元となった辞書の項目
bother
解説
以下では、名詞 “bother” について、9つの観点から詳しく解説します。
1. 基本情報と概要
単語: bother
品詞: 名詞 (ただし動詞としてもよく使われます)
意味 (英語)
• (名詞) something that causes worry, annoyance, or inconvenience.
意味 (日本語)
• (名詞) 「面倒」「厄介」「悩みの種」といったニュアンスを表す単語です。
「ちょっと手間をかけること」「わずらわしいこと」を指し、カジュアルな会話でもよく使われます。
活用形 (名詞)
• 名詞としては形を変えません。bothers, bothering などは動詞形の場合です。
他の品詞としての例
• 動詞 “to bother” → 「気にかける、悩ませる」「困らせる」など。
例:I don’t want to bother you.(あなたを困らせたくない)
CEFRレベルの目安: B2(中上級)
・日常会話としてはよく耳にしますが、「名詞としての用法」は少しニュアンスを理解して使えるようになる中上級レベルと考えられます。
2. 語構成と詳細な意味
語構成
- bother は単一語で、はっきりとした接頭語や接尾語はありませんが、語幹として “bother-” が単体で使われます。
詳細な意味
- 主に「煩わしさ」や「手間」を意味します。
- 「わざわざやる面倒」「他人に迷惑をかける原因」というニュアンスでも使われます。
よく使われるコロケーションや関連フレーズ(10個)
- “What’s the bother?”
→「何が面倒なの?」 - “It’s no bother.”
→「面倒じゃないよ。/ 心配しないで。」 - “a bit of a bother”
→「ちょっとした厄介ごと」 - “cause a bother”
→「面倒を引き起こす」 - “make a bother”
→「面倒を作る/かける」 - “worth the bother”
→「手間に見合う」 - “save (someone) the bother”
→「(人)の面倒を省く」 - “sorry for the bother”
→「お手数をおかけしてすみません」 - “too much bother”
→「あまりに面倒」 - “avoid the bother”
→「厄介を避ける」
3. 語源とニュアンス
語源
- “bother” の正確な語源ははっきりしていませんが、18世紀初頭にアイルランド英語由来の可能性があるとされています。
- “pother” (騒ぎ、混乱) と何らかの関連があるとも言われます。
ニュアンス
- くだけた場面や日常会話で「面倒」「わずらわしいこと」を表すときに気軽に使われます。
- フォーマルな文章では “trouble” や “inconvenience” の方が適切な場合もあります。
- “bother” はやや軽い口調で「迷惑をかけるもの・こと」をやんわり表現するときに便利です。
4. 文法的な特徴と構文
名詞としての使い方
- 可算名詞 として扱われることが多いです。
例:“It’s a bother.”(それは厄介だ)
例: “He is such a bother!”(彼って本当に面倒だね!)
構文・イディオム
- “It’s no bother.”(面倒じゃないよ)
- “(Someone) is a bother.”((人)が面倒な存在だ)
- “Take the bother to do ~.”(わざわざ~する面倒を引き受ける)
フォーマル/カジュアル
- カジュアルな場面 でよく使われる傾向があります。ビジネス文書など フォーマルな文章 では “inconvenience” や “difficulty” などが使われる場合が多いです。
5. 実例と例文
日常会話(カジュアル)
- “Could you lend me your pen for a second? Sorry for the bother.”
(ちょっとペンを貸してもらっていい? 面倒かけてごめん。) - “Making the bed every morning feels like a bother sometimes.”
(毎朝ベッドメイキングするのは、時々面倒に感じるよ。) - “I know cooking takes time, but it’s worth the bother.”
(料理は時間がかかるけど、その手間をかける価値はあると思う。)
ビジネス(ややフォーマル)
- “I apologize for the bother caused to our clients.”
(お客様にご迷惑をおかけして申し訳ございません。) - “Let me handle this task, so I can save you the bother.”
(私がこの仕事を引き受けて、あなたの手間を省きましょう。) - “It’s no bother at all; please feel free to contact me anytime.”
(全く面倒ではありませんので、いつでも遠慮なくご連絡ください。)
学術的/公的な場面
- “The additional procedures may seem a bother, but they ensure data accuracy.”
(追加の手続きは面倒に思えるかもしれませんが、データの正確性を保つために必要です。) - “Some researchers argue that these regulations are more than a mere bother.”
(これらの規制は単なる面倒以上のものだと主張する研究者もいます。) - “Ensuring compliance might be a bother, yet it protects both consumers and organizations.”
(コンプライアンスを守るのは厄介なことかもしれませんが、消費者と組織の両方を守るものです。)
6. 類義語・反意語と比較
類義語 (Synonyms)
- “trouble”(トラブル、面倒)
- 意味合いが似ていますが、“trouble” はより深刻や実務的なニュアンスを帯びることも。
- 意味合いが似ていますが、“trouble” はより深刻や実務的なニュアンスを帯びることも。
- “inconvenience”(不便・迷惑)
- “bother” よりややフォーマルで、かしこまった表現に向いています。
- “bother” よりややフォーマルで、かしこまった表現に向いています。
- “hassle”(面倒、わずらわしさ)
- 「手間」の感情面が強く、カジュアルな表現。
- “nuisance”(厄介者)
- 人・出来事・物が「厄介だ」と感じる場合に使われ、やや否定的が強い語。
反意語 (Antonyms)
完全な反意語はあまりありませんが、「手間がない」「気軽」を表すイメージとして “ease” や “convenience” があります。
- “ease”(容易さ、気楽さ)
- “convenience”(便利さ)
7. 発音とアクセントの特徴
発音記号(IPA)
- アメリカ英語: /ˈbɑːðər/
- イギリス英語: /ˈbɒð.ər/
アクセントの位置
- 最初の “bó-” の部分に強勢があります。
発音での注意点
- “th” の発音が日本人学習者には難しいかもしれません。舌先を軽く歯と歯の間に置き、摩擦させるように “ð” を発音します。
- アメリカ英語では “ɑː”(アー)に近い音になりますが、イギリス英語では “ɒ” (オに近い音)を使います。
8. 学習上の注意点・よくある間違い
- スペルミス: “bother” は “a” や “u” が入ってしまう表記ミス(例:bothear、bouther)に注意。
- 同音語との混同: 類似した音の語として “bothers” (動詞三人称単数) と混同しやすいケースがあります。
- ビジネス英語や試験での出題: TOEIC などでは「(人に)迷惑をかける」「(人に)とって面倒だ」という文脈で “bother” を動詞としても出題されることが多いです。名詞形はフォーマルな文章よりも、メールや会話などやや砕けた場面の例文で出ることがあります。
9. 記憶に残るヒントやイメージ
- “bother” は “母だー (bother)” くらいの音でとらえると舌先は出ないので注意ですが、イメージだけで一度頭に刻むと印象に残りやすいかもしれません。
- 「ボサーッとしてると面倒が起きる」と語呂合わせで覚えるのも一案です。
- 学習テクニックとして、口に出して “It’s no bother.” を何度か言うことで、自然な会話表現になじみやすくなります。
以上が名詞 “bother” の詳細な解説です。ぜひ参考にして、日常会話からビジネスシーンまで活用してみてください。
意味のイメージ
意味(1)
〈C〉〈U〉やっかい,めんどう
意味(2)
《a~》(…にとって)やかっいなこと(人)《+to+名》