元となった辞書の項目
coastal
解説
1. 基本情報と概要
単語: coastal
品詞: 形容詞 (adjective)
CEFRレベル: B2(中上級)
英語での意味: located on or near the coast; relating to the coast
日本語での意味: 海岸沿いに位置する、または海岸(沿岸)に関係する
「coastal」は、海岸の近くにある場所や、その地域に関係するものを指して使われます。たとえば、「coastal town(沿岸の町)」「coastal environment(沿岸環境)」のように、海に面した地域を表すときに便利な単語です。比較的あらたまった場面から日常会話まで、幅広く使われます。
活用形・派生語
- 形容詞: coastal (比較級・最上級は「more coastal」「most coastal」とできますが、頻度は低いです)
- その他の品詞例:
- 名詞: coast(海岸)
- 派生形容詞: coastwise(やや古風であまり使われません)
- 副詞形: coastally(稀に使われるが非常にまれ)
「coastal」は主に形容詞として使われ、名詞のcoast(海岸)から派生しています。
2. 語構成と詳細な意味
- 語幹: coast(海岸)
- 接尾語: -al(形容詞化する接尾語)
「coast」に形容詞を作る「-al」がついた形が「coastal」です。もともとの名詞「coast」には「海辺」や「海岸線」という意味があり、そこから「海岸沿いの」「沿岸の」という意味を持つ形容詞として成立しています。
関連コロケーション(10例)
- coastal area
→ 沿岸地域 - coastal city
→ 沿岸都市 - coastal region
→ 沿岸地域 - coastal environment
→ 沿岸環境 - coastal village
→ 沿岸の村 - coastal defense
→ 沿岸防衛 - coastal erosion
→ 沿岸侵食 - coastal climate
→ 沿岸気候 - coastal road
→ 海岸沿いの道路 - coastal biodiversity
→ 沿岸地域の生物多様性
3. 語源とニュアンス
語源: 「coast」は古フランス語の “coste” (側面、海岸) に由来し、更にラテン語の “costa” (あばら骨、側面) に遡ると言われています。そこから「海岸を縁取る」というイメージが派生しました。
ニュアンス・使用時の注意
- 「海岸に近い」ことを強調するときに使います。特に地理的な説明や学術的なレポート、観光案内などで使われることが多いです。
- 文体はフォーマルからカジュアルまで幅広く使えますが、地理的・環境的な文脈ではややフォーマル寄りです。
- 特別に感情的なニュアンスはありませんが、「海辺の雰囲気」というポジティブな連想を持たれることもあります。
4. 文法的な特徴と構文
- 形容詞として名詞を修飾するときに使われるのが一般的です。例えば、 “a coastal town” (沿岸の町)、 “the coastal region” (沿岸地域) のように用いられます。
- 叙述用法(SVC構文)でも使えます。例: “This area is coastal.” (この地域は沿岸地域です)
- 比較級/最上級はあまり使われませんが、使う場合は “more coastal” / “most coastal” となります。
- フォーマル/カジュアル:特に制限なく両方で使われます。
5. 実例と例文
(1) 日常会話での例文
- “I love visiting coastal towns in the summer.”
(夏は海岸沿いの町へ行くのが大好きなんだ。) - “The seafood in coastal areas is always fresh.”
(沿岸地域のシーフードはいつも新鮮だよ。) - “I prefer living in a coastal city because I enjoy the sea breeze.”
(海風が好きだから、沿岸都市に住む方がいいんだよね。)
(2) ビジネスシーンでの例文
- “Our company plans to invest in coastal development projects.”
(当社は沿岸開発プロジェクトに投資を計画しています。) - “Coastal tourism has significantly boosted the local economy.”
(沿岸観光によって地域経済が大幅に活性化しました。) - “We need to evaluate the environmental impact on coastal regions before construction.”
(建設を始める前に、沿岸地域への環境影響を評価する必要があります。)
(3) 学術・アカデミックな文脈での例文
- “Researchers have observed rising sea levels affecting multiple coastal ecosystems.”
(研究者たちは、上昇する海面が複数の沿岸生態系に影響を与えていることを観察しています。) - “Coastal erosion has become a critical issue for sustainable development.”
(沿岸侵食は持続可能な開発にとって深刻な問題となっています。) - “The study analyzes the long-term climate patterns in coastal regions.”
(この研究は沿岸地域における長期的な気候パターンを分析しています。)
6. 類義語・反意語と比較
類義語
- marine(海の・海洋の)
- 海自体や海洋生物に関連するときによく使われます。
- 例: marine life(海洋生物)
- 「coastal」よりも海そのものに特化した表現。
- 海自体や海洋生物に関連するときによく使われます。
- littoral(沿岸の)
- 専門的・学術的文脈で使われることが多い単語。
- 例: littoral zone(潮間帯)
- 専門的・学術的文脈で使われることが多い単語。
- nearshore(沖合い近くの)
- 海岸に近い水域を指す専門用語気味の表現。
- 海岸に近い水域を指す専門用語気味の表現。
反意語
- inland(内陸の)
- 海から離れた地域を示す。
- 例: inland city(内陸の町)
- 海から離れた地域を示す。
- landlocked(内陸に囲まれた)
- 海に面していない国・地域を表す。
- 海に面していない国・地域を表す。
7. 発音とアクセントの特徴
- 発音記号(IPA):
- アメリカ英語: /ˈkoʊstəl/
- イギリス英語: /ˈkəʊstəl/
- アメリカ英語: /ˈkoʊstəl/
- 強勢: 最初の音節 “coast” にアクセントがあります。
- 発音のコツ:
- アメリカ英語は “コウスタル” に近い音。
- イギリス英語は “コウストゥル” のようにやや母音が異なる。
- アメリカ英語は “コウスタル” に近い音。
- よくある間違い: “costal” (/ˈkɒstəl/) と綴ってしまうと「肋骨の(ribs に関する)」という全く別の意味になるので注意しましょう。
8. 学習上の注意点・よくある間違い
- スペルミス: “costal” と間違えないように注意。「coast」に「-al」がついた形です。
- 同音・類似語: “coaster” (コースター) などと混同しやすいですが、意味が全く異なります。
- 試験対策: TOEICや英検などで地理や環境問題、観光などの文脈で出題される可能性があります。文脈から「海岸沿いの」という意味をすぐに思い出せるようにしておきましょう。
9. 記憶に残るヒントやイメージ
- 「coast」に「-al」がついて「coastal」。綴りを「海岸 (coast) に + 形容詞 (al)」とイメージすると覚えやすいでしょう。
- 海岸線(coast)のイメージを頭に浮かべて学習し、そこから「-al」で「沿岸の○○」という表現だと認識するとスムーズに定着します。
- フラッシュカードによくある風景写真(海岸線)を一緒に使って覚えるのもおすすめです。
以上が「coastal」の詳細解説となります。沿岸地域や海岸に関係するものを表す際に、ぜひ活用してみてください。
意味のイメージ
意味(1)
海岸の,沿岸の