助動詞: shall
意志を表す古風なshall
以下では、助動詞「shall」について、元の文章をより詳しく、わかりやすく解説した内容を示します。
助動詞「shall」とは?
英語の「助動詞 (auxiliary verb)」は、通常、動詞の前につけて、その動詞にさまざまな意味やニュアンスを加える働きをします。「shall」は古風で格式ばった印象のある助動詞の一つです。現代の会話ではあまり頻繁に使われなくなりましたが、依然として以下のような場面で見られます。
- 文学作品や法律文書などでの正式な表現
- 「Shall I ~? / Shall we ~?」のように、1人称(I, we)とともに使う疑問文での提案や申し出
「shall」が含む主なニュアンス
未来・強い意志を表す
「I shall do this.」のように、主語が1人称 (I, we) の場合、話し手の強い意志や未来の出来事を示します。
例:- I shall return. (必ず戻ります)
- We shall overcome. (私たちは必ず乗り越えます)
- I shall return. (必ず戻ります)
提案・申し出を表す (主に疑問文)
「Shall I ~?」「Shall we ~?」の形で、相手への提案や範囲の広い問いかけをします。
例:- Shall I open the window? (窓を開けましょうか?)
- Shall we dance? (一緒に踊りましょうか?)
- Shall I open the window? (窓を開けましょうか?)
法的あるいは公的な義務・命令を表す
法律や契約書などでは「~しなければならない」という強い義務・命令を表すために「shall」がしばしば使われます。
例:- The party shall pay the agreed amount within 30 days. (当事者は30日以内に合意された額を支払わなければならない)
- The party shall pay the agreed amount within 30 days. (当事者は30日以内に合意された額を支払わなければならない)
使い方のポイント
形式的・公的な場面で使われやすい
「shall」は日常会話では「will」が使われることが多く、現代では「shall」はやや改まった場面で見られます。疑問文では「I」「we」と使われることが多い
「Shall I ~?」「Shall we ~?」という形で、相手に「これをしましょうか?」「一緒に~しませんか?」という提案をする定型文は、今でも会話でよく使われます。強調するときにも使われる
「I shall」や「We shall」はやや古風ですが、話し手の強い決意や宣言を演出するときにも用いられます。
例文
I shall run if it starts to rain.
(雨が降り始めたら、私はきっと走り出します)Shall we go for a walk?
(散歩に行きましょうか?)According to the contract, both parties shall agree on any modifications in writing.
(契約によれば、変更事項は双方が書面で合意しなければならない)“We shall fight on the beaches…” (英国首相ウィンストン・チャーチルの有名な演説より)
まとめ
「shall」は古風で格式ばった響きを持つ助動詞ですが、以下のポイントを押さえておくと理解しやすくなります。
- 現代会話では「will」が主に使われる
- 「Shall I ~? / Shall we ~?」は今でもよく使われる疑問文表現
- 法律文書や契約書などでの義務や強い命令の表現にも使われる
- 歴史的・文学的な文脈では話し手の強い意志や運命的な未来を示す場合にもしばしば登場する
これらを踏まえて、シーンに応じて適切な助動詞を使うことで、より豊かな英語表現につながります。
Grammatical item (English)(編集にあたっての捕捉情報)
MODAL/AUX: shall