最終更新日:2025/02/25

〈風が〉吹く / 風で動く,なびく / 〈風が〉…を吹く, を吹き動かす

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元となった辞書の項目

blow

動詞

〈風が〉吹く / 風で動く,なびく / 〈風が〉…を吹く, を吹き動かす

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解説

1. 基本情報と概要

単語: blow

品詞: 動詞 (主に自動詞・他動詞の両方で使われる)

意味 (英語): to move air, to cause something to be moved or affected by air or wind, to explode, etc.

意味 (日本語): 息を吹きかける、風が吹く、何かを風や空気の力で動かす、爆発する などの意味があります。

「blow」は「風が吹く」「息を吹きかける」という状況でよく使われますが、風以外に「衝撃で壊す」「爆発させる」「大きな音とともに破裂する」など、少し強めのニュアンスを含むこともあります。日常会話からビジネス、カジュアルからややフォーマルまで幅広く使われる単語です。

活用形:


  • 原形: blow

  • 現在形三人称単数: blows

  • 現在分詞: blowing

  • 過去形: blew

  • 過去分詞: blown

他の品詞:


  • 名詞形で「blow」は「打撃」「衝撃」という意味になります。(例: a heavy blow to the head)


    • ただし、名詞で使われる「blow」は語源が同じとも異なるともされる用例があるので、文脈をよく確認しましょう。


CEFRレベルの目安: B1 (中級)


  • 「blow」は「風が吹く」「息を吹きかける」などの基本的な意味を最初に覚えやすい単語ですが、派生的な意味やフレーズが数多くあるため、中級レベルでも少し注意が必要です。


2. 語構成と詳細な意味

「blow」は、語源的には古英語の“blāwan”からきており、直接的に「空気を吹き出す」ことを指します。

接頭語・接尾語は付いていませんが、多くの句動詞 (phrasal verbs) を形成することが特徴です (例: blow up, blow out, blow away, など)。

意味のバリエーション


  1. 風が吹く: “The wind blows constantly here.”

  2. 息を吹きかける: “He blew on his hands to warm them.”

  3. 空気で膨らませる: “Could you blow up these balloons?”

  4. 爆発させる / 爆発する: “The car engine blew up suddenly.”

  5. ふいに壊す / 破裂する: “A fuse blew in the circuit.”

  6. (チャンス・機会などを) 逃す / 棒に振る (口語的): “Don’t blow your chance to make a good impression.”

よく使われるコロケーション・関連フレーズ(10個)


  1. blow off steam(うっぷんを晴らす)

  2. blow one’s mind(人を驚かせる・仰天させる)

  3. blow away the competition(競合を圧倒する)

  4. blow out candles(ろうそくを吹き消す)

  5. blow up a balloon(風船をふくらませる)

  6. blow over((嵐・トラブルが)収まる/過ぎ去る)

  7. blow wind(風が吹く)

  8. blow the whistle(内部告発をする、告発する)

  9. blow a kiss(投げキッスをする)

  10. blow someone away(人を感動させる、圧倒する)


3. 語源とニュアンス

語源:


  • 古英語の “blāwan” (to blow, to breathe) に由来し、古ノルド語にも類似語が見られます。もともとは「空気を吹き出す」という基本的な意味から、派生して多様なニュアンスを持つようになりました。

ニュアンスや使用時の注意点:


  • 口語でも文章でも使われる、日常にとてもなじみの深い単語です。

  • 「blow up」は「爆発する」と「(感情が)爆発する」「図面や写真を拡大する」のように文脈によって意味が変わります。

  • 「blow」が激しい衝撃を伴うニュアンスをもつ時もあるので、状況によっては強く響く可能性があります。

使用シーン:


  • カジュアル: 日常会話、炒め物が焦げそうな時に「Don’t let the fire blow up!」など

  • フォーマル: 報道や説明文で「The wind is expected to blow from the north tomorrow.」など


4. 文法的な特徴と構文


  • 他動詞・自動詞両方で使われる点


    • 自動詞: “The wind blows.” (風が吹く)

    • 他動詞: “He blew the candles out.” (ろうそくを吹き消した)


  • 句動詞の多用


    • blow up / blow out / blow away / blow over / blow off / blow in など、多くの句動詞を形成し、意味が大きく変わります。


  • フォーマル / カジュアル


    • 一般的な表現として幅広く使われ、ビジネスメールなどでは「blow up」の砕けすぎる表現は避けることもあります。



5. 実例と例文

日常会話 (カジュアル)


  1. “Could you blow on my coffee to cool it down?”

    (コーヒーを冷ますために息を吹きかけてもらえる?)

  2. “The wind is blowing really hard today; hold onto your hat!”

    (今日は風がめっちゃ強いよ、帽子を押さえて!)

  3. “Don’t blow your chance to see the concert tonight!”

    (今夜のコンサートを見るチャンスを逃さないで!)

