grant
以下では、名詞としての “grant” を、できるだけ詳しく解説していきます。
1. 基本情報と概要
単語: grant
品詞: 名詞 (countable: a grant / grants)
英語の意味:
・(政府や団体などから与えられる) 助成金、補助金
・(特定の目的のために与えられる) 給付金
日本語の意味:
・助成金、補助金、給付金
「grant」は、大学や研究機関などで研究のためにお金が与えられるときに使うことが多い言葉です。主に公的または私的な団体が、研究・プロジェクト・留学などを支援するために資金を支給する場合に用いられます。公式な場面で使われやすく、会話や書面でも頻繁に登場します。
活用形 (名詞):
単数形: grant
複数形: grants
他の品詞:
- 動詞 “to grant” (与える、許可する)
- 活用形: grant - grants - granted - granting
- 例: “They granted him permission to enter the building.” (彼に建物に入る許可を与えた)
- 活用形: grant - grants - granted - granting
CEFRレベル (目安): B2 (中上級)
B2 レベルになると、学術やビジネスの文脈で使われる専門用語・公的文書表現に対応できる力が求められます。その中で、助成金を意味する「grant」も登場する可能性が高いです。
2. 語構成と詳細な意味
「grant」は大きく見て語幹が “grant” そのものです。接頭語や接尾語が特に付随しているわけではない単語です。
関連表現・派生語
- “grant” (名詞): 助成金、補助金
- “to grant” (動詞): (権利・物・許可などを) 与える、承認する、認める
- “grantor” (名詞): (法律用語として) 権利や財産を譲渡する人
よく使われるコロケーション(共起表現)10選
- apply for a grant
- 助成金に申し込む
- 助成金に申し込む
- research grant
- 研究助成金
- 研究助成金
- grant application
- 助成金申請
- 助成金申請
- government grant
- 政府助成金
- 政府助成金
- grant recipient
- 助成金受給者
- 助成金受給者
- grant proposal
- 助成金の提案書
- 助成金の提案書
- educational grant
- 教育助成金
- 教育助成金
- grant funding
- 助成金による資金提供
- 助成金による資金提供
- grant approval
- 助成金の承認
- 助成金の承認
- grant renewal
- 助成金更新
3. 語源とニュアンス
「grant」という単語は、古フランス語の”graanter(保証する、認める)”が由来とされています。そこから中英語の “granten” に転じ、「受け入れる・承認する」という意味が広まっていきました。名詞としては「承諾されたもの」や「与えられる助成金・許可」を指すのに使われるようになり、現在に至ります。
使用上のニュアンス
- フォーマル寄り: 主に公的取引や学術的・研究的文脈で使われます。
- カジュアル度: 一般会話にも登場しますが、やや改まった印象を与えます。
- 特定状況: 大学の研究費や奨学金、NPOへの助成金などの公的文書や公式の手続きに関わる文脈でよく用いられます。
4. 文法的な特徴と構文
名詞としての特徴
- 可算名詞: a grant (1つの助成金) / grants (複数の助成金)
- 主に「a grant of ~ (金額)」「a grant for ~ (目的)」という形で使われます。
一般的な構文
- “to receive a grant”
- 助成金を受け取る
- 助成金を受け取る
- “to secure a grant”
- 助成金を確保する
- 助成金を確保する
- “to award a grant (to someone)”
- (人に) 助成金を授与する
イディオム的表現に近い使い方
- “take something for granted” (こちらは動詞の “grant” を使ったフレーズ)
- 「何かを当然のことだと思う、当たり前と考える」という意味。名詞の “grant” とはやや異なるので注意が必要です。
5. 実例と例文
日常会話での例文
- “I heard you got a grant for your art project. That’s awesome!”
- アートプロジェクトのために助成金をもらったんだって?すごいね!
- アートプロジェクトのために助成金をもらったんだって?すごいね!
- “My cousin is applying for a grant to study abroad next year.”
- いとこは来年留学するための助成金を申請中です。
- いとこは来年留学するための助成金を申請中です。
- “Do you know how to fill out a grant application properly?”
- 助成金の申請書を正しく書く方法、わかる?
ビジネスシーンでの例文
- “Our company received a government grant to develop eco-friendly products.”
