quote

1. 基本情報と概要

単語: quote

品詞: 名詞 (ただし、動詞としても使われます)

• 英語での意味: A quotation or reference to someone’s words, often used to show exactly what someone said or wrote.
  


• 日本語での意味: 他の人の発言や文章を、引用としてそのまま示すこと、あるいはその引用そのものを指す名詞です。
  
  
  
  • たとえば、スピーチや本からの「引用文」や、第三者が実際に述べた言葉を正確に示すために使われます。
    
  
  
  • 「誰かの正確な言葉を取り上げて引用する」ニュアンスの単語です。
  
  

活用形

• 名詞: quote (複数形: quotes)
  


• 動詞: to quote (quotes, quoting, quoted) 例: “He quotes famous philosophers in his speeches.”
  


• その他の形: quotation (よりフォーマルな名詞形), misquote (誤引用という意味の動詞/名詞)

CEFRレベル目安: B1（中級）

• 日常的な会話や文章の引用など中級レベルで理解できますが、学習者ならA2あたりからでも見聞きします。

2. 語構成と詳細な意味

語構成

• quote は接頭辞・接尾辞の区別がはっきりした形ではありませんが、語幹として “quot-” はラテン語の「どのくらいの量か」という意味の “quotus” に由来するという説があります。

関連語

• quotation: 引用（名詞・フォーマル）
  


• quotation mark(s): 引用符 (“ ” 、‘ ’)
  


• to quote: 引用する（動詞）
  


• misquote: 誤って引用する（動詞・名詞）

よく使われるコロケーション（共起表現）10選

1. direct quote（直接引用）
   


2. famous quote（有名な引用句）
   


3. inspirational quote（励みになる言葉）
   


4. quote marks（引用符）
   


5. a quote from…（～からの引用）
   


6. to request a quote（見積りを依頼する ※ビジネス用法）
   


7. quote of the day（今日の名言）
   


8. stock quote（株式相場の値段表）
   


9. insurance quote（保険の見積り）
   


10. out of context quote（文脈から切り離された引用）

3. 語源とニュアンス

語源

• 「quote」は中世英語 “cote” (quotation) やラテン語 “quotare” (どれほどの量か数える) に遡ると言われています。
  


• もともとは「分割する、振り分ける」というニュアンスがあり、そこから「文の一部を切り出す」という意味合いにつながりました。

ニュアンスや使用時の注意点

• 名詞として使う場合、「他人の言葉をそのまま書き留めたり参照したりするもの」としてフォーマル／カジュアルどちらにも使えます。
  


• 口語では「引用文」だけでなく「見積り（quote for the job）」の意味としても使われることが多いです。
  


• ビジネスシーンでは「見積書」の意味がありフォーマル寄りですが、カジュアルにも「How much was the quote?（見積りはいくらだった？）」のように使えます。

4. 文法的な特徴と構文

• 可算名詞 (countable noun): “This is a great quote.” “I have two quotes from the article.” のように数えられます。
  


• 構文上のポイント:
  
  
  
  • “a quote from + 出典” の形で「～からの引用文」と使う。
    
  
  
  • 口語では「見積り」の意味でも使う場合があり “to get a quote from ~” などの形になる。
  
  

イディオムやよく使われる表現

• “Quote of the day”: 「今日の名言」
  


• “Out of context quote”: 「文脈から切り離された引用」 → 誤解を招く場合があるときに用いられる。

5. 実例と例文

(1) 日常会話での例文

1. “I found this funny quote about life online.”
   
   （ネットで面白い人生についての引用を見つけたよ。）
   


2. “Could you share your favorite movie quote with me?”
   
   （好きな映画の名セリフを教えてくれない？）
   


3. “He always starts his day with an inspirational quote.”
   
   （彼はいつも励みになる言葉から1日を始めるんだ。）

(2) ビジネスでの例文

1. “We need to review the quote for the new project before signing.”
   
   （新規プロジェクトの見積りをサインする前に精査する必要があります。）
   


2. “Please send me a quote for 50 units of this product.”
   
   （この製品を50個依頼する場合の見積りを送ってください。）
   


3. “According to the quote from our supplier, the cost will be higher next month.”
   
   （サプライヤーの見積りによると、来月はコストが上昇する見込みです。）

(3) 学術的な文脈での例文

1. “The researcher included a direct quote from the historical manuscript.”
   
   （研究者は歴史的文書からの直接引用を含めた。）
   


2. “Her paper features several quotes from primary sources.”
   
   （彼女の論文にはいくつもの一次資料からの引用が含まれている。）
   


3. “Make sure to cite any quotes properly in your bibliography.”
   
   （引用文があったら、文献リストできちんと出典を明記してください。）

6. 類義語・反意語と比較

類義語

1. citation (引用, 出典明記)
   
   
   
   • 学術的でフォーマルな文脈で使われることが多い。
     
   
   


2. excerpt (抜粋)
   
   
   
   • 本・文書などの一部を抜き出す場合に用いられる。引用より抽象的。
     
   
   


3. passage (一節)
   
   
   
   • 文章の一部分を指すが、必ずしも引用というわけではないときに使う。
     
   
   

反意語

• paraphrase (意訳、言い換え)
  
  
  
  • 原文をそのまま引用するのではなく、自分の言葉で言い換えること。
  
  

7. 発音とアクセントの特徴

• IPA:
  
  
  
  • アメリカ英語: /kwoʊt/
    
  
  
  • イギリス英語: /kwəʊt/
    
  
  


• アクセント: 単音節なので特に一か所だけが強くなる、というよりは語全体をはっきり “クォウ（ト）” と発音します。
  


• よくある間違い:
  
  
  
  • /koʊt/（“coat”=コート）と混同しやすいので注意が必要です。
    
  
  
  • アメリカ英語での [oʊ] と イギリス英語での [əʊ] の発音差も要注意です。
  
  

8. 学習上の注意点・よくある間違い

• スペルミス: “qoute” や “qoate” のように母音や子音を入れ替えてしまうミスが発生しやすいです。
  


• 同音異義語との混同: “coat” (服のコート) と混同しやすい。
  


• 名詞と動詞の使い分け: “quote” は「引用する」の動詞でもあるため、文脈で把握する必要がある。
  


• 試験対策: TOEICや英検などでもビジネス文脈（見積り）や引用文法（リーディング）が頻繁に登場する可能性があります。

9. 記憶に残るヒントやイメージ

• “クォート”の音を「声に出して相手の言葉を囲うイメージ」として覚えると、引用符 “ ” で囲む感じとリンクして覚えやすいでしょう。
  


• 「クォート→コート (‘coat’) と同じ発音ではないか？」と迷ったときは、「quote」には “ク” のあとに “w” のイメージが入ると覚えておくとよいです。
  


• 「誰かの言葉を借りる」というイメージや、「ビジネスで見積りをとる」シーンを具体的に思い浮かべると、実際の使いどころが頭に入りやすくなります。

以上が名詞「quote」の詳細な解説です。引用文としての意味と、ビジネスでの見積り（クォート）としての用法、両方をしっかり覚えておくと便利ですよ。