過去分詞+名詞 (前置修飾)
単一で前から名詞を修飾する前置修飾の過去分詞
以下では、「過去分詞+名詞(前置修飾)」について、より詳しくわかりやすく解説します。
過去分詞とは
過去分詞(past participle)は、主に以下の3つの用法で使われます。
- 名詞を修飾する【限定用法(attributive use)】
- 補語になって主語や目的語を説明する【叙述用法(predicative use)】
- 副詞のように使われて文全体を修飾する【分詞構文(participial construction)】
ここでは特に「1. 名詞を修飾する限定用法」のうち、名詞の前に置かれて修飾するパターンについて詳しく見ていきましょう。
「過去分詞+名詞」の前置修飾とは
名詞の前に過去分詞を置いて、名詞を直接修飾することを「前置修飾」と呼びます。たとえば、
- a broken window (割れた窓)
- stolen money (盗まれたお金)
- a lost wallet (なくした財布)
などがこれに当たります。これらの過去分詞は一語で名詞を修飾しており、「~された」「~してしまった」という意味を簡潔に表現します。
ポイント1: 一語の過去分詞は名詞の前に置く
過去分詞が一語だけの場合は、形容詞と同じように名詞の前に置くのが一般的です。
例:
- broken (割れた) → a broken window
- stolen (盗まれた) → stolen money
- lost (なくした) → a lost wallet
こうした形で名詞を修飾する場合、過去分詞は「形容詞的」に機能していると考えることができます。
過去分詞が名詞を修飾する際の注意点
1. 意味上の主語に配慮する
過去分詞は受け身(動作を“される”側)を表すニュアンスを持ちやすいです。たとえば「stolen money」は「誰かに盗まれたお金」という意味になります。過去分詞を使うときは、「その動作を受けた存在であること」に注意すると、より正確な理解につながります。
2. 過去分詞が2語以上の場合の修飾位置
過去分詞が句(2語以上)になった場合は、原則として修飾する名詞の後ろに置かれます。たとえば以下のようなケースです。
- The window broken by the storm is being repaired.
(嵐によって割れた窓は修理中です)
この例では、過去分詞を含む「broken by the storm」という句が名詞の後から修飾しています。このように「過去分詞+付加情報」のかたまりになったときは、英語では名詞の後ろに置くのが普通です。
まとめ
- 過去分詞には主に「限定用法」「叙述用法」「分詞構文」の3つの使い方がある。
- 名詞を修飾する【限定用法】のうち、一語の過去分詞であれば名詞の前に置いて修飾できる。
例: a broken window, stolen money, a lost wallet - 過去分詞がフレーズ(句)になる場合は、通常、名詞の後ろで修飾する。
例: The window broken by the storm, the money stolen from the safe
このように、「過去分詞 + 名詞(前置修飾)」は、短くシンプルに名詞に対して状態や受動の意味を持たせる際に便利です。ぜひ例文をたくさん読んで見慣れ、使いこなせるようにしてみてください。
Grammatical item (English)(編集にあたっての捕捉情報)
PREMODIFYING PAST PARTICIPLE