元となった辞書の項目
decision
解説
以下では、英単語「decision」について、できるだけ詳しく解説していきます。
1. 基本情報と概要
意味(英語)
「decision」は “the act or process of making a choice or judgment after considering something” の意味を持ちます。
意味(日本語)
「選択や判断を下すこと、または下した結果」を指します。
「物事を決める」「何をすべきか判断する」というニュアンスで使われ、一度決めた内容を指す場合にも用いられます。
品詞
- 名詞 (noun)
活用形
名詞のため活用形による変化はありませんが、以下のような形容詞や動詞形に派生します:
- 動詞: decide (決定する)
- 形容詞: decisive (決定的な / 決断力のある)
- 形容詞: decided (明確な / はっきりとした)
難易度 (CEFR レベル)
- B1 (中級) 程度
学習者には、日常会話やビジネスシーンで比較的早い段階で出てくる単語です。
2. 語構成と詳細な意味
語構成
- 接頭辞「de-」: 「離れる」「取り去る」「下へ」などの意味を持つ場合がありますが、ラテン語由来の派生形では意味づけが曖昧になることもあります。
- 語幹「cid / cis」: ラテン語の “caedere”(切る)から派生し、「切る」や「決断を下す」というニュアンスがあります。
- 接尾辞「-ion」: 「〜する行為や状態」「結果」を表す名詞化の要素です。
他の単語との関連性
- decide (動詞)
- decisive (形容詞)
- incision (名詞)「切り込み、切開」(「cis」が同じ語幹)
- precise (形容詞)「正確な」(こちらも「cis」が含まれます)
よく使われるコロケーションや関連フレーズ(10個)
- make a decision(決断する)
- come to a decision(結論に至る)
- reach a decision(結論に達する)
- final decision(最終決定)
- snap decision(軽率な / 即断)
- wise decision(賢明な決断)
- tough decision(難しい決断)
- right decision(正しい決定)
- informed decision(十分な情報に基づく決定)
- decision-making process(意思決定のプロセス)
3. 語源とニュアンス
語源
「decision」は、ラテン語 “decisio” (“de-”(分離)と “caedere”(切る)の組み合わせ)から来ています。
「何かを切り離して明確にする」→「物事をはっきりと決める」というイメージが背景にあります。
ニュアンス・使用時の注意
- 「決断」に伴う覚悟や明確さを含意します。
- フォーマルとカジュアルどちらでも使えますが、文脈によってはビジネス的な厳かな響きになります。
- 「doesn’t make a decision」は「決断を下せない」という、躊躇したり迷っているニュアンスを持ちます。
4. 文法的な特徴と構文
「decision」は可算名詞 (可算・不可算の区別では、基本的に可算)
- “I have made a decision.” ( decisions の形で複数形も可: “I’ve made several important decisions.” )
- “I have made a decision.” ( decisions の形で複数形も可: “I’ve made several important decisions.” )
一般的な構文
- make + a + decision on/about + 事柄
例: “I need to make a decision on which job offer to take.” - come to / reach + (a) decision
例: “We need to come to a decision today.”
- make + a + decision on/about + 事柄
イディオム・定型表現
- “executive decision”: 上層部や責任者が独断で下す決定
- “split-second decision”: 瞬時に下した決定
- “executive decision”: 上層部や責任者が独断で下す決定
5. 実例と例文
(1) 日常会話での例文
- “I haven’t made a decision about dinner yet.”
(夕食について、まだ決めていないんだ。) - “I’m so bad at making decisions when I’m tired.”
(疲れているときは、決断を下すのが本当に苦手なんだ。) - “Could you help me make a decision on what to wear?”
(何を着るか決めるのを手伝ってくれる?)
(2) ビジネスシーンでの例文
- “Let’s finalize our decision regarding the new product launch.”
(新製品の発売に関する決定を最終化しましょう。) - “The board’s decision will be announced tomorrow.”
(取締役会の決定は明日発表されます。) - “We need to reach a decision quickly or we’ll lose the opportunity.”
(早く結論を出さないと、機会を逃してしまいます。)
(3) 学術的・フォーマルな文脈での例文
- “The committee’s decision was based on extensive research.”
(委員会の下した決定は、広範な調査に基づいていました。) - “His decision shaped the political landscape of the country.”
(彼の決定は、その国の政治情勢を大きく左右しました。) - “A decisive decision in this case may establish a new legal precedent.”
(この件での決定は、新たな法的先例を打ち立てるかもしれません。)
6. 類義語・反意語と比較
類義語 (Synonyms)
- choice(選択)
- 「choice」は「選択肢」や「選ぶ行為」自体を表すことが多い。
- 「choice」は「選択肢」や「選ぶ行為」自体を表すことが多い。
- conclusion(結論)
- 「結論」を強調するときに用いる。
- 「結論」を強調するときに用いる。
- verdict(判決 / 判断)
- 法的な場面や明確な評価を下すときによく使われる。
- 法的な場面や明確な評価を下すときによく使われる。
- resolution(決議 / 解決策)
- 集団などが正式に「決議」した場合や、問題を解決するための意志を表すときに使う。
- 集団などが正式に「決議」した場合や、問題を解決するための意志を表すときに使う。
反意語 (Antonyms)
- hesitation(ためらい)
- 決断を保留している状態。
- 決断を保留している状態。
- indecision(優柔不断)
- はっきりと決断を下せない状態。
- はっきりと決断を下せない状態。
- uncertainty(不確実 / 不確定)
- 判断が定まらず、先行きが見えない状態。
7. 発音とアクセントの特徴
- IPA: /dɪˈsɪʒ.ən/
- アメリカ英語: [dɪˈsɪʒ.ən](ディシジョン)
- イギリス英語: [dɪˈsɪʒ.ən](ディシジョン)
- アメリカ英語: [dɪˈsɪʒ.ən](ディシジョン)
- アクセント(強勢)は「-ci-」の箇所に置かれます。(di-CI-sion)
- よくある間違い: “decision” のシ音 [ʒ] を [z] や [s] と発音しがちなこと。
8. 学習上の注意点・よくある間違い
- スペルミス: “decison” と “i” を抜かしてしまう誤りが多い。
- 動詞形 “decide” との混同: “decision” は名詞、 “decide” は動詞という違いを意識。
- 同音異義語は特になし。
- 試験対策: TOEIC や英検などで “make a decision” や “decision-making” は頻出表現のひとつです。
9. 記憶に残るヒントやイメージ
- 「決断する=物事をバサッと切り分ける(cut)」→ ラテン語 “caedere” 由来。
- “decision” の中間の “ci” が「シ」という濁音を含む発音に注意しながら覚えるとよい。
- “make a DECISION” で “DECIDE” の名詞形を意識して覚えましょう。(動詞→名詞:decide→decision)
これで「decision」の解説は以上です。選択の仕方や判断に迷う場面で頻出する重要単語ですので、スペルと発音に気をつけながら、ぜひ使いこなしてみてください。
意味のイメージ
意味(1)
〈C〉(問題・疑義などの)決定,解決;結論《+of+名》
意味(2)
〈U〉決心,決断
意味(3)
〈C〉(法廷での)判決;判定
意味(4)
〈U〉決断力