最終更新日:2024/06/17
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元となった辞書の項目

round

前後置詞

...を回って / ...の周囲に

このボタンはなに?

彼女は公園を回って歩いた。

このボタンはなに?
解説

1. 基本情報と概要

単語: round

品詞: 主に「前置詞(preposition)」として使われますが、形容詞(adjective)・副詞(adverb)・名詞(noun)としても用いられます。

意味 (英語・日本語)


  • 英語: “round” can mean “around” or “on every side,” indicating movement or position in a circular path or surrounding area.

  • 日本語: 「周りに」「巡って」「あたりをぐるりと」という意味です。「何かの周囲にいるとき」「ぐるりと取り囲むとき」に使われるニュアンスを持ちます。

「round」は、日常会話でもよく使われる単語で、「~の周りを」「~をぐるっと回って」のように動きや位置関係を表します。また、イギリス英語では「around」と同じように使われることも多いです。

活用形

「round」は前置詞や副詞、形容詞、名詞など、多品詞にまたがって用いられます。動詞のような活用形(例: walk-walked-walked のような変化)はありません。

しかし、他の品詞として使うときは以下のような例があります:


  • 名詞 (noun): a round (試合などの「ラウンド」)

  • 動詞 (verb): round (~を円くする、または切り捨て/切り上げする: “round down/up”)

  • 形容詞 (adjective): round (丸い)

  • 副詞 (adverb): round (ぐるりと回って)

CEFRレベルの目安


  • B1 (中級): 単語自体は日常会話でよく耳にするためA2あたりから学習者の目に触れますが、用法の幅広さと区別が少し難しくなるのでB1レベルと考えてよいでしょう。


2. 語構成と詳細な意味

語構成


  • 語幹: round(古フランス語「ronde」、ラテン語「rotundus」から派生)

  • 「round」は前置詞としては接頭語・接尾語の形にはなりませんが、他品詞として派生する際に「rounded」「rounding」「roundly」などの形で使われます。

他の単語との関連性


  • roundabout (形容詞/名詞): 遠回しの、または環状交差点

  • around (前置詞/副詞): 「round」とほぼ同義で用いられることも多い

  • surround (動詞): 「周りを囲む」という動詞

よく使われるコロケーション・関連フレーズ(10個)


  1. come round → 「訪れる、立ち寄る」

  2. pass round → 「(物をみんなに)回す」

  3. turn round → 「振り向く、体を回転させる」

  4. go round → 「(食べ物などが)行き渡る、足りる」

  5. round the world → 「世界一周の」

  6. round the clock → 「24時間ぶっ通しで」

  7. round a corner → 「角を曲がって」

  8. lounge around/round → 「ぶらぶらと時間を過ごす」

  9. rally round → 「(人を支えるために)集まる、協力する」

  10. asking around/round → 「(周りの人に)聞き回る」


3. 語源とニュアンス


  • 語源: 「round」は古フランス語の「ronde」(丸い)からきており、更にラテン語の「rotundus」にさかのぼります。元々は「丸い、輪状の」という指し示しから派生し、物理的・比喩的に「周囲を回る」や「行き渡る」に意味が広がりました。

  • ニュアンス・使用時の注意:


    • 「around」に比べると、イギリス英語では「round」の方が口語的に使われる傾向があります。

    • アメリカ英語や国際英語では「around」の方が頻度が高い印象ですが、「round」も文脈によっては通じます。

    • 口語でもフォーマルでも使用可能ですが、文書では「around」が好まれやすい場面もあります。



4. 文法的な特徴と構文


  1. 前置詞として使う場合


    • 目的語は名詞や代名詞がきます。

    • 例: “He walked round the park.”


      • 公園の周りを歩いた



  2. 副詞として使う場合


    • 動詞のあとに来て動きを表すことが多い。

    • 例: “He turned round quickly.”


      • すばやく振り向いた



  3. 可算名詞/不可算名詞の場合


    • 名詞の“round”は「(試合などの)ラウンド」「(弾丸などの)一発」など、可算名詞として使われることが多い。


  4. 動詞として


    • “to round something”は「~を丸くする」、「(数字などを)四捨五入する」の意味を持ち、他動詞として使います。



5. 実例と例文

(1) 日常会話での使用例


  1. “Could you pass the photo round so everyone can see it?”