ビジネスシーン (ややフォーマル)


  1. “We need to ensure the risks won’t blow up into a crisis.”

    (リスクが危機に発展しないように気を付ける必要があります。)

  2. “If the project costs blow out of proportion, we’ll exceed the budget.”

    (プロジェクトのコストが大幅に増大すると、予算を超えてしまうでしょう。)

  3. “He blew the competition away with his innovative proposal.”

    (彼は革新的な提案で競合他社を圧倒しました。)

学術・フォーマルな文脈


  1. “In coastal regions, strong sea breezes tend to blow inland during the afternoon.”

    (沿岸地域では、午後になると強い海風が内陸に向かって吹く傾向があります。)

  2. “Excessive pressure can cause the valve to blow, resulting in system failure.”

    (過度な圧力がかかるとバルブが破裂し、システム障害を引き起こす可能性があります。)

  3. “Historical data suggests that trade winds blow consistently during certain seasons.”

    (歴史的データによると、貿易風は特定の季節に安定して吹くことが示唆されています。)


6. 類義語・反意語と比較

類義語 (Synonyms)


  1. exhale(息を吐く)


    • 意味が息のみを吐く動作に限定されるため、風が吹く場面には使えない。


  2. gust(風が吹き荒れる)


    • 一瞬の強い風を指すため、持続的ではない。


  3. blast(突風が吹く/爆破する)


    • 「突風」「爆発」という強い衝撃に焦点がある。


  4. breeze(そよ風が吹く)


    • 「そよ風」の穏やかな雰囲気。


反意語 (Antonyms)

厳密な反意語は「吹く(動作)」の反対なので、「吸う (inhale)」が一例。ただし文脈上、自然現象の「風が吹く」の反義語は明確には存在しない場合が多いです。


7. 発音とアクセントの特徴


  • 発音記号(IPA)


    • アメリカ英語: /bloʊ/

    • イギリス英語: /bləʊ/


  • アクセントの位置: 単音節語なので「blow」の1音だけに自然に強勢がきます。

  • よくある間違い:


    • アメリカ英語の /bloʊ/ とイギリス英語の /bləʊ/ のうち、イギリス英語を聞きなれない人は /blɒ/ のように発音してしまうミスがあります。



8. 学習上の注意点・よくある間違い


  • スペルミス: “bow” (おじぎ、弓) と間違えることがある。

  • 同音異義語: “blow” (風が吹く) と “below” (下の) は発音が異なるが、つづりが似ているため視覚的に混同することがある。

  • 句動詞の意味: blow up, blow out, blow away など、前置詞・副詞を付けることで意味がかなり変わるので、個別に暗記が必要。

  • 試験対策: TOEICや英検などで、句動詞問題でよく登場。文脈から正しい意味を推測できるようにしましょう。


9. 記憶に残るヒントやイメージ


  • “blow” はロウソクを吹き消す時や風船を膨らます時など、息を「ブローッ」と吐くイメージから覚えやすいです。

  • 句動詞をまとめて、イメージごとにストーリーを作ると覚えやすいです。たとえば、ろうそくを吹き消す“blow out”→「外に (out) 向かって吹きかけるイメージ」など。

  • スペリングは「b-l-o-w」で、「bow (おじぎ)」とのスペルの違いをしっかり把握しましょう。


以上が、動詞“blow”の詳細な解説です。風が吹くという基本的な意味から始まり、句動詞で大きく意味が変わったり、爆発や打撃のニュアンスなど幅広い用法があるので、例文とともに押さえると理解が深まります。気軽に使いやすい語でもあるため、会話や文章でぜひ積極的に活用してみてください。

意味のイメージ
blow
意味(1)

〈風が〉吹く

意味(2)

風で動く,なびく,吹き飛ぶ

意味(3)

〈オルガン・笛・らっぱが〉鳴る

意味(4)

(壊れて,だめになって)吹っ飛ぶ《+out

意味(5)

…'を'吹き鳴らす

意味(6)

…'を'吹いて作る(ふくらませる)

意味(7)

〈鼻〉'を'かむ

意味(8)

(爆発・故障で)…'を'吹き飛ばす

意味(9)

(無器用に・むちゃくちゃにやって)…'を'吹き飛ばしてなくす

意味(10)

《命令形または受動態で,いまいましい気持ちを表して》

意味(11)

一吹き;《話》さっと吹く風

意味(12)

(楽器の)吹奏

意味(13)

(クジラの)潮吹き

意味(14)

《副詞[句]を伴って》(…に)風(空気)を送る,吹きつける《+at(on)+名》

意味(15)

〈クジラが〉潮を吹く

意味(16)

《副詞[句]を伴って》〈風が〉…'を'吹く,吹き動かす,‘に'吹きつける,〈人が〉…'を'吹く,吹き払う

語彙を覚えるための辞書問題

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