residual
1. 基本情報と概要
単語: residual
品詞: 形容詞(時に名詞としても使われる)
- 意味(英語): remaining after most parts have been removed or dealt with.
- 意味(日本語): 「残りの、残余の、残っている」という意味です。
- 例えば、「ある作業を終えたあとにまだ残っているもの」のような感覚で使われます。また、「商品の値引き後に余った差額」のように、計算や処理の後に生まれる“残余”を指す場面でも使われます。やや専門的・抽象的なニュアンスがある単語です。
活用形
- 形容詞: residual (比較級・最上級はあまり使われない)
- 名詞形: residuals (※特に複数形で「残余」を指すことがある)
他の品詞例
- 「residue」 (名詞) : 「残留物・残りカス」の意。
- 「residuum」 (名詞) : より学術的・哲学的な文脈で「残余」「余剰」を意味する。
難易度目安(CEFR)
- B2 (中上級): 一般的な語彙としてはやや上のレベルです。学術・ビジネス文書でよく見るため、中上級者向けと言えます。
2. 語構成と詳細な意味
- 語幹: resid- は「残る」「残余」を意味するラテン語由来の要素です。
- 接尾語: -ual は形容詞化する働きがあり、「~の性質がある」という意味を付け加えます。
よく使われるコロケーション(共起表現)10選
residual value
- 日本語訳: 残存価値
- 説明: 会計・経済学でよく使われる「資産の残りの価値」。
- 日本語訳: 残存価値
residual income
- 日本語訳: 残余収入
- 説明: ビジネス、投資用語で一定額を超えた後に継続的に得られる収入。
- 日本語訳: 残余収入
residual effect
- 日本語訳: 残留効果
- 説明: 何かが行われた後に継続して残る影響。
- 日本語訳: 残留効果
residual stress
- 日本語訳: 残留応力
- 説明: 工学で使われる、物体に取り除けないまま残っている応力。
- 日本語訳: 残留応力
residual charge
- 日本語訳: 残留電荷
- 説明: 物理学・電子工学で使われる、放電後などにまだ残っている電荷。
- 日本語訳: 残留電荷
residual radiation
- 日本語訳: 残留放射能
- 説明: 放射性物質の減衰後にもまだ残っている放射能。
- 日本語訳: 残留放射能
residual waste
- 日本語訳: 残余廃棄物
- 説明: リサイクルや処理の後に取り除けずに残ってしまう廃棄物。
- 日本語訳: 残余廃棄物
residual oil
- 日本語訳: 残渣油
- 説明: 石油製品の精製後に残る油分。
- 日本語訳: 残渣油
residual risk
- 日本語訳: 残余リスク
- 説明: リスク管理上、対策をしたにもかかわらず残ってしまうリスク。
- 日本語訳: 残余リスク
residual variance
- 日本語訳: 残差分散
- 説明: 統計学・回帰分析で、モデルと実測値の誤差の分散。
- 日本語訳: 残差分散
3. 語源とニュアンス
- 語源: ラテン語の「residuum」(残り・余り)に由来し、そこから resid- の部分が英語化されました。
歴史的 usage: 古くは「残されたもの」という直截的な意味から、学問・専門分野で「計算・結果後になお残り続けるもの」といった抽象的な概念として広がっていきました。
ニュアンス・使用上の注意:
- 少し専門的・フォーマルな響きがあります。
- 日常会話よりはビジネスや学術、技術文書で見かけます。
- ネガティブなイメージ(「取り除けなかった」といった)を含むことがありますが、状況次第で中立的にも使えます。
- 少し専門的・フォーマルな響きがあります。
4. 文法的な特徴と構文
- 形容詞として使う場合: “residual + 名詞” の形
- 例: “residual income”, “residual stress”
- フォーマルな文書や専門的なトピックでよく用いられます。
- 例: “residual income”, “residual stress”
名詞として使う場合: “the residual” (複数形: “residuals”)
- 例: “the residual should be accounted for.”
- 統計・経済・科学などで、計算結果の「残差」や「残余要素」を指すときに使われます。
- 例: “the residual should be accounted for.”
