元となった辞書の項目
enjoyable
解説
以下では、形容詞「enjoyable」について、できるだけ詳しく解説します。
1. 基本情報と概要
意味(英語・日本語)
- 英語: enjoyable
- 日本語: 「楽しい」「愉快な」「楽しめる」「楽しさを与える」
「enjoyable」は、映画や本、パーティなどに使える、ポジティブな雰囲気を表す形容詞です。「楽しさ」や「喜び」を感じさせるものに対して使われます。
品詞と活用形
- 形容詞 (adjective)
「enjoyable」は形容詞なので、動詞のように時制変化はしません。ただし、副詞形や名詞形など、別の品詞へ派生する場合があります。
他の品詞形
- 動詞形: enjoy(楽しむ)
- 名詞形: enjoyment(楽しみ、喜び)
- 副詞形: enjoyably(楽しく、愉快に)
CEFRレベルの目安
- B1(中級): 日常会話の中で使われやすく、理解しやすい単語
2. 語構成と詳細な意味
語構成
- 語幹: 「enjoy」(楽しむ)
- 接尾語: 「-able」(〜できる、〜に値する)
「enjoy + able」で「楽しむことができる」「楽しむ価値がある」という意味を作り出します。
派生語や関連語
- enjoyable → enjoyment (名詞形: 楽しみ)
- enjoyably → 楽しく、愉快に
- enjoyed / enjoying (enjoy の過去形・進行形)
よく使われるコロケーション・関連フレーズ(10個)
- an enjoyable movie
(楽しい映画) - an enjoyable experience
(楽しい経験) - an enjoyable trip
(楽しい旅行) - extremely enjoyable
(非常に楽しい) - surprisingly enjoyable
(驚くほど楽しい) - find something enjoyable
(何かを楽しいと感じる) - make it enjoyable
(それを楽しいものにする) - truly enjoyable
(本当に楽しい) - thoroughly enjoyable
(心から楽しめる) - enjoyable to watch/read/do
(見て/読んで/して 楽しい)
3. 語源とニュアンス
語源
- 「enjoy」は、古フランス語の「enjoier」(楽しむ、喜ぶ)やラテン語の「gaudere」(喜ぶ)などを経て英語に取り入れられたものとされています。
- 接尾語「-able」は「〜できる」「〜に値する」といった意味をもち、ラテン語由来の要素です。
ニュアンス
- 「自分にとって楽しさや喜びを与えてくれる」という、ポジティブで柔らかい響きがあります。
- カジュアルな会話から少しフォーマルな文書まで幅広く使えますが、極めてフォーマルなビジネス文書では、他の表現を使うこともあります。
4. 文法的な特徴と構文
- 「enjoyable」は形容詞なので、名詞を修飾する用法が一般的です。
例: This is an enjoyable book (これは楽しい本だ)。 - 文中で補語(C)としても使えます。
例: The event was enjoyable (そのイベントは楽しかった)。
フォーマル / カジュアル
- 日常会話: 「It was so enjoyable to watch!」など、よく使われる。
- ビジネス: 「We had an enjoyable team-building session」などでややカジュアルながらも使える。
名詞なら可算・不可算の区別
- 「enjoyable」は形容詞のため、そのまま可算・不可算の区別はありません。
- 名詞形の「enjoyment」は不可算名詞として使われることがほとんどです。
5. 実例と例文
5.1 日常会話 (カジュアル)
- “I found yesterday’s party really enjoyable.”
昨日のパーティーは本当に楽しかったよ。 - “That movie was surprisingly enjoyable.”
あの映画は意外なくらい面白かった。 - “It’s more enjoyable to study with friends.”
友達と一緒に勉強したほうが楽しいよ。
5.2 ビジネスシーン
- “I hope everyone finds this workshop enjoyable.”
皆さんがこのワークショップを楽しんでくれればと思います。 - “Thank you for organizing such an enjoyable company outing.”
こんなに楽しい社内行事を企画してくれてありがとう。 - “The meeting was both productive and enjoyable.”
その会議は生産的で、しかも楽しいものでした。
5.3 学術的・フォーマルな文脈
- “The seminar provided an enjoyable approach to complex topics.”
そのセミナーは複雑なテーマへ楽しいアプローチを提供していました。 - “Students found the interactive session highly enjoyable.”
学生たちはインタラクティブなセッションを非常に楽しんでいました。 - “It was an educational and enjoyable lecture, appealing to a broad audience.”
幅広い聴衆を惹きつける、教育的で楽しい講義でした。
6. 類義語・反意語と比較
類義語(Synonyms)
- pleasant (心地よい)
→ 「enjoyable」よりも落ち着いたニュアンスの場合に使われる。 - fun (楽しい)
→ もっとカジュアルで、日常的。 - entertaining (娯楽的な、面白い)
→ 楽しませる要素がより強調される。 - delightful (非常に喜ばしい)
→ より上品・丁寧な印象。 - agreeable (好ましい)
→ 人の好みに合う、というニュアンスが強い。
反意語(Antonyms)
- unpleasant (不愉快な)
- boring (退屈な)
- tedious (うんざりするような)
7. 発音とアクセントの特徴
発音記号 (IPA)
- イギリス英語: /ɪnˈdʒɔɪ.ə.bəl/
- アメリカ英語: /ɪnˈdʒɔɪ.ə.bəl/
(大きな違いはあまりありませんが、アクセントや母音の細かい出し方に若干の差があります)
アクセント
- アクセントは「dʒɔɪ」の部分の前に置かれます (en-JOY-able)。
よくある発音の間違い
- 「enjoy」と混同して「enjoyble」のように /en.dʒɔɪ.bəl/ と早口で言ってしまう。
- 「-able」をうまく発音せずに「-ible」と混同する場合がある。
8. 学習上の注意点・よくある間違い
- スペルミス: 「enjoyable」を「enjoyble」「enjoyeable」などと綴り間違いしやすい。
- 「fun」との混同: “fun”や“funny”とは別の意味。funは「気軽な楽しさ」、funnyは「おかしい(笑える)」の意味で、enjoyableは「全般的に楽しい」。
- 品詞の混乱: 動詞の「enjoy」と形容詞の「enjoyable」を混同しない。
- 試験対策: TOEICなどでは、文脈上「pleasant」「enjoyable」など類似語とともに選択肢に出ることがあるので、微妙な違いを理解しておくとよい。
9. 記憶に残るヒントやイメージ
- 「enjoy + able」で「楽しむことができる」というイメージをもつと、意味とスペルが頭に入りやすいです。
- 「JOY(喜び)」が中に入っていると意識すると、発音や意味のポジティブさも覚えやすくなります。
- 自分が「enjoyable」と感じた体験・映画・音楽などを思い浮かべながら覚えると記憶が定着しやすいです。
以上が形容詞「enjoyable」の詳細解説です。日常会話やビジネスシーンなど、さまざまな場面で活躍する形容詞ですので、活用してみてください。
意味のイメージ
意味(1)
おもしろい,愉快な,楽しめる