元となった辞書の項目
rapid
解説
1. 基本情報と概要
単語: rapid
品詞: 形容詞 (adjective)
意味 (英語): very quick or fast
意味 (日本語): とても速い、急速な
「rapid」は、「速い」「急激な」というニュアンスで、物事が短い時間のうちに起こる様子を表す形容詞です。たとえば「急速な変化」「素早い反応」というような場面で使われます。
活用形
形容詞は一般的に比較級、最上級が存在します。
- 比較級: more rapid
- 最上級: most rapid
形容詞「rapid」自体は副詞形として「rapidly」(急速に)をもっています。
その他の品詞形
- 副詞: rapidly (急速に)
- 名詞形としては「rapidity」(急速さ)という形があります。
CEFRレベル
- B2 (中上級): 一般的な単語として学習される語ですが、ややフォーマルな文脈で使われる傾向もあります。
2. 語構成と詳細な意味
「rapid」は単独で使われる形の形容詞で、接頭語・接尾語がついているわけではありません。語幹自体が「速さ」を示す意味をもっています。
派生語や類縁語
- rapidly (副詞): 急速に
- rapidity (名詞): 急速さ、迅速さ
よく使われるコロケーション(共起表現)10選
- rapid change (急激な変化)
- rapid growth (急速な成長)
- rapid response (迅速な対応)
- rapid progress (急速な進展/進歩)
- rapid development (急速な発展)
- rapid increase (急激な増加)
- rapid decline (急激な減少)
- rapid movement (素早い動き)
- rapid expansion (急速な拡大)
- rapid improvement (急激な改善)
3. 語源とニュアンス
- 語源: ラテン語の「rapidus」(流れが速いという意味)に由来します。もともとは「急流」「急な流れ」のイメージからきており、そこから「速い」という意味が広がりました。
- 歴史的背景: 古典ラテン語での「rapidus」がフランス語を経由して中世英語へ取り入れられました。
- ニュアンス: 物事が目に見える速度で急に進む、またはあっという間に実行される様子を強調するのに用いられます。
- 口語/文章: フォーマル、インフォーマル両方で使われますが、文章やレポートなどややかしこまった文脈でも多用される印象があります。
- 注意点: 「fast」と似ていますが、「rapid」はもう少しフォーマルさや急激さを強調するイメージがある、というニュアンスがあります。
- 口語/文章: フォーマル、インフォーマル両方で使われますが、文章やレポートなどややかしこまった文脈でも多用される印象があります。
4. 文法的な特徴と構文
- 「rapid」は形容詞として、名詞を修飾します。
例: “a rapid increase”, “the rapid river” - 「rapidly」という副詞形もあり、動詞を修飾するときなどに使われます。
例: “Sales increased rapidly.”
一般的な構文やイディオム
- “at a rapid pace”「急速に(速いペースで)」
- “in rapid succession”「立て続けに、次々と」
使用シーン: 報告書やニュース記事など、フォーマルな文脈で目にする頻度が高い形容詞ですが、日常的な会話でも問題なく使えます。
5. 実例と例文
(1) 日常会話での例文
- “The traffic was moving at a rapid pace this morning.”
(今朝は交通の流れがすごく速かったよ。) - “His parents noticed his rapid progress in learning piano.”
(両親は、彼のピアノの上達がとても早いことに気づいた。) - “I need a rapid response to my text; it’s urgent.”
(私のメッセージにはすぐに返事がほしいんだ。急ぎだから。)
(2) ビジネスの場面での例文
- “We’ve seen a rapid increase in sales this quarter.”
(今期、売上が急激に伸びました。) - “Our company’s rapid expansion requires hiring more staff.”
(我が社の急速な拡大に伴い、より多くのスタッフの採用が必要です。) - “To stay competitive, we need a rapid decision on this project.”
(競争力を維持するために、このプロジェクトに関して早急な決定が必要です。)
(3) 学術的・専門的な文脈での例文
- “Rapid technological advancements continue to reshape our society.”
(急速な技術革新が、社会を変革し続けている。) - “The data indicates a rapid decline in the population of this species.”
(データによると、この種の個体数は急激に減少していることがわかる。) - “After the introduction of the new vaccine, there was a rapid drop in infection rates.”
(新しいワクチンが導入されてから、感染率が急激に下がった。)
6. 類義語・反意語と比較
類義語 (Synonyms)
- fast (速い) – よりカジュアルに「速い」を表す語
- quick (素早い) – 動作のスピードに焦点がある
- swift (素早い) – やや文語的で上品な響き
- speedy (迅速な) – 行動の早さにフォーカスした印象
「rapid」はこれらよりもフォーマルで急激な速さを強調するイメージがあります。
反意語 (Antonyms)
- slow (遅い) – 物事がゆっくり進行する
- gradual (徐々の) – 急激さがなく、段階的に進む
7. 発音とアクセントの特徴
- IPA: /ˈræpɪd/
- アメリカ英語: [ラァピッド] のように「æ」の音
- イギリス英語: [ラピッド] (アメリカ英語との違いはほぼアクセントや声の出し方程度で、大きく変わりません)
- アメリカ英語: [ラァピッド] のように「æ」の音
アクセント: 第1音節に強勢があります(RA-pid)。
よくある発音ミス
- 2音節なので、後ろを強く発音しすぎないように注意しましょう。あくまで「RA」部分を強く発音します。
8. 学習上の注意点・よくある間違い
- 「rapid」と「rabid(狂暴な)」のスペリングミスや混同に注意しましょう。
- 「fast」「quick」と使い分ける際、「rapid」はややフォーマル、速さの度合いが大きいというニュアンスを持つと覚えておくと便利です。
- TOEIC・英検などで、文章中に「rapid」が出てきた場合、特にビジネス文書やレポートの中で「急な変化」や「急成長」などを意味する表現として出題されることがあります。
9. 記憶に残るヒントやイメージ
- 「rapid」は「ラピッド」と発音して、音が「ラップ (rap) + ピッド (pid)」とイメージできるので、早口(rap)で話す感じで「速さ」を連想すると覚えやすいかもしれません。
- スペリング:「r-a-p-i-d」5文字と短いので、リズムに乗せて「ラピッド、速い!」と一気に覚えるのも良いでしょう。
- ラテン語の「流れの速い川 (rapidus)」というイメージで、水が勢いよく流れる映像を思い浮かべると関連付けられます。
速さ・急激さを表すのに便利な形容詞「rapid」。フォーマルな文脈でも安心して使える語なので、ぜひ覚えて活用してください。
意味のイメージ
意味(1)
速い,すばやい,敏速な
意味(2)
(坂などが)急な,険しい