使用シーン: ビジネス文書、学術論文、技術レポートなどフォーマル寄り。日常会話ではほぼ登場しません。
5. 実例と例文
(1) 日常会話での例文
“Is there any residual paint left in the can?”
- (まだペンキが缶に残ってる?)
“I can still feel some residual ache in my shoulder from the workout.”
- (トレーニングの影響で、まだ肩に少し痛みが残っているよ。)
“Try to clean off any residual oil on the pan before putting it away.”
- (しまう前にフライパンに残った油をしっかり拭き取っておいてね。)
(2) ビジネスシーンでの例文
“We need to calculate the residual value of this equipment after five years.”
- (5年後にこの装置の残存価値を算出する必要があります。)
“Our plan ensures we have minimal residual risk once the project is completed.”
- (この計画では、プロジェクト完了後に残るリスクを最小化することを目指しています。)
“The residual income from the subscription service helps stabilize our cash flow.”
- (サブスクリプションからの継続的な残余収入がキャッシュフローの安定に役立ちます。)
(3) 学術的・専門的な文脈での例文
“The residual radiation in the environment was measured to assess safety concerns.”
- (安全性の問題を評価するために、環境中の残留放射能を測定しました。)
“In regression analysis, we often examine the residuals to check model accuracy.”
- (回帰分析では、モデルの精度を確認するために残差をよく調べます。)
“Engineers must address any residual stress in the metal structure to prevent failure.”
- (エンジニアは、金属構造に残留応力がないか確認して破損を防ぐ必要があります。)
6. 類義語・反意語と比較
類義語
- remaining (まだ残っている)
- より日常的でカジュアル。物質的な残りに限らず、時間や数量にも使える。
- より日常的でカジュアル。物質的な残りに限らず、時間や数量にも使える。
- leftover (残り物)
- 食事や物品が余っている場面でよく用いられ、カジュアル。
- 食事や物品が余っている場面でよく用いられ、カジュアル。
- surplus (余り、過剰)
- 余剰という意味で経済や会計、あるいは日常会話にも出てくる。
- 余剰という意味で経済や会計、あるいは日常会話にも出てくる。
- left (残存の、残された)
- 単純に「残っている」ことを表すカジュアルな形容詞/名詞。
反意語
- none remaining (何も残っていない) などが状況に応じた言い方になりますが、はっきりとした一語の反意語はありません。
- 「completely used up(完全に使い果たした)」のように表現で対比させることはあります。
7. 発音とアクセントの特徴
- 発音記号(IPA): /rɪˈzɪdʒuəl/
- アメリカ英語: [リ-ジ/ジュ-ル] のような響き。
- イギリス英語: [リ-ズィ/ジュ-アル] のようにやや母音が違う場合がある。
- アメリカ英語: [リ-ジ/ジュ-ル] のような響き。
- 強勢: 第2音節の -zi- (あるいは -zid-) にアクセント。
- よくある間違い: 「residial」や「residuel」といったスペルミスが起こりやすいので注意。
8. 学習上の注意点・よくある間違い
- スペリングが複雑で「residuel」や「residuall」と書いてしまうミスが多い。
- 発音で「re-dʒu-al」と濁らずに言いにくい場合があるため、辞書や音声で確認を。
「residue」(レジデュー) と混同されがちだが、residue は名詞がメインで “具体的に残ったもの” を表し、residual は形容詞で “残余の~” を修飾する。
試験対策: TOEICや英検のリーディング、専門的な文脈の文章で見かける可能性がある。主にビジネス・技術文書中に出題されうるため注意。
9. 記憶に残るヒントやイメージ
- “re-” + “sit” で「再びそこに座り続けるもの” とイメージしてみる: 取り除こうとしても「そこに座り続ける=残っている」という感覚。
- 辞書や例文を使って、専門用語としての使用例を読んでおくと印象に残りやすい。
- スペルの最後を “-dual” としっかり意識して覚えると間違いにくい。
以上が “residual” の詳しい解説です。日常会話というよりは、やや専門性のあるフォーマルな文脈で使われることが多い単語なので、ビジネスや学術的なシーンで見たら、ぜひ思い出してみてください。
残りの,残留の
残余