〈他〉(人など) を扱う / 《...と》 ...を見なす 《as ...》 / (問題など)を扱う, を論じる / (病人・病気など)を治療する / 〈自〉扱う / おごる
treat
〈他〉(人など) を扱う / 《...と》 ...を見なす 《as ...》 / (問題など)を扱う, を論じる / (病人・病気など)を治療する / 〈自〉扱う / おごる
以下では、英単語「treat」(動詞)をできるだけ詳しく解説していきます。
1. 基本情報と概要
英単語: treat
品詞: 動詞 (Verb)
CEFRレベル目安: B1 (中級)
意味(英語と日本語で)
- 英語: “to behave toward or deal with someone or something in a certain way; to apply a process; to pay for someone else’s food or entertainment; to give medical care”
- 日本語: 「(人や物に)ある態度・方法で接する、扱う」「治療する」「ごちそうする、おごる」という意味があります。状況に応じて、「誰かを尊重して扱う」「何かを特別な方法で処理する」「病気やけがを治療する」「食事や娯楽にお金を出す」などのニュアンスを含む単語です。
活用形
- 原形: treat
- 三人称単数現在形: treats
- 現在分詞 / 動名詞: treating
- 過去形 / 過去分詞: treated
他の品詞になった形の例
- treatment (名詞): 「扱い」「治療」「処置」
- treatable (形容詞): 「治療可能な」
- ※「treat」の単体では副詞形はありません。
2. 語構成と詳細な意味
語構成
- treatは大きく分けて、はっきりした接頭語や接尾語がついている形ではありませんが、語源としてはフランス語やラテン語の「引っ張る・扱う (tractare)」に由来します(後述)。
詳細な意味と用法
- (人・物に)態度をとる,扱う
例: treat someone with kindness (誰かを親切に扱う) - (問題やテーマなどを)取り扱う・論じる
例: treat a topic in a book (本の中であるテーマを扱う) - 治療する
例: treat a patient (患者を治療する) - おごる・ごちそうする
例: treat your friend to dinner (友達に夕食をごちそうする)
よく使われるコロケーション(共起表現)10選
- treat someone well / badly
- (人を大事に扱う / ひどく扱う)
- (人を大事に扱う / ひどく扱う)
- treat an illness
- (病気を治療する)
- (病気を治療する)
- treat someone to a meal
- (誰かに食事をごちそうする)
- (誰かに食事をごちそうする)
- treat information confidentially
- (情報を機密扱いにする)
- (情報を機密扱いにする)
- treat a wound
- (傷を処置する)
- (傷を処置する)
- treat with caution
- (注意深く扱う)
- (注意深く扱う)
- treat oneself
- (自分にご褒美をあげる)
- (自分にご褒美をあげる)
- treat someone as an equal
- (誰かを対等に扱う)
- (誰かを対等に扱う)
- treat with respect
- (敬意をもって接する)
- (敬意をもって接する)
- treat lightly / seriously
- (軽く扱う / 真剣に扱う)
3. 語源とニュアンス
語源
- treatはフランス語の “traiter” (取り扱う) やラテン語の “tractare” (引っ張る、扱う) を起源にしています。もともとは「引っ張る・手を加える」といった意味合いを含んでいました。
ニュアンス
- 相手への待遇や態度に重点を置きたいときや、病気などに処置を施すとき、またはお金を払って誰かを喜ばせるときなどに幅広く使われます。
- 口語でも文語でも使いやすい単語ですが、「ごちそうする(おごる)」の意味で使うときはややカジュアルな響きになることも多いです。
4. 文法的な特徴と構文
- 他動詞 (transitive verb) として使います: 必ず「treat + 目的語」の形をとるのが基本です。
- 例: “They treated me very kindly.” (彼らは私をとても親切に扱ってくれた)
一般的な構文
- treat + 人/物 + [副詞・形容詞句など]
- “Please treat her kindly.” (彼女を親切に扱ってください)
- “Please treat her kindly.” (彼女を親切に扱ってください)
- treat + 人 + to + 名詞
- “I’ll treat you to lunch.” (お昼をごちそうするよ)
- “I’ll treat you to lunch.” (お昼をごちそうするよ)
- treat + 病気/問題
- “The doctor treated my cold.” (医師は私の風邪を治療した)
5. 実例と例文
日常会話で使う例文 (3つ)
“Let me treat you to coffee today.”
- (今日はコーヒーをおごらせて。)
“How does your boss treat you at work?”
