元となった辞書の項目
deal with
解説
1. 基本情報と概要
単語・フレーズ: deal with
品詞: 句動詞 (phrasal verb)
CEFRレベルの目安: B1(中級)
英語学習者が比較的早い段階で学ぶべき重要表現です。
主な意味(英語)
- to take action to do something, especially to solve a problem
- to handle or manage a situation, person, or issue
主な意味(日本語)
- (問題や状況などに)対処する、対応する
- (人や交渉事などを)扱う
「deal with」は、何かの問題や課題があるときに「どうにかする」や「対応する」というニュアンスで使われる句動詞です。日常会話からビジネス場面まで、幅広く使われます。
活用形
- 現在形:deal with
- 三人称単数現在形:deals with
- 現在進行形:dealing with
- 過去形 / 過去分詞:dealt with
他の品詞になったときの例
- 名詞の「deal」:良い取引や取り決め(例:It’s a good deal.)
- 動詞の「deal」(自動詞・他動詞):カードを配る、商売をする(例:deal cards, deal in goods)
2. 語構成と詳細な意味
語構成
- 「deal」:元々は「与える・分配する」などの意味を持つ動詞や「取引」などの意味を持つ名詞
- 「with」:前置詞で、「~と一緒に」「~に関して」「~を扱って」というニュアンス
「deal with」はセットで使われて、「問題や人物・事柄に対処する、対応する」という意味を強調します。
よく使われるコロケーションや関連フレーズ 10個
- deal with a problem(問題に対処する)
- deal with conflict(対立を処理する)
- deal with stress(ストレスに対処する)
- deal with complaints(苦情に対応する)
- deal with customers(顧客に対応する)
- deal with an issue(問題を取り扱う)
- deal with a challenge(課題に取り組む)
- deal with a crisis(危機に対応する)
- deal with a situation(状況に対処する)
- deal with consequences(結果を受け止める・処理する)
3. 語源とニュアンス
語源
- 「deal」は古英語の dælan(分ける、配る)が語源で、「相手と何かを分かち合う」イメージ。
- そこから「業務上の取引」や「問題への対応」などへ意味が派生しました。
歴史的使用とニュアンス
- 「deal with」は、中世英語でも「協議する」や「処理する」といった意味で用いられてきました。
- 現代では「対処する」「解決を試みる」として、問題解決にフォーカスするときによく使われます。
使用時の注意点
- 「deal with」は日常的・ビジネス的・フォーマルな文書でも非常に幅広く使われる表現です。
- 軽い問題でも重い問題でも、「対応する」と自然に使えますが、場面によっては「handle」を使うほうがややフォーマルという場合もあります。
4. 文法的な特徴と構文
- 「deal with」は他動詞的に使われ、対象のモノ・問題・人を「with」の後ろに置きます。
例:I need to deal with this issue. - 目的語を直後に置かず、「with+目的語」の形をとるため、前置詞を抜かさないように注意が必要です。
- フォーマル/カジュアル
- どちらでも問題なく使えますが、ビジネスメールなどでは「address(問題に取り組む)」や「handle(対処する)」と使い分ける場合があります。
- どちらでも問題なく使えますが、ビジネスメールなどでは「address(問題に取り組む)」や「handle(対処する)」と使い分ける場合があります。
5. 実例と例文
日常会話での例文
- I have to deal with a lot of laundry today.
- 今日は洗濯物がたくさんあって大変なの。
- 今日は洗濯物がたくさんあって大変なの。
- Can you deal with the dishes while I feed the kids?
- 子どもにご飯を食べさせてる間に、食器洗いをお願いできる?
- 子どもにご飯を食べさせてる間に、食器洗いをお願いできる?
- I’ll deal with the noise complaint from our neighbor.
- 近所からの騒音の苦情は、私が対応するよ。
- 近所からの騒音の苦情は、私が対応するよ。
ビジネスでの例文
- We need to deal with complaints from our customers more efficiently.
- 顧客からの苦情にもっと効率的に対処する必要があります。
- 顧客からの苦情にもっと効率的に対処する必要があります。
- Could you deal with the financial report by tomorrow?
