関係代名詞: 主格(that)
人やモノを表す関係代名詞that
以下では、「関係代名詞 that(主格)」の役割や使い方について、より詳しく、わかりやすく解説します。
1. 関係代名詞 that の基本
関係代名詞 that の主格は、関係代名詞節(関係詞節)の中で「主語」として機能します。
例えば、「The book that is on the table is mine.」という文では、
• 先行詞: the book
• 関係代名詞: that
• 関係詞節: that is on the table(“that”が主語になり、“is on the table”が述語)
2. 先行詞の種類
「that」は、先行詞が「人」を表す場合にも、「物(モノ)」を表す場合にも使えます。
- 人を表す先行詞 → the person that ~ / the students that ~ / the man that ~ …
- モノを表す先行詞 → the book that ~ / the car that ~ / the idea that ~ …
ただし、先行詞が人の場合は「who」、モノの場合は「which」を使うこともできます。そのため、thatは「人物・モノどちらにも使える便利な関係代名詞」としての特徴があります。
3. 省略できるかどうか
3.1 主格の that は省略できない
関係代名詞が「主語」として機能するとき、文を成り立たせるために「that」を省略することはできません。
- 正: The boy that lives next door is my friend.
- 誤: The boy lives next door is my friend.
3.2 目的格の that は省略できる場合がある
一方で、関係代名詞が「目的格」として機能している場合には「that」を省略できる場合があります。
- 正: The book (that) I bought yesterday was expensive.
(この場合、“that”は目的語として機能しているため、省略可)
主格の that は「接着剤」のように文の形をつなげる働きをしているため、抜くと文が不完全になってしまうことに注意しましょう。
4. 注意点と使い分け
非制限用法(カンマ付きの追加情報)では that は使えない
非制限用法(補足説明の役割を果たす関係詞節)では「who」や「which」を使い、カンマの後に続けます。- 正: My mother, who is a doctor, works at a hospital.
- 誤: My mother, that is a doctor, works at a hospital.
- 正: My mother, who is a doctor, works at a hospital.
that の使い分け
- 主説の意味を限定する場合(制限用法)では「that」を多用する
- フォーマルな文章や会話では「who」「which」と使い分けることも多い
- 主説の意味を限定する場合(制限用法)では「that」を多用する
5. 例文で確認
1) 人を先行詞とする例
- The girl that sits next to me is very kind.
→ (that = 主語「The girl」に対応)
2) モノを先行詞とする例
- The computer that broke yesterday needs to be repaired.
→ (that = 主語「The computer」に対応)
3) 意味を限定する制限用法での例
- The car that I bought last year is still running smoothly.
→ どの車かを限定して「昨年買った車」と特定している
まとめ
- that (主格) は、関係代名詞節の中で主語の働きをするため、省略できない。
- 先行詞 が人でもモノでも、制限用法(文の意味を限定する関係詞節)の場合に「that」をよく使う。
- 非制限用法(カンマ付き)では「that」は使わず、「who」「which」を使うのが原則。
「that」を使いこなすことで、主語として機能する関係詞節を上手につくり、スムーズに主節と修飾内容を結びつけることができます。日常会話から英作文まで、幅広く活用されるポイントなので、しっかりと覚えましょう。
Grammatical item (English)(編集にあたっての捕捉情報)
NOMINATIVE RELATIVE PRONOUN: that