストなどで使われる機会が多い単語です。
2. 語構成と詳細な意味
接頭語・接尾語・語幹
- indicator は「indicate(示す)」に「-or」(~するもの)という接尾語がついた形です。
- indicate の元: in-(中へ)+ dic(言う、示す)+ -ate(動詞化)
- -or(名詞化する接尾語: ~する人・もの)
- indicate の元: in-(中へ)+ dic(言う、示す)+ -ate(動詞化)
関連語・派生語
- indicate (v): 示す
- indication (n): 指し示すこと、しるし
- indicative (adj): 示す、指示する
- index (n): 索引、指数
よく使われるコロケーション(共起表現)10選
- economic indicator → 経済指標
- performance indicator → 業績指標
- leading indicator → 先行指標
- lagging indicator → 遅行指標
- key indicator → 重要指標
- health indicator → 健康指標
- market indicator → 市場指標
- pressure indicator → 圧力計(圧力指示器)
- indicator light → インジケータライト(表示灯)
- direction indicator → 方向指示器(ウインカー)
3. 語源とニュアンス
語源
- 「indicator」は、ラテン語の「indicare(指し示す、知らせる)」から派生しています。
- 元々“指し示す”という動詞から、さらに「-or」(~するもの)という接尾語がついて名詞になった形です。
使用時の注意点やニュアンス
- 何かを“測定”したり“判定”するときの基準や手がかりになるものを指す少しフォーマルな言い方です。
- scientificやbusinessなどの文書でもよく見かけますが、日常会話で「車のウインカー(方向指示器)」を指すときにも使われるため、意外とカジュアルにも登場します。
4. 文法的な特徴と構文
- 名詞なので、文中では主語、目的語、補語などの役割を担います。可算名詞なので不定冠詞 (an indicator) や複数形 (indicators) として使います。
- フォーマルな文章(ビジネスレポートや学術研究)では特に「指標」という意味で使用される傾向があります。
- カジュアルな場面では「ウインカー(方向指示器)」を指す場合に使われます。
一般的な構文
- something is an indicator of ~
- (例) High blood pressure is an indicator of potential heart disease.
- (例) High blood pressure is an indicator of potential heart disease.
- “indicator” + “動詞” (複数形 indicators が主語になることも多い)
- (例) The key indicators suggest economic growth.
5. 実例と例文
日常会話での例文
- “My car's indicator isn’t working; I need to get it fixed.”
(私の車の方向指示器が壊れてるんだ。直さなきゃ。) - “That scratch on her phone was a clear indicator that she dropped it yesterday.”
(彼女の電話にできたあの傷は、昨日落としたんだってはっきり示してるよ。) - “A yawn can be an indicator that you’re feeling tired or bored.”
(あくびは、疲れていたり退屈していることを示すサインになるよ。)
ビジネスシーンでの例文
- “The sales figures are a strong indicator of our product’s success.”
(売上数字は、私たちの製品が成功していることを示す強力な指標です。) - “We need to review the key performance indicators before finalizing our strategy.”
(戦略を最終決定する前に、主要な業績指標を確認する必要があります。) - “Employee satisfaction surveys serve as an indicator of the company’s work environment.”
(従業員満足度調査は、会社の職場環境を示す指標になります。)
学術的な例文
- “Blood pressure is commonly regarded as an important indicator of cardiovascular health.”
(血圧は、心血管の健康状態を示す重要な指標とみなされています。) - “GDP is often used as an indicator of a country’s economic health, though it has limitations.”
(GDPは国の経済状態を示す指標としてしばしば用いられますが、限界もあります。) - “Literacy rate is a key indicator in educational development studies.”
(識字率は、教育開発研究における主要な指標です。)
6. 類義語・反意語と比較
類義語
- sign (サイン、兆候)
- より一般的に「兆候・きざし」という意味で使われ、indicatorよりややカジュアル。
- より一般的に「兆候・きざし」という意味で使われ、indicatorよりややカジュアル。
- signal (信号、合図)
- 伝達・コミュニケーションの要素が強い。特定のアクションを促す際に使われがち。
- 伝達・コミュニケーションの要素が強い。特定のアクションを促す際に使われがち。
- pointer (指し示すもの)
- “マウスのポインタ”のように、物理的に指すものやヒントとしての意味も含む。
- “マウスのポインタ”のように、物理的に指すものやヒントとしての意味も含む。
- marker (目印)
- 目立つ形で物理的にも識別しやすい“マーカー”の意味合い。
- 目立つ形で物理的にも識別しやすい“マーカー”の意味合い。
- index (索引、指数)
- “巻末の索引”や“物価指数”のように、情報の整理や統計の計算に使用。
反意語
- 直接的な反意語(「示さないもの」)はあまり定着していませんが、文脈的には「obscurity(あいまいさ)」や「non-indicator」が意図する意味になります。
7. 発音とアクセントの特徴
発音記号 (IPA)
- アメリカ英語: /ˈɪn.dɪ.keɪ.tɚ/
- イギリス英語: /ˈɪn.dɪ.keɪ.tə/
アクセント(強勢)は最初の「in」の部分におかれます。「IN-di-ca-tor」のように発音します。
アメリカ英語では語尾が「ター(ər)」、イギリス英語では「タ(ə)」に近い音になります。
よくある発音ミス
- 最初を“アン”ではなく、しっかり “イン”と発音しましょう。
- 「ケイト」に近い [keɪt] の発音を意識すると通じやすいです。
8. 学習上の注意点・よくある間違い
- スペルミス
- × “indicater” や “indicatior” などの誤りに注意。
- 固定の綴りインディケイター“indicator”
- × “indicater” や “indicatior” などの誤りに注意。
- 同音異義語との混同
- 似た単語で “indictor” 等はあまり使われませんが、スペルが近いので注意。
- 似た単語で “indictor” 等はあまり使われませんが、スペルが近いので注意。
- 試験対策
- TOEICや英検などでも、ビジネスや統計を扱う文章内に登場することがあります。
- 内容一致問題や語彙問題として “indicator” = “指標” と訳す知識が求められる可能性がある。
- TOEICや英検などでも、ビジネスや統計を扱う文章内に登場することがあります。
9. 記憶に残るヒントやイメージ
- “in” で「中へ」、 “dic” は「言う、示す」、 “-ate” は動詞化、「-or」は名詞化といった語源の流れを覚えておくと、派生語を学ぶ際にも役立ちます。
- 車の“インジケーター(ウインカー)”をイメージすると、“何かをはっきり示すもの”という感覚がつかみやすいです。
- “indicator” の中に「cat(ネコ)」のような部分(“dicat”)がある、と覚えると綴りを間違えにくいかもしれません。
以上が「indicator」の詳細な解説です。経済や統計、ビジネスの場面で目にすることが多い単語ですが、日常生活でも「方向指示器」を表すなど、意外と幅広いシーンで使われる単語です。ぜひ覚え方のコツを活かして使いこなしましょう。
意味のイメージ
意味(1)
指示する人(物),指示器,表示器;指針
意味(2)
(リトマスなどの)指示薬