関係副詞 (先行詞あり)
先行詞で見分けられる4つの関係副詞
以下では「関係副詞 (先行詞あり)」について、より詳しく、わかりやすい解説を示します。
1. 関係副詞とは?
英語には、主節と従属節を結びつける「関係詞」があります。そのうち、場所・時間・理由・方法などを表す「副詞」の役割を兼ねるものを「関係副詞」といいます。日本語では、しばしば「関係副詞」と呼ばれますが、英語の文法用語では “relative adverbs” と呼ばれることもあります。
1-1 関係代名詞との違い
- 関係代名詞 (who, whom, which, that など) は、先行詞が「人」か「モノ」かによって使い分けます。
- 関係副詞 (where, when, why, how) は、先行詞が「場所」「時間」「理由」「方法」などを表すときに使います。
たとえば、先行詞が“the place” (場所を表す語) の場合は関係副詞として “where” を使います。
2. 関係副詞の種類と使い方
関係副詞には主に以下の4つがあります。それぞれ意味やイメージする場面が異なるので、先行詞を見極めるのがポイントです。
where
- 先行詞が「場所」を表す語 (place, house, town, country など) のときに使う。
- 例:This is the house where I was born.
→「ここが私が生まれた家です。」
- 先行詞が「場所」を表す語 (place, house, town, country など) のときに使う。
when
- 先行詞が「時」を表す語 (time, day, year, moment など) のときに使う。
- 例:I’ll never forget the day when we first met.
→「私たちが初めて会った日のことは決して忘れない。」
- 先行詞が「時」を表す語 (time, day, year, moment など) のときに使う。
why
- 先行詞が「理由」を表す語 (reason など) のときに使う。
- 例:I don’t understand the reason why he left so suddenly.
→「なぜ彼がそんなに急に辞めたのか理解できない。」
- 先行詞が「理由」を表す語 (reason など) のときに使う。
how
- 先行詞が「方法」を表す語 (way など) のときに使う。
- ただし “the way how” のように重複して使わないのが一般的。
- 例:This is the way (how) I solved the problem.
→「これが私がその問題を解いた方法です。」
- 先行詞が「方法」を表す語 (way など) のときに使う。
3. 文構造のポイント
関係副詞節 (where などを使った節) の中は、以下の特徴があります。
節としては「完全な文」になりやすい
関係代名詞を使う節では、代名詞の役割をする語が抜けている(=不完全)ことが多いですが、関係副詞節の場合は、通常、主語と動詞がそろい「完全な文」になります。
例:I don’t know the place where they visited yesterday.- where 以下は “they visited yesterday” と主語 (they) と動詞 (visited) がそろっており、完全な文になっています。
前置詞+関係代名詞(whichなど)の形で置き換え可能な場合もある
たとえば “the place where” は “the place at which” のように書き換えられます。これは、「場所を表す at + which」という形です。ただし、話し言葉やカジュアルな文脈では where を使うのが自然です。- 例:This is the city where I grew up.
- 書き換え:This is the city in which I grew up.
- 例:This is the city where I grew up.
4. 具体例で学ぶ
文の理解を深めるために、具体的な例文をいくつか挙げてみましょう。
場所を表す “where”
- 例:Kyoto is the city where I spent my childhood.
- 意味:「京都は私が子ども時代を過ごした都市です。」
- 例:Kyoto is the city where I spent my childhood.
時間を表す “when”
- 例:Summer is the season when many people go to the beach.
- 意味:「夏は多くの人がビーチに行く季節です。」
- 例:Summer is the season when many people go to the beach.
理由を表す “why”
- 例:The reason why I’m studying English now is to travel abroad.
- 意味:「私が英語を勉強している理由は海外旅行に行くためです。」
- 例:The reason why I’m studying English now is to travel abroad.
方法を表す “how”
- 例:I was impressed by the way (how) she solved the puzzle.
- 意味:「私は彼女のパズルの解き方に感銘を受けた。」
- “the way how” は重なるので、ふつうは使わないのが一般的です。
- 例:I was impressed by the way (how) she solved the puzzle.
5. まとめ
- 先行詞が場所・時間・理由・方法を表すときは、関係副詞 (where, when, why, how) を使う。
- 関係副詞が導く節は、文の構造としては「完全な節」が多い。
- 場所や時間などの表現を“前置詞+関係代名詞”で置き換えられる場合もあるが、口語や一般的な文では関係副詞を使う方が自然なことが多い。
- 「the way (how)」のように重複しないよう注意する。
関係代名詞の場合と混同しないように、先行詞の意味が「どのような概念を示す語なのか」をしっかり見極めるのがポイントです。場所を示す語なら where、時なら when、理由なら why、方法なら how、というようにルールを押さえておくと、スムーズに使い分けができるでしょう。
Grammatical item (English)(編集にあたっての捕捉情報)
RELATIVE ADVERB: WITH ANTECEDENT