sector
1. 基本情報と概要
単語: sector
品詞: 名詞 (countable noun)
英語での意味: A sector is a distinct part or area of something, such as an economy or a circle.
日本語での意味: 「セクター」とは、ある領域や分野を区切った部分を指す言葉です。経済や産業を分類したときの部門や区分を表したり、円を放射状に区切った「扇形」を指すときに使われます。ビジネスや経済、数学など幅広い分野で使われる単語です。
- 「~部門」「~分野」とまとめて表現したいときに用いられる、少しフォーマルなニュアンスの単語です。
活用形:
- 単数形: sector
- 複数形: sectors
他の品詞形:
- sectoral (形容詞: セクターに関連する)
例) sectoral differences(セクター間の違い) - sectorize (動詞: ~を区分化する)(※やや専門的・まれに使われる)
CEFRレベル目安: B2 (中上級)
- B2: 日常会話だけでなく、ビジネス・学術的なシーンでも自分の考えを適切に伝えるレベル
2. 語構成と詳細な意味
語構成
- 語源: ラテン語の “sector” (切り分けられた部分、切る人)に由来し、さらに “secare”(切る)という動詞にさかのぼります。
- 「sect-」 には 「切る」 という意味があります。
よく使われるコロケーション(10個)
- public sector(公共部門)
- private sector(民間部門)
- manufacturing sector(製造業部門)
- service sector(サービス業部門)
- financial sector(金融部門)
- agricultural sector(農業部門)
- economic sector(経済分野)
- sector of a circle(円の扇形)
- sector growth(セクターの成長)
- sector analysis(セクター分析)
3. 語源とニュアンス
- 語源はラテン語の “secare”(切る)から来ており、「何かを切り分けた部分」という意味合いがあります。
- ビジネスや経済の文脈で使う場合は、フォーマルかつ客観的なニュアンスがあります。
- 数学の分野では「扇形」を指し、こちらも専門用語的な響きがあります。
- 日常会話の中ではあまり多用されませんが、ニュースやレポート、レポートのような比較的かしこまった場面でよく耳にします。
4. 文法的な特徴と構文
- 可算名詞 (countable noun) → a sector / two sectors / many sectors のように数えられます。
- 主に
in the ~ sector
という形で「~セクターにおいて」、the ~ sector of something
という形で「~のある部門/部分」という表現が多用されます。 - 口語よりはビジネス文書や報道、学術論文などで多く見られる単語です。
- イディオムとしてはあまりありませんが、「private sector and public sector(民間部門と公共部門)」など、一対で使われることが非常に多いです。
5. 実例と例文
(1) 日常会話での例文
I read an article about the service sector in our city expanding this year.
(今年、私たちの街のサービス部門が拡大しているっていう記事を読んだよ。)My father works in the private sector, while my mother is a teacher in the public sector.
(父は民間部門で働いていて、母は公務員の先生なんだ。)Have you learned about the sector of a circle in your math class?
(数学の授業で円の扇形について習った?)
(2) ビジネスでの例文
We need to consider the trends in each economic sector before finalizing our marketing strategy.
(マーケティング戦略を最終決定する前に、各経済分野の動向を考慮する必要があります。)The financial sector has shown steady growth despite recent market fluctuations.
(金融セクターは、最近の市場変動にもかかわらず安定した成長を示しています。)Our company aims to expand into the technology sector next year.
(当社は来年、テクノロジー分野へ事業拡大を目指しています。)
(3) 学術的な文脈での例文
The geometrical shape known as a sector is bounded by two radii and an arc.
(セクターと呼ばれる幾何学図形は、2本の半径と弧によって囲まれた形です。)Researchers analyzed growth patterns in the agricultural sector over the past decade.
(研究者たちは、この10年間の農業セクターの成長パターンを分析しました。)A comparative study of the public sector in various countries reveals significant policy differences.
(さまざまな国の公共部門を比較研究することで、大きな政策の違いが明らかになります。)
6. 類義語・反意語と比較
類義語
area(領域)
- 一般的・幅広い意味で「領域」を表す。日常用語としてもよく使われる。
sector
はやや専門的・フォーマルに区切られた領域を指す場合に使う。
- 一般的・幅広い意味で「領域」を表す。日常用語としてもよく使われる。
division(区分、部門)
- 「区分する」という行為や区分されたものそのものを強調する。
- ビジネス内部での部署を指すときにも用いられるが、「sector」は主に社会全体や業界全体の区分を指す。
- 「区分する」という行為や区分されたものそのものを強調する。
segment(部分、区分)
- 「分割された一部」というニュアンスが強い。
sector
は経済・産業・数学などでも使われるが、「segment」は市場区分や円弧の一部分など、やや異なる文脈も多い。
- 「分割された一部」というニュアンスが強い。
反意語
- whole(全体)
- entirety(全体)
- 「切り分けた部分」と対比される「全体」を指す言葉として使われることが多い。
- 「切り分けた部分」と対比される「全体」を指す言葉として使われることが多い。
7. 発音とアクセントの特徴
発音記号 (IPA):
- アメリカ英語: /ˈsɛktər/
- イギリス英語: /ˈsɛktə/
- アメリカ英語: /ˈsɛktər/
アクセント:
- 最初の音節「sec-」に強勢が置かれます (SEC-tor)。
- 最初の音節「sec-」に強勢が置かれます (SEC-tor)。
よくある発音ミス:
- 「セクター」と日本語のカタカナ発音で「ター」の部分を伸ばしてしまうと英語のリズムからやや外れるので注意しましょう。
- 「セクター」と日本語のカタカナ発音で「ター」の部分を伸ばしてしまうと英語のリズムからやや外れるので注意しましょう。
アメリカ英語では語尾の「r」が強めに発音され、イギリス英語ではほとんど「r」の音が出ない場合があります。
8. 学習上の注意点・よくある間違い
- スペルミス: 「secter」「sektor」など、つづりの間違いに注意。
- 「section」との混同: 「section」は「(切り分けられた)部分」「区切り」をよりカジュアルに指すのに対し、「sector」は主に経済・産業の部門や円の扇形にフォーカスした言葉。
- 試験での出題傾向: TOEICや英検などのビジネス・経済・社会的話題に関連する問題で高頻度に登場。特に【private sector vs. public sector】の対比で出題されることが多い。
9. 記憶に残るヒントやイメージ
- 語源ストーリー: “sec-” の部分が「切る」という意味を持つ “secare” から来ている、と覚えましょう。「何かを切り分けたひと区画」→ 社会や産業を切り分けた「部門」とイメージすると理解しやすいです。
- 音のポイント: 「セック(sec)」+「ター(tor)」であることと、アクセントが「sec」にあることを意識するとリズムよく発音できます。
- 勉強テクニック: ビジネス記事や経済ニュースで「public sector」「private sector」という表現を見かけたら、「公共部門」「民間部門」と一緒にセットでイメージしましょう。
以上が “sector” の詳しい解説です。ビジネスや経済、数学など幅広い分野で使えるので、ぜひ使い分けをマスターしてみてください。
扇形
軍事作戦地区
(肉事などの)部門