cheer
以下では、名詞 “cheer” を、学習者の方にわかりやすいように詳しく解説します。
1. 基本情報と概要
単語: cheer
品詞: 名詞 (※動詞としても使われる場合あり)
CEFRレベルの目安: B1(中級レベル)
意味(英語・日本語)
- (英) cheer: an expression of support, happiness, or encouragement
- (日) 「歓声」「声援」「元気づける言葉・行為」などを表します。
日常ではスポーツの試合やコンサートなど、人を応援するときに「歓声」を上げることを指したり、相手を元気づける「応援の言葉」などを表すときに使われます。「みんなで盛り上げる」「あたたかく励ます」というニュアンスを持ったポジティブな単語です。
活用形
- 名詞: cheer (複数形は cheers)
- 動詞: to cheer (三人称単数: cheers, 過去形/過去分詞: cheered, 現在分詞: cheering)
※動詞として使う場合は「(~に対して)声援を送る」「歓声をあげる」「元気づける」のような意味になります。
他の品詞形
- 形容詞: cheerful (陽気な、元気な)
- 副詞: cheerfully (陽気に)
2. 語構成と詳細な意味
“cheer” は、はっきりとした接頭語や接尾語を持たない単語です。語幹は「cheer」の部分そのものになります。もともとは古フランス語の “chere” に由来しており、「顔つき」「表情」「気分」を表した言葉が発展して、現在のような「歓声」「応援」の意味を持つようになりました。
関連語や派生語
- cheerleader: チアリーダー
- cheerfulness: 陽気さ、元気さ
- cheerless: 陰気な、活気のない
- cheer up: 元気づける、元気になる(句動詞・イディオム)
よく使われるコロケーション(関連フレーズ)10選
- give a cheer (歓声を上げる)
- a loud cheer (大きな歓声)
- three cheers (万歳三唱)
- cheer for someone (誰かを応援する)
- cheer section (応援席)
- cheer squad (応援団)
- rousing cheer (熱狂的な歓声)
- cheer and applause (歓声と拍手)
- bring cheer (元気をもたらす)
- holiday cheer (ホリデーの楽しい雰囲気)
3. 語源とニュアンス
“cheer” は、古フランス語の “chere”(顔つき・表情)から英語に入り、もともとは「気分」や「態度」を指していました。やがて「満足」や「陽気な気分」という意味が発展していき、さらに「歓声」「声をあげて応援する」という用法が定着しました。
ニュアンスとしてはポジティブで活気あるイメージが強いです。基本的にカジュアルな場面(スポーツ観戦など)から、フォーマルな乾杯の挨拶にも関連し「cheers!」と言う場合がありますが、名詞の “cheer” は「声援」や「歓声」を指します。文章・会話どちらでも使えますが、口語では特にスポーツ観戦やパーティなどで耳にする頻度が高いです。
4. 文法的な特徴と構文
- 可算名詞として扱われます。「複数の歓声」や「複数の声援」を表すときは “cheers” と複数形にできます。
- 動詞として使う場合は「cheer on ~」(~を応援する)、「cheer up」(元気になる/させる) などの句動詞形がよく使われます。
- フォーマル・カジュアルの区別としては、名詞の “cheer” は比較的カジュアル寄りです。ただし、スピーチなどで「Let’s give them a cheer!(みんなで声援を送りましょう!)」のように使われる場合は、十分にフォーマルな響きにもなります。
例のイディオム
- three cheers for someone/something: 「~に対して万歳三唱!」
- cheer up: 「元気づく/元気づける」
5. 実例と例文
日常会話での例文
- “We heard a loud cheer from the stadium.”
(スタジアムから大きな歓声が聞こえたよ。) - “A cheer erupted when she won the singing contest.”
(彼女が歌のコンテストに勝ったとき、大きな歓声が上がった。) - “Her encouraging words brought cheer to the whole team.”
(彼女の励ましの言葉がチーム全体に元気を与えました。)
ビジネスシーンでの例文
- “The CEO’s announcement was met with cheers from the employees.”
(CEOの発表に対して、従業員から歓声が上がりました。) - “We want to spread cheer among colleagues by organizing a small party.”
(同僚同士で元気を分かち合うために、小さなパーティーを開きたいと考えています。) - “Let’s give a cheer for our new partner company!”
(新しいパートナー企業のために声援を送りましょう!)
学術的な文脈での例文
- “The tradition of organized cheer dates back to the early 19th century at university sports events.”
(応援を組織的に行う伝統は、19世紀初頭の大学スポーツイベントにさかのぼります。) - “Researchers studied the effects of collective cheer on team morale.”
(研究者たちはチームの士気に対する集団での声援の影響を研究しました。) - “The concept of ‘cheer’ in historical texts often referred to one’s disposition or mood.”
(歴史的文献における “cheer” の概念は、しばしばその人の気分や態度を指していました。)
6. 類義語・反意語と比較
類義語
- shout(叫び、叫ぶ):より大声で叫ぶイメージ。必ずしもポジティブなニュアンスとは限らない。
- applause(拍手):主に拍手を指すが、歓声を含む場合もある。
- encouragement(励まし):声援や応援の概念全般を指し、文字通り「励ます」意味合いが強い。
反意語
- boo(ブーイング):否定や不満、反対を表す歓声の真逆。
- jeer(やじ):侮蔑的な声、悪意のある声かけ。
“cheer” はポジティブで人を励ますニュアンスを持つ点が特徴で、悪意や非難を示すニュアンスはまったく含みません。
7. 発音とアクセントの特徴
- 発音記号(IPA): /tʃɪər/ (イギリス英語), /tʃɪr/ (アメリカ英語)
- アクセント: 1音節の単語のため、特にアクセントは意識しなくても大丈夫です。
- アメリカ英語とイギリス英語の違い: イギリス英語は少し母音が伸びるイメージ (/tʃɪər/)、アメリカ英語は短くまとめたり (/tʃɪr/) します。
- よくある発音の間違い: 母音を /eə/ のように発音して「チェア」のようにならないように意識しましょう。
8. 学習上の注意点・よくある間違い
- “chair” (椅子) と綴り・発音を混同しやすいので要注意です。
- “cheer” を動詞で使う場合、目的語の前に “on” を入れる(cheer on the team)のが一般的です。
- “cheers” は「乾杯」「ありがとう」というカジュアル表現としても使われますが、これは名詞 “cheer” の複数形とは微妙に別の用法として捉えた方が混乱を防げます。
- 試験対策(TOEICや英検など)では、句動詞“cheer up”などが熟語問題で出題されることがあります。
9. 記憶に残るヒントやイメージ
- 「チアリーダー(cheerleader)」や「チアダンス(cheer dance)」をイメージすると、「応援」「元気付ける」イメージが強く残るので覚えやすいです。
- スペリングは “ch + eer” で、「チェア(chair)」の “a” がないのを強く意識するとよいでしょう。
- ビジュアルとして、試合会場で一斉に上がる歓声を想像すると自然とイメージに残ります。
“cheer” は、人を応援したり元気づけたりする場面で登場する、とてもポジティブな単語です。日常英会話でもスポーツ観戦でも、ぜひ積極的に使ってみてください。
〈U〉励まし,激励,応援
〈U〉陽気,元気,浮き浮きした気分
〈U〉気分,きげん
〈C〉歓呼,かっさい