- 当社は環境に優しい製品を開発するための政府助成金を受け取りました。
- 当社は環境に優しい製品を開発するための政府助成金を受け取りました。
- “We need to finalize our grant proposal by the end of the week.”
- 今週末までに助成金の提案書を仕上げる必要があります。
- 今週末までに助成金の提案書を仕上げる必要があります。
- “Thanks to the grant, we can now expand our team and hire new staff.”
- 助成金のおかげで、私たちはチームを拡大し、新しいスタッフを雇うことができます。
学術的/研究的シーンでの例文
- “The research grant will cover all of the laboratory equipment costs.”
- その研究助成金は実験装置にかかる全ての費用をカバーします。
- その研究助成金は実験装置にかかる全ての費用をカバーします。
- “Her groundbreaking project was funded by a substantial grant from a private foundation.”
- 彼女の画期的なプロジェクトは民間財団からの多額の助成金によって資金提供されました。
- 彼女の画期的なプロジェクトは民間財団からの多額の助成金によって資金提供されました。
- “Many students rely on grants and scholarships to pursue higher education.”
- 多くの学生が高等教育を続けるために助成金や奨学金に頼っています。
6. 類義語・反意語と比較
類義語 (Synonyms)
- “scholarship”
- (日本語: 奨学金)
- 主に学生の学費や学業支援に対して付与されるお金。
- (日本語: 奨学金)
- “fellowship”
- (日本語: 研究・特別奨学金)
- 大学院生や研究者への支援として与えられることが多い。研究・学術分野での使われ方が多い。
- (日本語: 研究・特別奨学金)
- “subsidy”
- (日本語: 補助金)
- 政府が特定の産業や事業に補助を与える場合に用いられることが多い。
- (日本語: 補助金)
反意語 (Antonyms)
- “loan”
- (日本語: ローン、融資)
- 借りるお金であり、利子とともに返済が必要。一方 “grant” は返済不要。
- (日本語: ローン、融資)
7. 発音とアクセントの特徴
- 発音記号 (IPA):
- アメリカ英語: /ɡrænt/ (グラント)
- イギリス英語: /ɡrɑːnt/ (グラァント)
- アメリカ英語: /ɡrænt/ (グラント)
- アクセント:
- “grant” は単音節のため、特段アクセントの移動はありません。
- “grant” は単音節のため、特段アクセントの移動はありません。
- よくある発音の間違い:
- アメリカ英語の “æ” を “a” と発音してしまい “grent” のように聞こえてしまう。
- イギリス英語は “ɑː” と長めの母音になる点に注意。
- アメリカ英語の “æ” を “a” と発音してしまい “grent” のように聞こえてしまう。
8. 学習上の注意点・よくある間違い
- スペル: “grant” (tで終わる) を “grand” (dで終わる) と間違えるケース。
- 同音異義表現: 厳密な同音異義語は少ないが、「grand (壮大な)」と混同しやすい。
- idiom “take for granted” との混同:
- 名詞の “grant” ではなく、動詞 “to grant” のフレーズからきた表現。「当然のことだと思う」という全く別の意味なので注意。
- 名詞の “grant” ではなく、動詞 “to grant” のフレーズからきた表現。「当然のことだと思う」という全く別の意味なので注意。
- 試験対策: TOEICや英検などのビジネス/アカデミックな文脈で “grant” は頻出。研究資金や企業補助金の文脈で出題が見られます。
9. 記憶に残るヒントやイメージ
- “G” for “Give”: “grant” の “g” を「与える(Give)の “g”」と関連づけて覚えると、相手に資金や許可を“与える”イメージを思い出しやすいです。
- ストーリーで覚える: 「大学が研究を行う人に“grant”を与えて、研究を“進める”」というシーンを思い浮かべると、助成金のイメージが強く定着します。
- スペリング: g-r-a-n-t で、「grand(雄大な)」とは違うと意識しておく。
以上が、名詞としての “grant” の詳細な解説です。学術研究やビジネスなど、少しフォーマルな場面で頻出する重要な単語です。しっかり覚えて使い分けられるようにしましょう。
〈C〉(…への,…からの)補助金,奨学金《+to(toward,from)+名》
〈U〉(…の)授与,交付;(…の)許可,承認《+of+名》