- (職場で上司はあなたをどんなふうに扱っていますか?)
“I decided to treat myself to a nice dinner after a hard day.”
- (大変な一日だったから、自分にごほうびにおいしい夕食をおごることにしたんだ。)
ビジネスで使う例文 (3つ)
“We must treat confidential information with utmost care.”
- (機密情報は最大限の注意をもって扱う必要があります。)
“Our company strives to treat all employees fairly.”
- (当社はすべての従業員を公平に扱うよう努めています。)
“I plan to treat our new clients to a welcome lunch next week.”
- (来週、新しい顧客を歓迎ランチに招待する予定です。)
学術的・専門的文脈で使う例文 (3つ)
“This study will treat the subject of climate change in coastal areas.”
- (本研究では沿岸部での気候変動を扱います。)
“The physician decided to treat the patient’s symptoms with a new medication.”
- (その医師は新しい薬を使って患者の症状を治療することを決めました。)
“It’s crucial to treat hazardous waste according to strict regulations.”
- (有害廃棄物は厳しい規制に基づいて処理することが非常に重要です。)
6. 類義語・反意語と比較
類義語 (Synonyms)
- handle (~を扱う)
- 使い方の違い: “handle” は「対処する」「操作する」などに重点が置かれる。
- 使い方の違い: “handle” は「対処する」「操作する」などに重点が置かれる。
- deal with (~を扱う、処理する)
- 使い方の違い: “deal with” は問題解決や処理のニュアンスが強い。
- 使い方の違い: “deal with” は問題解決や処理のニュアンスが強い。
- serve (~に仕える、~に給仕する)
- 使い方の違い: “serve” は接客や仕えるイメージ。“treat” よりも立場の違いを感じさせることが多い。
- 使い方の違い: “serve” は接客や仕えるイメージ。“treat” よりも立場の違いを感じさせることが多い。
- heal (治療する)
- 使い方の違い: “heal” は特に傷や病気が治ることへの焦点が強い。
- 使い方の違い: “heal” は特に傷や病気が治ることへの焦点が強い。
- entertain (楽しませる)
- 使い方の違い: “entertain” は「楽しませる」「もてなす」の意味で、“treat” の「おごる・もてなす」に近い部分があるが含意が違う。
反意語 (Antonyms)
- mistreat (虐待する,不当に扱う)
- neglect (無視する、放置する)
7. 発音とアクセントの特徴
- IPA: /triːt/
- アメリカ英語: [triːt]
- イギリス英語: [triːt]
- アクセント位置は単語全体にあり、特別に分かれたりしません (1音節のみ)。
- よくある間違い:
- /trɪt/ と短い母音で読んでしまうケース。正しくは長母音 /iː/ です。
8. 学習上の注意点・よくある間違い
- スペルミス: 「treat」を「tret」と書き間違えることがあります。
- 同音異義語との混同: “treat” と “treaty” (条約) は綴りが似ていますが、全く別の単語なので注意。
- TOEICや英検などでの出題傾向: ビジネスシーンでの “treat a client well” や敬語表現におけるニュアンスなどが出題される可能性が高い。
9. 記憶に残るヒントやイメージ
- “treat” という単語は「相手に ‘おいしい思い’ をさせる」イメージで覚えると良いです。
- また “treat” は「治療」や「扱う」という意味にもつながるので、相手の病気や問題を「扱って解決し、おいしい思いをさせる」というニュアンスがあるとイメージしてみましょう。
- スペリングのポイント: 「甚平(jinbei)を“トリートメント(treatment)”」などの語呂合わせで「treat」のつづりを覚えるのも一案です(少し無理やりですが…)。
- とにかく「いい扱い」を思い浮かべると「treat」の意味全般に繋がります。
以上が動詞「treat」の詳細な解説です。「扱う」「治療する」「ごちそうする」という多彩な意味をもつ便利な単語なので、ぜひ色々な場面で使ってみてください。

《様態を表す副詞[句]を伴って》<人・動物など>‘を'扱う,待遇する
(…と)…‘を'見なす (regard)《+名+as+名(形)》
<問題など>‘を'扱う,論じる
<病人・病気など>‘を'治療する,処理する
(化学薬品などで)…を処理する《+名+with+名》
(…を)<人>におごる,ごちそうする《+名<人>+to+名》
<本・講義などが>(問題などを)扱う,論じる《+of+名》
おごる,勘定をもつ
《文》(妥結・和解のために)(…と)交渉する,談判する《+with+名》