    → 写真を皆に回してもらえますか?

  2. “I’ll come round to your place later.”

    → 後で家に寄るよ。

  3. “Turn round and look at this beautiful view.”

    → 振り向いて、この素晴らしい景色を見て。

(2) ビジネスシーンでの使用例


  1. “Let’s send the documents round the team for review.”

    → レビューのために書類をチームに回しましょう。

  2. “We need to rally round our new manager and support her initiatives.”

    → 新しいマネージャーを皆で支えて、彼女の取り組みを応援する必要があります。

  3. “The memo was circulated round all departments this morning.”

    → そのメモは今朝、全部署に回覧されました。

(3) 学術的/フォーマルな文脈での使用例


  1. “The survey was distributed round the participants for anonymous feedback.”

    → そのアンケートは、匿名のフィードバックを得るため参加者全員に回覧されました。

  2. “We observed a series of phenomena round the circumference of the experiment apparatus.”

    → 実験装置の外周でいくつかの現象を観察しました。

  3. “Information must circulate round academic institutions to ensure collaboration.”

    → 共同研究を促進するために、情報は学術機関に行き渡らなければなりません。


6. 類義語・反意語と比較

類義語 (Synonyms)


  1. around (前置詞・副詞) / アラウンド


    • 「~の周りを、周囲を」

    • アメリカ英語では“around”のほうがやや一般的。

    • 例: “We walked around the park.” (「round」でも可)


  2. about (前置詞・副詞) / アバウト


    • 不確実な範囲、「おおよそ」の意味を含むときが多い。

    • 例: “He wandered about the town.” (より漠然とした「うろうろ」)


反意語 (Antonyms)


  • 前置詞としての明確な反意語はあまりありませんが、意味的に対立しやすい概念としては「through(~を通り抜けて)」や「across(~を横切って)」などが挙げられます。


7. 発音とアクセントの特徴


  • 発音記号 (IPA): /raʊnd/

  • アクセント: 一音節単語のため、特に強勢の位置は問題になりにくいです。

  • イギリス英語 (RP): raʊnd

  • アメリカ英語 (GA): raʊnd

  • アメリカ英語とイギリス英語でほとんど同じ発音ですが、 イギリス英語のほうがやや短めになる傾向があります。

  • よくある間違い: 「round」と「around」を混同して、発音や使い分けを混乱することがあります。


8. 学習上の注意点・よくある間違い


  • スペルミス: “roud”や“rounde”と書いてしまうことがあるので注意。

  • aroundとの混同: 多くの場合、意味は似ているので置き換えが可能ですが、語感や文脈によって自然さが異なる場合があります。

  • 同音異義語: 同音異義語ではありませんが、“round”という言葉が多品詞にわたって使われるため、文脈からどの品詞か正確に把握する必要があります。

  • 試験対策: TOEICや英検でも前置詞の問題で「round」と「around」の使い分けやイディオムが出題されることがあります。例: “come round,” “go round”などのフレーズを覚えておくと良いでしょう。


9. 記憶に残るヒントやイメージ


  • “ROUnd” → “円(サークル)”を想起する: “round”には丸みのあるイメージがあり、「円を描くように移動する」連想が活用できます。

  • “round” = “around”: イギリス英語では“round”がよく用いられることを覚えておくと混乱しにくいです。

  • 複数の品詞を一緒に押さえる: 名詞の“a round of applause”(拍手の一幕)、形容詞の“round face”(丸い顔)、前置詞や副詞の“He went round (the corner).”など、視覚化して覚えると定着しやすいです。


まとめ:

「round」は「~の周囲を」「周りを回って」という意味合いで使われる前置詞です。イギリス英語では「around」より気軽に使われる場合も多く、多品詞として意味が広がります。学習するときは、それぞれの品詞ごとの使い方や、よく使われるフレーズをまとめて覚えるのがコツです。

意味のイメージ
round
意味(1)

を[ぐるっと]回って,を一周して

意味(2)

を曲がって

意味(3)

ころ

意味(4)

の周囲に,を取り巻いて

意味(5)

のあちこちに,の辺りに

意味を覚えるための辞書問題

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