元となった辞書の項目
communicate
解説
以下では、動詞「communicate」について、学習者向けにできるだけ詳しく解説します。
1. 基本情報と概要
英語 / 日本語での意味
- 英語: communicate
- 日本語: (情報・意思・感情などを)伝達する、伝える、意思疎通する
「communicate」は、相手に自分の考えや感情を伝えたり、意見や情報を交換したりする場面で使われる動詞です。「情報を伝える」「意見を共有する」というニュアンスがあります。
品詞 / 活用形
- 品詞: 動詞 (Verb)
- 活用形:
- 現在形: communicate
- 三人称単数現在: communicates
- 現在分詞・動名詞形: communicating
- 過去形・過去分詞形: communicated
他の品詞形
- 名詞: communication (コミュニケーション、意思疎通)
- 形容詞: communicative (話し好きな、コミュニケーションに関する)
CEFRレベルの目安
- B2(中上級)
長めの文章や抽象的な話題でも使われるため、やや上級者向けですが、日常的にもよく使われます。
2. 語構成と詳細な意味
語構成
- 接頭語(com-): 「共に」「一緒に」という意味を持つことが多い。
- 語幹(municate): ラテン語の「municare(公にする、共有する)」に由来する。
他の単語との関連性
- community(コミュニティ): 人々が「共に」生活する集団
- common(共通の): みんなで共有する
よく使われるコロケーション(共起表現)10選
- communicate effectively(効果的に伝える)
- communicate clearly(明瞭に伝える)
- communicate with someone(〜と意思疎通する)
- communicate information(情報を伝達する)
- communicate a message(メッセージを伝える)
- communicate an idea(アイデアを伝える)
- communicate via email(メールでやりとりする)
- fail to communicate properly(うまく伝えられない)
- communicate openly(率直に意思疎通する)
- communicate intentions(意図を伝える)
3. 語源とニュアンス
語源
ラテン語で「com(共に)」+「municare(共有する)」から来ています。もともと「共有する」「分かち合う」というニュアンスがあり、相手と情報・感情をやり取りして、お互いの理解を深める行為を表しています。
微妙なニュアンス・使用時の注意
- 「speak」や「talk」とは違い、単に「しゃべる」だけでなく「何かを相手に伝える」「共有する」という意図が強調されます。
- カジュアルな場面からフォーマルな場面まで、幅広く使われますが、ビジネスや学術的な文脈でもよく使われるため、フォーマル度が高い動詞です。
4. 文法的な特徴と構文
- communicate + 名詞
– 例: communicate information(情報を伝達する) - communicate + with + 人/対象
– 例: communicate with colleagues(同僚と意思疎通する)
– 他動詞的にも使えますが、「with」を伴って「〜とコミュニケーションを取る」という表現をすることが多いです。
フォーマル / カジュアル
- レポートや論文、ビジネスシーンでも使われるフォーマルな雰囲気があります。会話でもよく使われますが、よりカジュアルに言う場合は「talk to/with ~」や「speak to/with ~」で代用されることもあります。
5. 実例と例文
日常会話(カジュアル)での例文
- “I need to communicate my feelings honestly.”
(自分の気持ちを正直に伝える必要があるんだ。) - “Can you communicate with your friends overseas in English?”
(海外の友達と英語でやりとりできる?) - “Let’s communicate more often so we don’t misunderstand each other.”
(お互い誤解しないように、もっと頻繁にコミュニケーションしようよ。)
ビジネスでの例文
- “It’s crucial to communicate our goals clearly to the team.”
(チームに目標を明確に伝えることが不可欠です。) - “We communicate with our international clients via email and video calls.”
(私たちは海外の顧客とメールやビデオ通話でやりとりしています。) - “Please communicate any changes in the schedule as soon as possible.”
(スケジュールの変更点は早めにお知らせください。)
学術的な文脈での例文
- “Researchers must communicate their findings to the public effectively.”
(研究者は自分の研究成果を一般の人々に効果的に伝えなければならない。) - “Academic papers help scholars communicate complex theories.”
(学術論文は、研究者が複雑な理論を伝えるのに役立ちます。) - “The study focuses on how people communicate in multilingual settings.”
(その研究は、人々が多言語環境でどのように意思疎通するかに焦点を当てています。)
6. 類義語・反意語と比較
類義語
- convey(伝える):主に情報や感情などを運ぶように「伝達する」イメージ
- express(表現する):感情や考えを言葉や態度で示すイメージ
- inform(知らせる):事実や情報を相手に教えるイメージ
- share(共有する):情報や考えを共有するというニュアンスが強い
「communicate」は「情報交換・意思疎通」の意味合いが強いですが、上記の語には微妙なニュアンスの違いがあります。
反意語
- conceal(隠す):情報を伝えないで伏せる
- suppress(抑える、押し殺す):感情や情報を相手に伝えないようにする
7. 発音とアクセントの特徴
- 発音記号(IPA): /kəˈmjuː.nɪ.keɪt/
- アクセント位置: 「mu」に強勢(kə-MYU-ni-kate)
- アメリカ英語: [kəˈmjuː.nə.keɪt](「nu」の音が曖昧母音になることが多い)
- イギリス英語: [kəˈmjuː.nɪ.keɪt](/ɪ/ の発音がややハッキリする)
- よくある間違い: accentを後ろに置いて [kəˌmjuː.nɪˈkeɪt] のように発音してしまう。
8. 学習上の注意点・よくある間違い
- スペルミス: “communicate” の後半を “-cate” で書くところを “-cat” や “-kate” と書き間違える。
- 同音異義語との混同: 特に同音異義語は目立ったものがありませんが、派生形 “communication” のスペリングに注意。
- 試験での出題傾向:
- TOEICや英検では「ビジネス英語」や「意見交換」の文脈で出題されることが多いです。
- 主に「相手に内容をきちんと伝えることの重要性」を問う英文中で使われます。
- TOEICや英検では「ビジネス英語」や「意見交換」の文脈で出題されることが多いです。
9. 記憶に残るヒントやイメージ
- 語源ヒント: 「com-」=「共に」と覚えておくと、「一緒に情報を運ぶ」というイメージが湧き、覚えやすくなります。
- イメージ連想: 人々が「つながる」「橋をかける」イメージ。情報や思いを相手と「共に」保持し合うイメージを持つと理解しやすいです。
- 勉強テクニック:
- 実際に誰かとコミュニケーションをとる(SNS、メールなど)際に「I want to communicate~」と意識して使う。
- 語源が同じ “community” とセットで覚える。
- 実際に誰かとコミュニケーションをとる(SNS、メールなど)際に「I want to communicate~」と意識して使う。
以上が、動詞「communicate」の詳細な解説です。相手との意思疎通に欠かせない重要な単語ですので、ぜひいろいろな場面で使ってみてください。
意味のイメージ
意味(1)
〈知識・情報・思想など〉'を'伝える,伝達する
意味(2)
《文》(…に)〈病気・熱・動きなど〉'を'伝染させる《+名+to+名》
意味(3)
…‘に'聖餐(せいさん)を与える
意味(4)
(…と)通信する,連絡する《+with+名》
意味(5)
《文》〈場所・部屋などが〉(…に)通じている,連絡する《+with+名》