possess

1. 基本情報と概要

単語: possess

品詞: 動詞 (他動詞)

活用形:

• 三人称単数現在形: possesses
  


• 過去形・過去分詞形: possessed
  


• 現在分詞形: possessing
  

意味（英語）:

• to have or own something (e.g., property, quality, knowledge)

意味（日本語）:

• 「何かを所有している」「何か（能力・性質など）を持っている」という意味です。
  


• 「持ち物として持つ」以外に、「感情や考えに取り憑かれる」というニュアンスでも使われます。
  

この単語は、自分が何かを所有したり、ある特定の能力や性質をもっていたりする場面で使われます。たとえば、「彼はリーダーシップを持っている」のように、人の能力や資質に対して「possess」という言い方をします。

CEFR レベル: B2（中上級）

• 「ある程度複雑な英単語を理解し、自分の中で使えるレベル」です。

他の品詞の例：

• 名詞: possession（所有、または所有物）
  


• 形容詞: possessive（所有の、独占欲の強い）
  

2. 語構成と詳細な意味

• 語幹: poss - (ラテン語からの由来で「力を持っている」というニュアンス)
  


• 接尾語: -ess（それを持続的に表す動詞形を構成する一部要素、と理解されることが多い）

関連語や派生語：

• possession: 所有、所有物
  


• possessive: 所有を示す、独占的な
  

よく使われるコロケーション・関連フレーズ（10個）:

1. possess the ability → 能力を持っている
   


2. possess knowledge → 知識を持っている
   


3. possess great wealth → 大きな財産を所有している
   


4. possess a skill → スキルを所有している
   


5. possess a quality → 資質・性質を持っている
   


6. possess strong leadership → 強いリーダーシップを持っている
   


7. be possessed by an idea → 考えに取り憑かれている
   


8. be possessed by a demon/spirit → 悪魔・霊に取り憑かれている
   


9. possess a sense of humor → ユーモアのセンスを持っている
   


10. possess confidence → 自信を持っている
    

3. 語源とニュアンス

語源:

• ラテン語の “possidēre” が由来で、元々は「所有する」「支配する」という意味を持っていました。そこから「何かを持つ」だけでなく、「（霊的に）取り憑く」「感情や考えが人の心を支配する」というニュアンスが派生しています。

ニュアンスと使用上の注意:

• 「所有する」という意味では、多少フォーマルな響きがあります。日常会話では “have” や “own” を使うことが多いですが、「能力・資質・特徴などを持っている」と言いたいときには “possess” が自然です。
  


• 「霊に取り憑かれる」のような少しドラマチックな文脈でも頻繁に使われます。
  


• ビジネス文書ややや硬めの文章で好まれる傾向があります。カジュアルに会話する際には “have” に置き換えても通じます。

4. 文法的な特徴と構文

• 他動詞: 目的語を必要とします。
  
  例：He possesses a rare painting. (彼は珍しい絵画を所持している)




• 「取り憑く」の意味で受動態としてよく使われます。
  
  例：He was possessed by fear. (彼は恐怖に取り憑かれた)




• よく使われる構文:

  
  
  • “possess something” → 何かを所有している
    
  
  
  • “be possessed by/with something” → 何かに取り憑かれる
    
  
  

フォーマル/カジュアルの使い分け:

• フォーマル: possess を使用（文書・スピーチ・論文など）
  


• カジュアル: have, own などを使用（口語）

5. 実例と例文

日常会話での例文

1. “Do you possess any special talents?”
   
   → 「何か特別な才能は持っているの？」
   


2. “I don’t possess enough money to buy a new car.”
   
   → 「新しい車を買うほどのお金は持っていないんだ。」
   


3. “Who possesses the keys to the storage room?”
   
   → 「倉庫の鍵は誰が持っているの？」

ビジネスでの例文

1. “Our company aims to possess the latest technology to stay competitive.”
   
   → 「我が社は競争力を維持するために最新技術を所有することを目指しています。」
   


2. “He definitely possesses strong leadership qualities.”
   
   → 「彼は明らかに強いリーダーシップの資質を持っています。」
   


3. “The organization must possess all necessary certifications before launching the product.”
   
   → 「製品を発売する前に、組織は必要な認証をすべて取得していなければなりません。」

学術的な/フォーマルな文脈での例文

1. “Unlike previous theories, this study possesses compelling evidence to support its claim.”
   
   → 「これまでの理論とは異なり、この研究には主張を裏付ける説得力のある証拠があります。」
   


2. “Individuals who possess a high level of emotional intelligence tend to perform better in teamwork.”
   
   → 「高い感情知能を持つ人々は、チームワークでより良い成果を上げる傾向にあります。」
   


3. “A society that possesses broad knowledge in the sciences can adapt more readily to technological changes.”
   
   → 「科学全般の幅広い知識を持つ社会は、技術革新への適応がより速やかです。」

6. 類義語・反意語と比較

類義語（Synonyms）:

1. have（持つ）
   
   
   
   • 日常的で最も基本的。
     
   
   


2. own（所有する）
   
   
   
   • 物理的な所有にフォーカス。
     
   
   


3. hold（保持する）
   
   
   
   • 一時的に確保するニュアンスにも。
     
   
   


4. retain（保有する）
   
   
   
   • 使わずに持ち続けるイメージが強い。
     
   
   


5. command（指揮する、支配する）
   
   
   
   • 何かをコントロールしているという含意が強い。
   
   

反意語（Antonyms）:

• lack（不足している）
  


• lose（失う）
  

違い:

• “possess” はフォーマル寄りで、具体的・抽象的所有の両方を表す。
  


• “have” は最も一般的・カジュアル。多様な文脈で使える。
  


• “own” は物理的に自分のものとして所有している感が強い。
  


• “lack” は「足りない」「持っていない」という対照的な意味を持つ。

7. 発音とアクセントの特徴

発音記号（IPA）:

• 英語(米国発音): /pəˈzɛs/
  


• 英語(英国発音): /pəˈzɛs/
  

どちらもアクセントは 第二音節の「-zɛs」の部分にあります。

• “puh-ZESS” (アメリカ英語・イギリス英語ともに似た発音)

よくある発音の間違い:

• 第1音節にアクセントを置いて「POH-zess」とならないように注意する。
  


• /z/ の音が弱くなると「pə’ses」に聞こえがちなので、しっかり口を動かすと良いです。

8. 学習上の注意点・よくある間違い

• スペルミス: “posess” と “s” を一つしか書かないミス、あるいは “poessess” のように余分な “e” を入れるミスがよくあります。
  


• have, own との混同: 日常会話では “have” を使う場面が多いので、書き言葉やかしこまった場面で “possess” を使うのが自然かどうか意識すると良いです。
  


• TOEIC・英検などでの出題傾向: “possess” はビジネス的な文章やフォーマルな文脈で登場しやすいため、読解問題での意味の把握が求められることがあります。

9. 記憶に残るヒントやイメージ

• スペリングのコツ: 「pos*sess*」と “s” が連続しているところをしっかり覚えましょう。
  


• 語源イメージ: ラテン語で「支配・所有」を表す言葉に由来しています。何かを“支配するようにしっかり持つ”とイメージすると覚えやすいです。
  


• 連想: 「魔物に取り憑かれる(被動態で使う)」イメージを思い浮かべると、スリリングな場面で記憶に残りやすいかもしれません。

以上が動詞 possess の詳細解説です。フォーマルな場面や文章表現での所有や「取り憑く」ニュアンスなど、多様な使われ方に注意して使いこなしましょう。