nut
『木の実』,堅果 / (堅果の皮をむいた)中の実,仁 / (ボトルを留める)『留めねじ』,ナット / (バイオリンなどの)糸受け;毛止め / 《話》変人;気違い / 《話》あることに熱中する人,ファン / 《俗》金玉, 睾丸
1. 基本情報と概要
単語: nut
品詞: 名詞 (countable noun: 可算名詞)
英語の意味:
- (木の実などの)「ナット」や「堅果」(例: クルミ、ヘーゼルナッツなど)
- (機械部品としての)「ナット」(ボルトとともに使う部品)
- (口語)「変わり者」「マニア」「大ファン」などの人を指すこともある
日本語の意味:
- 殻の硬い木の実、ナッツ (クルミやアーモンドなど)
- ネジと組み合わせて使う金属製部品のナット
- スラング的に、すごく熱中している人やちょっと変わっている人を指すときに使われる
「nut」はこういう場面で使われます。食べ物としてのナッツを指したり、機械部品のナットを指したり、あるいは口語的表現で「変わった人」や「〜オタク」のようなニュアンスを持ったりする、多義的な名詞です。
活用形
名詞のため、複数形はnutsになります。
他の品詞
- 形容詞: “nutty”
- 「ナッツのような」「(人や考えが)ちょっとおかしい」という意味
- 「ナッツのような」「(人や考えが)ちょっとおかしい」という意味
- 動詞: 一般的には動詞形はありませんが、口語で「〜を殴る」を “to nut (someone)” として使うスラング表現が一部地域では存在します。ただし正式な用法ではないため注意が必要です。
CEFRレベル
CEFRレベルとしては、主に食べ物や基礎単語としてA2〜B1レベル(初級〜中級)で学習されることが多い単語と言えます。
2. 語構成と詳細な意味
「nut」は比較的短い単語で、はっきりした接頭語や接尾語を含まない語形です。
- 語幹: nut
- 関連語・類縁語: “nutty” (形容詞)
よく使われるコロケーション(共起表現)や関連フレーズ 10個
- “mixed nuts” – ミックスナッツ
- “peanut butter” – ピーナッツバター (peanut も “nut” の一種ですが厳密には豆、ただし一般的にナッツ類として扱われがち)
- “nut allergy” – ナッツアレルギー
- “a tough nut to crack” – 難題、扱いにくい人
- “nuts and bolts” – 物事の基本・仕組み (直訳: ナットとボルト)
- “nut and seed mix” – ナッツと種子のミックス
- “to drive someone nuts” – (口語) 人をイライラさせる・狂わせる
- “hard nut” – 固いナッツ、または難しい問題
- “beer nuts” – ビールに合うおつまみナッツ
- “health nuts” – 健康マニア、健康に熱心な人
3. 語源とニュアンス
- 古英語で hnutu の形があり、さらに古ゲルマン系の語に遡るとされています。硬い殻に包まれた木の実を指す、非常に古い語です。
- 歴史的には種実類全般を“nut”と呼んできましたが、現代では特に食用の堅果を総称する言葉として使われています。
- 口語では「おかしな人」「極端に何かに熱中している人」「〜オタク」のようなニュアンスで使われることが多く、ややカジュアルな響きがあります。
- 文脈によって意味が大きく変わるため注意が必要です。フォーマルな文章では食用ナッツや機械部品としてのナットの意味が中心ですが、スラング的に使われる場合はくだけた会話表現になります。
4. 文法的な特徴と構文
- 名詞なので、一般に可算名詞として扱います。
- “a nut” (単数形) / “nuts” (複数形)
- 食べ物としては集合的に “some nuts” と数えますが、それぞれの種類を意識する場合は “a nut” (単体) や “some nuts” (複数) とします。
- 比喩的表現 (スラング) として「He’s a nut.」(彼は変人だ) のように使います。
- イディオムとして “nuts and bolts” (ナットとボルト → 物事の基本や仕組み) がよく使われます。
5. 実例と例文
日常会話で
- “I usually eat a handful of nuts as a snack.”
- 「普段はおやつに一握りのナッツを食べます。」
- “He’s a bit of a nut when it comes to video games.”
