最終更新日:2025/09/20
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元となった辞書の項目

it

代名詞

《すでに述べられた物・事または幼児,動物などを指して》それは(を),そのものは(を),そのことは(を) / 《その場の状況で相手に何であるか分かるような物・事または人を指して》それは(を),そのことは(を)

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それはすでに言及されています。

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解説

1. 基本情報と概要

単語: it

品詞: 代名詞(主に第3人称単数形として使われる英語の人称代名詞)

英語で「it」は、物や動物、または状況・抽象的な概念など、人以外のものを指すときに使う代名詞です。日本語では「それ」「あれ」「これ」などの意味を持ちます。あらゆる場面で登場する非常に基本的な単語です。学習者にとっては英語学習の初期段階で必ず覚える単語で、会話でも文章でも幅広く使われます。


  • 活用形: 代名詞のため、厳密な活用(変化)はありませんが、以下のような形で使います。


    • 主格: it

    • 目的格: it

    • 所有格形容詞: its (例: its color)

    • 所有格代名詞: なし (代名詞形としては持たない)

    • 反射代名詞: itself


  • 他の品詞形:

    代名詞以外の品詞形は基本的にありません。ただし「it's」は「it is」または「it has」の短縮形として扱われることが多いです(※短縮形なので品詞としての扱いは一緒です)。


  • CEFRレベル: A1(超初心者)

    A1レベルでも最初に学ぶ基本的な代名詞です。



2. 語構成と詳細な意味

語構成


  • 「it」は非常に短い単語であり、接頭語・接尾語・語幹というように分析できる要素は特にありません。

詳細な意味と使い方


  1. 物・動物・抽象的な概念を指す主語または目的語として


    • 例) I like this book. It is very interesting.

      (この本が好きです。それはすごく面白いです)


  2. 天候や時間・状況を表す形式主語(dummy subject)として


    • 例) It's sunny today. (今日は晴れだね)

      It is important to study. (勉強することは大切です)


  3. 不特定の状況や言及済みの内容を示す「形式目的語」として


    • 例) I find it difficult to understand.

      (理解するのが難しいと思います)


よく使われるコロケーションや関連フレーズ(10個)


  1. It is what it is.

    →「そういうものだよ(しょうがないよ)」

  2. Take it easy.

    →「気楽にいこう」

  3. Make it happen.

    →「それを実現させよう」

  4. Call it a day.

    →「(仕事など)今日はここまでにしよう」

  5. Figure it out.

    →「それを解決する・理解する」

  6. Get it done.

    →「それをやり遂げる」

  7. Think about it.

    →「考えてみて」

  8. Put it off.

    →「それを先延ばしにする」

  9. Take it for granted.

    →「それを当然だと思う」

  10. See to it (that...).

    →「(…するように)取り計らう、気を配る」


3. 語源とニュアンス

語源


  • 古英語の “hit” から変化したとされ、元々は「それ」を意味する代名詞でした。時代とともに “h” が脱落して現在の形になりました。

ニュアンス


  • 「it」は人以外を指すときが基本ですが、動物・赤ちゃん・子どもなどを指すこともあります(個体に敬意や感情を込めない場合や、性別がわからない場合など)。

  • 天候・時間などの表現で「dummy subject(形式主語/形式目的語)」としてよく使われます。

  • カジュアルからフォーマルまで、あらゆる場面で使われる非常に汎用性の高い代名詞です。


4. 文法的な特徴と構文


  1. 形式主語として


    • It is + 形容詞 + to do ... (例: It is important to study.)

      →「…することは~だ」という表現。

    • It seems that ... (例: It seems he is busy.)

      →「彼は忙しいようだ」


  2. 形式目的語として


    • S + V + it + 形容詞 + to do ...

      (例: I found it interesting to read this book.)

      →「この本を読むのが面白いと思った」


  3. 天候・日時の表現


    • It's raining. / It's sunny.

    • It's 5 o'clock.


