17
A1.1-A1.2
this/that+名詞
形容詞としてのthis/that
説明
以下では、this
と that
が名詞を修飾する場合と単独で名詞の役割を果たす場合について、詳しく解説します。
1. 「this」「that」の基本的な使い方
● 距離感・心理的な近さ
this は話し手から近いもの、または心理的に身近に感じているものを指すときに使います。
例:- “This is my pen.” (これは私のペンです)
- “This plan seems promising.” (この計画はうまくいきそうです)
- “This is my pen.” (これは私のペンです)
that は話し手から遠いもの、または心理的に距離がある・少し離れて感じるものを指すときに使います。
例:- “That is my friend’s house.” (あれは私の友人の家です)
- “That idea might be worth exploring.” (あのアイデアは検討する価値があるかもしれません)
- “That is my friend’s house.” (あれは私の友人の家です)
● 名詞として(代名詞的用法)
- this や that が単独で “これ”、“あれ”、“それ” といった意味を持ち、名詞のように働きます。特に文の主語や目的語になれるのが特徴です。
例:
- “This is delicious.” → これは美味しい
- “I don’t like that.” → あれは好きではない
● 形容詞として(限定詞用法)
- this + 名詞、that + 名詞 という形では、「この~」「あの~」という意味になります。名詞を直接修飾する役割を担います。
例:
- “This book is interesting.” → この本は面白い
- “That car is expensive.” → あの車は高い
2. 例文で詳しく理解しよう
| 用法 | 英文 | 和訳 | 解説 |
|---|---|---|---|
| 代名詞 | “This is my phone.” | これは私の電話です | thisが単独で主語になっており、「これ」と訳す |
| 代名詞 | “That belongs to John.” | あれはジョンのものです | thatが単独で主語になっており、「あれ」と訳す |
| 形容詞 | “This phone is new.” | この電話は新しいです | thisが名詞「phone」を修飾し、「この電話」と訳す |
| 形容詞 | “That house is huge.” | あの家はとても大きいです | thatが名詞「house」を修飾し、「あの家」と訳す |
3. 「this」と「that」の使い分けのポイント
物理的な距離
目の前にあるものや手に取れるような距離の場合はthis
を、遠くにあって手の届かない距離の場合はthat
を用いるのが一般的です。心理的な距離
話し手が親近感を持っている物事や、直前に話題に出た内容に対してはthis
を使い、少し前に話題になったことや、自分から少し離れた考え・事柄に対してはthat
を使う場合があります。会話の流れ
新しく話に出た話題を紹介するときはthis
を使って「これから説明する内容」に焦点を当てることが多いです。一方で、過去に出た話題をもう一度指すときや、すでに相手と共有している話題を指し示すときはthat
を使うことが多いです。
4. まとめ
- this/that は、代名詞(名詞の代わり)として使うときは「これ」「あれ(それ)」と訳し、形容詞や限定詞(名詞を修飾する働き)として使うときは「この」「あの(その)」と訳します。
- this は近いものや身近に感じるもの、that は遠いものや少し離れたものを表すのが基本です。
- 会話や文章での流れを意識しながら選ぶと、自然な英語表現になります。
以上が “this/that + 名詞” の詳しい解説です。英会話やライティングで実践的に使う際は、状況や文脈に合わせてどちらを使うべきかイメージしながら活用してみてください。
Grammatical item (English)(編集にあたっての捕捉情報)
This/That N