最終更新日:2024/06/18

前述の,上述の, 上記の / 上の

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元となった辞書の項目

above

形容詞

前述の,上述の, 上記の / 上の

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解説

1. 基本情報と概要

単語: above

品詞: 形容詞 (同形で副詞・前置詞などとしても使われる)

意味


  • 英語: above as an adjective means “mentioned earlier” or “placed higher than something else.”

  • 日本語: 形容詞としての「above」は、「前述の」「(位置や地位などが)上の」「上位の」という意味があります。たとえば文書内で「the above information」と書くと、「上記の情報」という意味になります。

「above」は、「前の文や上の部分で述べたもの」「位置的・序列的に高い」を指し示すときに使われます。カジュアルな文脈からビジネス文書まで、比較的幅広い場面で用いられます。

活用形


  • 形容詞は一般的に活用形がありませんが、above は同形で副詞や前置詞、さらには名詞(古い用法や文語的用法限定)として使われることもあります。

他の品詞での例


  • 副詞: He lives above.(彼は上の階に住んでいる)

  • 前置詞: The plane flew above the clouds.(飛行機は雲の上を飛んだ)

  • 名詞的用法(ごく稀): Please refer to the above.(上記をご参照ください)

難易度(CEFRレベル)


  • A2(初級)〜B1(中級)程度


    • 「above」は基本単語ですが、前置詞・副詞・形容詞など多面性があり、細かい用法を覚えるには少し慣れが必要です。



2. 語構成と詳細な意味

「above」は特定の接頭語・接尾語を伴う構成というより、もともとの古英語 abufan(on + bufan)に起源を持つ語です。

よく使われるコロケーション(共起表現)


  1. above average ⇒ 平均以上

  2. above normal ⇒ 通常より上

  3. above the rest ⇒ 他より上

  4. above and beyond ⇒ 期待以上に(特に仕事・役割などに)

  5. the above statement ⇒ 上記の発言

  6. the above example ⇒ 上記の例

  7. above-mentioned ⇒ 前述の

  8. above all ⇒ 何よりもまず/とりわけ

  9. above one’s head ⇒ 難しすぎる(理解を超えている)

  10. the above information ⇒ 上記の情報

上記のように、「前述の〜」「〜よりも上位の」「水準を上回る」というニュアンスで使われます。


3. 語源とニュアンス

語源


  • 古英語 onbufan = on(〜の上に) + bufan(上に)が変化して、abufanabove となりました。

ニュアンスや使用時の注意


  • 「above」には、位置的に「上にいる」だけでなく、「序列が上」「数量や程度が上」などの抽象的な上位を表すニュアンスがあります。

  • 文書やフォーマルなシーンでは、「the above information」「the above details」として「上記の…」を示す場合によく使われます。

  • カジュアルな口語では「above and beyond」や「above one’s head」といったフレーズにも登場しますが、形容詞として使う場合はやや堅めで文章向きです。


4. 文法的な特徴と構文


  1. 形容詞として使う場合


    • 必ず修飾する名詞がきます。例: the above plan (上記の計画)

    • 可算・不可算の名詞どちらにも使えます。例: the above suggestions (上記の提案) / the above information (上記の情報)


  2. 副詞として使う場合


    • 「場所的に上に」「順位が上に」などを表します。例: See below for details, but the summary is stated above.


  3. 前置詞として使う場合


    • above + 名詞 で「〜より上に」という意味。例: He hung the picture above the fireplace.


  4. 使用シーン


    • フォーマル: 文書、メール、論文などで形容詞的に「the above 〜」と書く

    • カジュアル: 「above」の副詞的用法やイディオム(above and beyond など)を口語でも使用



5. 実例と例文

日常会話での例文


  1. I’ve got your message above; sorry I didn’t reply earlier.


    • (上の方にある君のメッセージを見たんだけど、返信が遅れてごめん。)


  2. Didn’t you read the instructions above? They explain everything pretty clearly.


    • (上の方の指示を読まなかった?全部わかりやすく説明してあるよ。)


  3. The temperature is above freezing point today, so the roads shouldn’t be icy.


    • (今日は気温が氷点下より上だから、道路は凍っていないはずだよ。)


ビジネスシーンでの例文


  1. Please refer to the above chart for last quarter’s sales figures.


    • (上記のグラフを参照してください。前四半期の売上高が載っています。)


  2. Based on the above considerations, we propose a new marketing strategy.


    • (上記の検討事項に基づき、新しいマーケティング戦略を提案します。)


  3. Kindly review the above points and let us know your feedback.


    • (上記の要点をご確認いただき、ご意見をお知らせください。)


学術的な文脈での例文


  1. The above theory contradicts earlier research in this field.


    • (上記の理論は、この分野の先行研究と矛盾している。)


  2. From the above data, we can infer multiple outcomes.


    • (上記のデータから、いくつかの結果を推測できます。)


  3. The above findings support our initial hypothesis significantly.


    • (上記の知見は、私たちの当初の仮説を大いに裏付けるものです。)



6. 類義語・反意語と比較

類義語


  1. over(〜の上に)


    • 「物理的に上に乗っている」や「覆っている」イメージが強い。「above」は、より抽象的に「上方にある」という意味を表すことが多い。

    • 例: A painting is hanging over the sofa. (ソファの上に絵がかかっている)


  2. higher than(〜より高い)


    • 数や高さを比較するときに使う。「above」は物理的・抽象的いずれもOKだが、「higher than」は主に高さや順位を直接比較。

    • 例: Mount Fuji is much higher than most mountains in Japan. (富士山は日本のほとんどの山よりかなり高い)


反意語


  • below(〜の下に/上記に対して下記)


    • 「above」の対義語。位置・序列・数値が「下」にある意味。

    • 例: Please see the below details for the schedule. (スケジュールは以下の詳細をご覧ください。)



7. 発音とアクセントの特徴


  • IPA: /əˈbʌv/

  • アクセントは第二音節のboveにあります(a-BOVE)。

  • アメリカ英語イギリス英語で大きな違いはほとんどありませんが、母音の発音が若干異なることがあります。

  • よくある間違い: 「アボーブ」と長く発音しすぎることがありますが、実際には「アバヴ」のように発音します。


8. 学習上の注意点・よくある間違い


  1. スペリングミス: ときどき abobeabov と間違える学習者がいます。

  2. aboveover の混同: 物理的に覆うイメージがある場合は over を使うことが多い。

  3. 前置詞として使うか、形容詞として使うか: the above information(形容詞)と above the clouds(前置詞)の違いに注意。

  4. 試験対策(TOEIC・英検など)では、前置詞か形容詞かを見分ける問題や、aboveover の違いを問う問題が出ることがあります。


9. 記憶に残るヒントやイメージ


  • 「a-」で始まる多くの英単語(alive, aboard, abroadなど)は、もともと「状態」を表すことが多い。above は「上の状態」をイメージすると覚えやすいです。

  • 「前述の」「先ほど書かれた内容」を指し示すときは「the above + 名詞」が決まった形としてよく出てくるので、セットフレーズとして覚えると便利です。

  • スペリングの際には「o」と「u」が順番になっている点 (ab-ov-e) を何度か書いて確認するとミスを防止できます。


以上が、形容詞「above」の詳細な解説です。文章や会話で「上記の」「上方の」という意味を伝えたいときには、ぜひ意識してみてください。

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