- 「彼はビデオゲームに関してはちょっとオタク気味ですね。」
- “Could you pass me the nuts?”
- 「ナッツを取ってくれますか?」
ビジネスシーンで
- “We need to go over the nuts and bolts of this project.”
- 「このプロジェクトの基本的な仕組みをおさらいする必要があります。」
- “Check if all nuts are tightened before we start the machine.”
- 「機械を起動する前に、すべてのナットが締め付けられているか確認してください。」
- “He’s a real health nut, always talking about vitamins and workouts.”
- 「彼は本当に健康マニアで、いつもビタミンとかトレーニングの話をしてます。」
学術的な文脈で
- “Tree nuts are essential sources of healthy fats and proteins.”
- 「木の実は健康的な脂質とタンパク質の重要な供給源です。」
- “The classification of nuts can vary depending on botanical definitions.”
- 「ナッツの分類は植物学の定義によって異なり得ます。」
- “Nuts have been staples in many traditional diets throughout history.”
- 「ナッツは歴史を通じて多くの伝統的な食事で主食のひとつでした。」
6. 類義語・反意語と比較
類義語
- “kernel” (ケルネル)
- 「(ナッツなどの)核・仁」の意味だが「nut」とほぼ同じ文脈ではなく、より内部の可食部を指すのに用いる。
- 「(ナッツなどの)核・仁」の意味だが「nut」とほぼ同じ文脈ではなく、より内部の可食部を指すのに用いる。
- “seed” (種)
- 本来は種を指し、殻の硬さに関わらず植物の種子全般を意味する。
- 本来は種を指し、殻の硬さに関わらず植物の種子全般を意味する。
「nut」は硬い殻に覆われている食用部分を強調する場合に使われることが多いです。
反意語
明確な反意語はありませんが、文脈によっては “shell” (殻) が対比的に用いられる場合があります。
7. 発音とアクセントの特徴
- 発音記号 (IPA): /nʌt/
- アメリカ英語・イギリス英語ともにほぼ同じ発音
- アメリカ英語・イギリス英語ともにほぼ同じ発音
- アクセントは “nut” の一音節なので特になく、頭に強勢があります。
よくある発音の間違い
- /nʌt/ と /nɑːt/ (not) を混同しないよう注意。
- “nut” はカタカナで「ナット」に近い発音。
- “not” はカタカナで「ノット」に近い発音。
- “nut” はカタカナで「ナット」に近い発音。
8. 学習上の注意点・よくある間違い
- スペル: “nut” は非常に短いためミスは少ないですが、複数形 “nuts” を忘れずに。
- “nut” と “not” の聞き間違い・言い間違いに注意。
- 口語で使うとき「He’s nuts」(彼はイカれてる/変だ) という強めのニュアンスとなる可能性もあるため、TPOに注意。
- 試験対策ではイディオム “a tough nut to crack” (難題) や “nuts and bolts” (基本・仕組み) が出題されやすいので要チェックです。
9. 記憶に残るヒントやイメージ
- 「ナッツは堅い殻の中にギュッと詰まった味わいのあるもの」というイメージ → 殻が硬いからこそ “a tough nut to crack” (割るのが難しい = 難題) の比喩表現へと繋がる。
- スラングの「nut」を覚えるときは、「頭(脳)が飛んでる」イメージで「変人っぽい」という連想をするとわかりやすい。
- スペリングが短いので、もう一語とセットで覚えるのもおすすめ (例: “peanut” や “nutty”)。
「nut」は食べ物からスラングまで幅広く使われる味わい深い単語です。この単語を覚えれば、会話とのバリエーションがぐんと広がるでしょう。ぜひ例文やイディオムと一緒に覚えてみてください。
木の実,堅果(けんか)(クリ・ドングリなど)
(堅果の皮をむいた)中の実,仁(じん)(しばしば食用になる)
(ボトルを留める)留めねじ,ナット
(バイオリンなどの)糸受け;毛止め
《話》変人;気違い
《俗》金玉, 睾丸
《話》あることに熱中する人,ファン,(…)狭