- 明日までに財務報告書に対応してもらえる?
- 明日までに財務報告書に対応してもらえる?
- Our team will deal with negotiations until the contract is finalized.
- 私たちのチームが契約が成立するまで交渉に対応します。
- 私たちのチームが契約が成立するまで交渉に対応します。
学術的/フォーマルな文脈での例文
- This paper aims to deal with the issue of climate change in urban areas.
- 本稿は都市部における気候変動の問題を扱うことを目的とする。
- 本稿は都市部における気候変動の問題を扱うことを目的とする。
- We must deal with complex ethical dilemmas in biotechnology.
- バイオテクノロジーにおける複雑な倫理的ジレンマに対処しなければならない。
- バイオテクノロジーにおける複雑な倫理的ジレンマに対処しなければならない。
- Policies were introduced to deal with socio-economic inequalities.
- 社会経済的不平等に対処するための政策が導入された。
- 社会経済的不平等に対処するための政策が導入された。
6. 類義語・反意語と比較
類義語
- handle(扱う、処理する)
- より「操作する、処理する」の意味合いが強め。「deal with」よりもややフォーマル。
- 例:I can handle this problem myself.(この問題は自分で扱えます。)
- より「操作する、処理する」の意味合いが強め。「deal with」よりもややフォーマル。
- address(対処する、話しかける)
- 「問題点を明確にし、対応策を示す」といった公的・フォーマルなニュアンスが強い。
- 例:We need to address the root causes of the issue.(問題の根本原因に対処する必要があります。)
- 「問題点を明確にし、対応策を示す」といった公的・フォーマルなニュアンスが強い。
- cope with(対処する、うまく処理する)
- 「困難をうまく乗り切る」ニュアンスで、心理的・精神的な負担に強調点がある。
- 例:She’s trying to cope with her new responsibilities.(彼女は新たな責任をうまくやり遂げようとしている。)
- 「困難をうまく乗り切る」ニュアンスで、心理的・精神的な負担に強調点がある。
反意語
- 特別な明確な反意語はありませんが、「ignore」(無視する)や「overlook」(見落とす)などが文脈上は対照的な行動になります。
7. 発音とアクセントの特徴
発音記号(IPA)
- アメリカ英語: /ˈdiːl wɪð/
- イギリス英語: /ˈdiːl wɪθ/
強勢
- 「deal」にアクセントが置かれることが一般的です(ˈdiːl)。
- その後に続く「with」は弱く発音されます(wɪð / wɪθ)。
よくある発音ミス
- 「deal」を /dɪːl/ と短く言ってしまう人がいますが、正しくは長母音の /diːl/ です。
- 「with」は /wɪð/ と /wɪθ/ の両方の発音があり、地域差・個人差があります。
8. 学習上の注意点・よくある間違い
- スペルミス: 「deal with」は単なる「dealwith」ではなく、「deal」と「with」の間にスペースが入ります。
- 前置詞「with」の抜け落ち: 「deal something」だけでは「カードを配る」という別の意味になり、誤解を招きます。
- 他の句動詞との混同: 「deal in」は「~を商う、取り扱う」という意味でまったく別です。TOEICなどの試験では、こうした違いが問われる場合があります。
9. 記憶に残るヒントやイメージ
- 「deal」は「カードを配る」という意味から連想して、「うまく切り分けて処理する」イメージを持つと覚えやすいです。
- 「with」がついて「一緒に」を表すので、「相手(問題)と一緒に向き合って対応する」というイメージを作りましょう。
- 勉強テクニックとして、「deal with + 名詞」で例文をたくさん作り、実践的な状況(友達・仕事・学校)をイメージすると定着しやすくなります。
以上が「deal with」の詳細解説です。問題に直面したときに「deal with it」というように、日常的にもビジネスでもよく使われるフレーズなので、ぜひ覚えて活用してください。
意味のイメージ
意味(1)
(問題など)を処理する
意味(2)
(話題)を取り扱う
意味(3)
と取引する
意味(4)
(困難など)に対処する