動詞 warn を徹底解説

1. 基本情報と概要

意味（英語・日本語）

• 英語: “to tell someone about a danger or possible problem so that they can avoid it or deal with it”
  


• 日本語: 「誰かに対して危険や問題の可能性を伝え、回避や対処ができるよう注意を促すこと」
  

「warn」は「注意を促す」「警告する」というニュアンスで、相手に危険やリスクがあることを知らせる場面で使われます。

品詞

• 動詞 (Verb)

活用形

• 原形: warn
  


• 過去形: warned
  


• 過去分詞: warned
  


• 現在分詞（動名詞）: warning
  

他の品詞になった場合の例

• warning (名詞・形容詞): 例) “He gave me a warning.”（名詞：警告） / “That was a warning sign.”（形容詞：警告の）

CEFRレベル

• B1（中級）
  
  日常会話でもよく使われ、ニュースやビジネス文書にも登場しますが、難易度としては中級レベルといえます。

2. 語構成と詳細な意味

語構成

• 接頭語・接尾語: 特に明確な接頭語・接尾語はありません。
  


• 語幹: “warn”

関連語（派生語や類縁語など）

• warning (名詞／形容詞): 警告、警告の
  


• forewarn (動詞): 前もって警告する
  


• prewarn (動詞・やや口語的): あらかじめ警告する（ややマイナー）

よく使われるコロケーション・関連フレーズ（10個）

1. warn someone about something
   
   
   
   • （人に何かについて警告する）
     
   
   


2. warn someone of danger
   
   
   
   • （人に危険を警告する）
     
   
   


3. warn someone against doing something
   
   
   
   • （人が何かをしないよう警告する）
     
   
   


4. warn in advance
   
   
   
   • （あらかじめ警告する）
     
   
   


5. issue a warning
   
   
   
   • （警告を発する）
     
   
   


6. be warned
   
   
   
   • （警告された状態になる／覚悟しておく）
     
   
   


7. strongly warn someone
   
   
   
   • （強く警告する）
     
   
   


8. warn explicitly
   
   
   
   • （明確に警告する）
     
   
   


9. warn that + 文
   
   
   
   • （…と警告する）
     
   
   


10. warn someone to be careful
    
    
    
    • （人に注意するように警告する）
    
    

3. 語源とニュアンス

語源

• 古英語の “warnian” に由来し、「見張る」「守る」「通知する」といった意味合いをもっていました。ゲルマン祖語やインド・ヨーロッパ祖語から派生したと考えられています。

ニュアンス・使用上の注意

• 危険やリスクを事前に伝える行為を指す、ややフォーマル～カジュアルな単語です。公的なアナウンスや日常会話など場所を選ばず使えますが、内容自体が深刻だったり注意を促すものの場合が多いため、相手に対して丁寧な言い回しを心がけるとよいでしょう。

4. 文法的な特徴と構文

1. 目的語を伴う（他動詞）用法が基本
   
   例) “He warned me about the storm.”
   


2. “warn someone not to do something” という構文
   
   例) “They warned us not to enter the building.”
   


3. “warn that + 文” という形で、内容を直接述べることができる
   
   例) “She warned that the situation might worsen.”

使用シーン

• フォーマル/カジュアルどちらでも可
  


• メール・公的な通達などフォーマルにも、友人同士で「気をつけて！」と伝えるカジュアルな場面でも使われます。

5. 実例と例文

日常会話での例文（3つ）

1. “I should warn you that the road is very icy today.”
   
   
   
   • 今日は道路がとても凍っているから気をつけてね。
     
   
   


2. “My mom warned me not to stay out too late.”
   
   
   
   • 母は私に、あまり遅くまで外にいないように注意してきた。
     
   
   


3. “He warned his friend about the suspicious email.”
   
   
   
   • 彼は友人に、その怪しいメールについて注意するよう警告した。
   
   

ビジネスシーンでの例文（3つ）

1. “The manager warned his team about the upcoming project deadline.”
   
   
   
   • マネージャーはチームに、もうすぐ来るプロジェクトの締め切りについて注意を促した。
     
   
   


2. “They warned us that the system might crash if we don’t update it.”
   
   
   
   • 彼らは、更新をしなければシステムがクラッシュする可能性があると私たちに警告した。
     
   
   


3. “Please warn the staff not to share sensitive data.”
   
   
   
   • 機密データを共有しないようスタッフに警告してください。
   
   

学術的・専門的な例文（3つ）

1. “Researchers warn that climate change could accelerate faster than previously expected.”
   
   
   
   • 研究者たちは、気候変動はこれまで想定されたよりも早く加速し得ると警告している。
     
   
   


2. “Experts warned the public about the rising inflation rate.”
   
   
   
   • 専門家はインフレ率の上昇について一般市民へ警告した。
     
   
   


3. “Scientists have warned that further testing is needed before mass production.”
   
   
   
   • 科学者たちは、大量生産を始める前にさらなるテストが必要だと警告している。
   
   

6. 類義語・反意語と比較

類義語

1. caution（注意する）
   
   
   
   • 「具体的なリスクに対して用心するよう促す」ニュアンス
     
   
   


2. alert（警報を発する）
   
   
   
   • 「緊急性が高く、すぐに対応を取る必要があるとき」のニュアンス
     
   
   


3. advise（忠告する）
   
   
   
   • 「アドバイス」という形で優しく促す場合も含む
     
   
   


4. notify（知らせる）
   
   
   
   • 「公式に知らせる・通知する」という感じでややフォーマル
     
   
   


5. forewarn（あらかじめ警告する）
   
   
   
   • 「前もって警告する」という点で “warn” より先回りしたニュアンス
     
   
   

反意語

• reassure（安心させる）
  
  
  
  • 相手の不安を取り除く方向の動詞
  
  

7. 発音とアクセントの特徴

• IPA(国際音声記号): /wɔːrn/ または /wɔrn/
  
  
  
  • アメリカ英語: [wɔɚn]（/r/ がはっきり入る）
    
  
  
  • イギリス英語: [wɔːn]（/r/ の音が弱い）
    
  
  


• アクセント: 単音節のため、特に強勢の位置はありません（単語全体が同じ調子）。
  


• よくある間違い: “warn” と “worn” はスペルも似ており発音も近いですが、響きが微妙に異なります。

8. 学習上の注意点・よくある間違い

1. スペルミス
   
   
   
   • “warned” を “warmed” と書いてしまうなどの混同。
     
   
   


2. 同音異義語との混同
   
   
   
   • “worn” (着古された) と音が似ている場合があるが、スペルと意味が異なる。
     
   
   


3. 文法構造の間違い
   
   
   
   • “warn someone to do something” と “warn someone not to do something” を混同しないように。
     
   
   


4. 資格試験での出題傾向
   
   
   
   • TOEICや英検では「注意喚起の英単語」として出題されることがあり、正しいコロケーション（warn someone about / that ...）を問われる場合がある。
   
   

9. 記憶に残るヒントやイメージ

• 「警告」＝「WARNing」 → “warn” の中に “warning” という名詞のイメージを結びつけると覚えやすい。
  


• 「危険のサイン」や「信号機の黄色」などを思い浮かべて、「何かに注意を促すコンセプト」を視覚的にイメージすると脳に残りやすいです。
  


• スペリングでは “ar” に注意して、「w-a-r-n」 が「警告」のキーワードだと意識して覚えておくと、ほかの “worn” “warm” などとの混同を防げます。

以上が動詞 “warn” の詳細な解説です。危険やトラブルを未然に防ぐために使われる重要な単語なので、しっかり覚えて使いこなしましょう。