roughly
1. 基本情報と概要
単語: roughly
品詞: 副詞 (adverb)
意味 (英語): approximately; not exactly or precisely
意味 (日本語): おおよそ、だいたい、ざっくりと
「roughly」は「大まかに言うと」「正確ではないけれどだいたい」という感じで使われる副詞です。数値や計画などを大雑把に伝えるときに使われます。正確性よりも「おおざっぱなイメージ」を伝えたいときに便利な表現です。
活用形など
- 副詞なので、形としては「roughly」のみで変化はありません。
- 「rough」は形容詞(形)として使われ、「roughness」は名詞(荒さ、粗さ)として使われます。
- 「roughly」は「rough」の副詞形です。形容詞 → 副詞を作る一般的な形の一例です。
CEFRレベルの目安
- B2(中上級)
「approximately」や「about」などと同じように、「roughly」も「おおよそ」「ざっくり」という意味を持つ単語なので、ある程度語彙力が身についた中上級レベル(B2)付近で登場してくることが多い表現です。
2. 語構成と詳細な意味
構成要素
- 語幹: rough (形容詞) → 「荒い」「大まかな」
- 接尾辞: -ly (副詞化)
「roughly」は「rough(形容詞)」に副詞化する「-ly」を付けた形です。もとの「rough」は「荒い」「ざっとした」という意味があり、それが「roughly」になることで「大雑把に」「だいたい」という意味に変化します。
関連語や派生語
- rough (形容詞 / 荒い・大まかな)
- roughness (名詞 / 荒さ・粗さ)
- roughen (動詞 / ~を荒くする、粗くする)
よく使われるコロケーション・関連フレーズ(10個)
- roughly speaking → おおまかに言えば
- roughly estimate → 大まかに見積もる
- roughly the same → だいたい同じ
- roughly half → およそ半分
- roughly equal → ほぼ等しい
- roughly calculated → ざっと計算した
- roughly translate → 大まかに訳す
- roughly outlined → 大雑把に概説された
- roughly planned → ざっと計画された
- roughly around X → X前後(およそXの辺り)
3. 語源とニュアンス
語源
- 「rough」は古英語の“rūh”に由来し、「ざらざらした」「不規則な」というニュアンスをもっていました。そこから「だいたい合っているが完全に正確ではない」といった、ざっくりした様子を示す「roughly」の意味に派生しました。
ニュアンス・使用上の注意
- 「roughly」は「precision(正確さ)」よりも「大まかさ」を重視するときに使います。あいまいさを伴う表現なので、正式な書類や契約書では「approximately」「circa」などの表現を使う場合もあります。
- 日常会話やカジュアルな文章では「roughly」をよく使い、ビジネス文書やフォーマルな文章にも問題なく使えますが、「およそ」という柔らかいニュアンスで伝えたい場合に適しています。
4. 文法的な特徴と構文
- 副詞として、動詞や形容詞、他の副詞を修飾します。
例: He roughly sketched the design. (彼はデザインをざっとスケッチした) - 主に「およそ」「ざっくりと」という意味で数量や程度を表す際に用いられます。
例: It costs roughly 50 dollars. (だいたい50ドルかかります)
使用シーン
- フォーマル/カジュアルどちらでも使われます。
- ビジネスメールでも「roughly ~」と書くことで、「おおよそ」の数字や割合を示すことが多いです。
5. 実例と例文
ここでは日常会話・ビジネス・学術的文脈での例文を3つずつ紹介します。
日常会話での例文 (3つ)
“I have roughly ten minutes before I need to leave.”
(出発するまであとだいたい10分しかないよ。)“It’s roughly two hours by car from here to the beach.”
(ここからビーチまでは車でだいたい2時間くらいだよ。)“I’ve counted roughly 30 guests so far.”
(今のところゲストはざっと30人くらいいるよ。)
ビジネスでの例文 (3つ)
“We roughly estimated the project costs at $50,000.”
(プロジェクトの費用はざっくり5万ドルと見積もりました。)“Could you give me a roughly outlined schedule for next month?”
(来月のスケジュールを大まかに教えてもらえますか?)“Sales this quarter are roughly 10% higher than last year.”
(今期の売上は昨年比でおよそ10%ほど高くなっています。)
学術的な文脈での例文 (3つ)
“The study shows that roughly 70% of participants responded positively.”
(その研究によると、およそ70%の参加者が肯定的な反応を示した。)“Data suggests that roughly half of the population has never used this service.”
(データによると、約半数の人々がこのサービスを利用したことがないようだ。)“Roughly three-quarters of the sample indicated a preference for online learning.”
(サンプルの約4分の3がオンライン学習を好むと回答した。)
6. 類義語・反意語と比較
類義語(Synonyms)
approximately (ほぼ、だいたい)
- 「roughly」よりも少しフォーマル度が高め。計算値や統計などでよく使われる。
- 「roughly」よりも少しフォーマル度が高め。計算値や統計などでよく使われる。
about (およそ、だいたい)
- カジュアルな場面での「だいたい」。
- カジュアルな場面での「だいたい」。
around (およそ、◯◯前後)
- 数字や時間を表すときに使いやすい表現。
- 数字や時間を表すときに使いやすい表現。
nearly (ほとんど、もう少しで)
- 「ほぼ近い」というニュアンスが強いときに使う。
反意語(Antonyms)
- exactly (正確に)
- precisely (厳密に)
これらの反意語は「roughly」の「大まかな」ことを否定し、「正確さ」を強調するときに使われます。
7. 発音とアクセントの特徴
- 発音記号 (IPA): /ˈrʌf.li/
- アメリカ英語・イギリス英語ともに大きな差はありませんが、アメリカ英語では「r」の発音がやや強めになることが多いです。
- アメリカ英語・イギリス英語ともに大きな差はありませんが、アメリカ英語では「r」の発音がやや強めになることが多いです。
- 強勢 (アクセント): 最初の音節「rʌf」に強勢があります。
- よくある間違いは、「rough」の発音を /raʊ/ のように「ラゥ」という音で言ってしまうこと。正しくは /rʌf/(ラフ)です。
8. 学習上の注意点・よくある間違い
- スペルミス: 「roughly」は「r-o-u-g-h-l-y」と続きますが、「rughly」や「roughy」などとつづりを間違えやすいので注意してください。
- 同音異義語: 「ruffly」という形容詞(フリルがついた、ヒラヒラの)も存在しますが、意味が異なるため混同しないように注意しましょう。
- 試験対策: TOEICや英検などのテストでは、数値の変化や推定値を述べる文脈で出題されやすい単語です。ビジネスシーンやレポートなどの設問で「roughly」が登場する場合があります。
9. 記憶に残るヒントやイメージ
- 「rough」は「荒い」「雑な」のイメージ。そのまま「-ly」を付けて副詞になり、意味は「ざっくりと」「おおよそ」に。
- 発音のポイントは、綴りの「gh」が /f/ の音になるところ。「ラフリー」と覚えておくとよいでしょう。
- 「roughly」のイメージは「100%の正確さは求めないけれど、だいたいこんな感じ」という感覚。大雑把や見積もりをする状況で自然に思い出してください。
以上が「roughly」の詳細解説です。日常会話からビジネス・学術に至るまで幅広い場面で使われる便利な副詞なので、ぜひ積極的に活用してみてください。
手荒く,乱暴に,ぞんざいに
おおよそ,概略