  4. 可算・不可算の区別


    • 「it」は名詞ではなく代名詞のため、可算・不可算の概念は直接当てはまりません。



5. 実例と例文

ここでは日常会話・ビジネス・学術的文脈の3パターンずつをご紹介します。

日常会話 (3つ)


  1. It’s really hot today, isn’t it?

    →「今日は本当に暑いよね?」

  2. I bought a new phone. It has a great camera.

    →「新しいスマホを買ったんだ。カメラがすごくいいよ。」

  3. Don’t worry about it. Everything will be fine.

    →「そのことは心配しないで。大丈夫だよ。」

ビジネスシーン (3つ)


  1. It looks like the project will be delayed.

    →「プロジェクトは遅れそうです。」

  2. Could you send me that report? I need it by the end of today.

    →「あのレポートを送っていただけますか?今日中に必要なんです。」

  3. It’s crucial for our team to meet the deadline.

    →「締め切りを守ることは私たちのチームにとって極めて重要です。」

学術的文脈 (3つ)


  1. It is generally accepted that climate change affects ocean currents.

    →「気候変動が海流に影響を与えることは一般的に認められている。」

  2. When it comes to quantum mechanics, many concepts seem counterintuitive.

    →「量子力学の話となると、多くの概念は直感に反するように思われる。」

  3. It appears that the new data supports our hypothesis.

    →「その新しいデータは私たちの仮説を支持しているようです。」


6. 類義語・反意語と比較

類義語


  • this / that / one

    → 「this」は「これ」、「that」は「それ・あれ」のように指示する対象がより具体的です。「one」は単に「(同種のもの)ひとつ」を指すことが多いです。

反意語


  • 代名詞として直接の反意語はありませんが、文脈によっては「someone / they / he / she」などが対比的に用いられます。

    → 人を指すか、物を指すか、などで種類が変わるだけです。


7. 発音とアクセントの特徴


  • IPA表記: /ɪt/

  • アクセント: 1音節のみのため、特別なアクセントの位置はありません。

  • アメリカ英語とイギリス英語: どちらも /ɪt/ と発音しますが、アメリカ英語では「t」が弱く発音される場合があり、「リダクション(弱化)」されて /ɪʔ/ のように聞こえることがあります。

  • よくある発音の間違い: 「イット」とのばし過ぎたり、/iːt/ のように長母音で発音してしまう学習者がいますが、正しくは /ɪ/ (短い「イ」に近い音) です。


8. 学習上の注意点・よくある間違い


  1. it's と its の区別


    • it's = it is または it has の短縮形

    • its = 所有格(「それの」「その」)

      例) It’s raining outside. / The dog wagged its tail.


  2. 動物・赤ちゃんを指すとき


    • 「その子に性別を与えたくない」「性別がわからない」場合に使う it は、場合によっては失礼になることもあります。特にペットなどに対しては he/she で性別を表すことが多いです。


  3. 形式主語の使い方


    • To go there is important. とも言えますが、 It is important to go there. の方が自然な英語表現となります。


試験での出題傾向


  • 英検やTOEICなどでも「形式主語」「所有格 “its” と “it’s” の区別」「目的格としての it」などが出題されやすいです。初級~中級レベルでよく登場します。


9. 記憶に残るヒントやイメージ


  • 「目に見えない“天候”や“状況”を表すときの『中身のない主語』=“it” 」とイメージすると、形式主語の用法がわかりやすくなります。

  • it'sits はアポストロフィの有無で意味が変わるので、スペリングに注意する必要があります。

    → アポストロフィは「短縮形(何かが抜けている)」を意味すると覚えておくとよいです。

  • 短くて簡単な単語ですが、さまざまな文法構造で使う重要ワードです。「形式主語を使った文」や「所有格“its”」などはしっかりマスターしましょう。

英語学習の初期段階でしっかり押さえておくと、会話・文章作成が楽になります。普段から “it” を意識して文章を作ってみましょう。

意味のイメージ
it
意味(1)

《すでに述べられた物・事または幼児,動物などを指して》それは(),そのものは(を),そのことは(を)

意味(2)

《その場の状況で相手に何であるか分かるような物・事または人を指して》それは(),そのことは(を)

意味(3)

《天候・時間・距離・事情・状態などを指して》

意味(4)

《It seems(happens, appears… )thatなどの形で》

意味(5)

《形式主語として》

意味(6)

《形式目的語として》

意味(7)

《It is … that(who, which)の形で…を強調して》

意味(8)

《ある種の動詞・前置詞に添える形式上の目的語として》

意味(9)

〈C〉(遊戯の)鬼

意味(10)

〈U〉《話》理想,第一人者

意味(11)

〈U〉《話》性的魅力

基礎英単語(NGSL)/ 例文 / 和訳 / 選択問題

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