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A1.1
a/an+名詞
加算名詞の前に付ける不定冠詞aとan
説明
「a/an + 名詞」の使い方
英語の名詞には、大きく分けて以下の2種類があります。
- 数えられる名詞(可算名詞)
- 数えられない名詞(不加算名詞)
このうち、数えられる名詞が1つだけあるときは、名詞の前に a または an を付けます(これらを「不定冠詞」と呼びます)。以下では、その詳しいルールを見ていきましょう。
1. a と an の使い分け
1語目の発音が 母音の音 で始まる場合は an を、子音の音 で始まる場合は a を使うのが基本です。
- 母音の音とは:/a/ /e/ /i/ /o/ /u/ など、口を開いて発音する音が先頭に来る場合
- 子音の音とは:b, c, d, f, g, h... などの音が先頭に来る場合
例
- an apple (先頭音が /æ/ という母音)
- a cup (先頭音が /k/ という子音)
2. 例外的なケース
英語には、つづりと発音が一致しない単語や、h の音が無音(サイレント)になる単語があります。そのため、見た目だけでなく音で判断する必要があります。
先頭の h が発音されない単語 → “an” を使う
- an hour (h の音が発音されず、/aʊər/ という母音の音で始まる)
- an honest man (/ˈɒnɪst/ のように h が無音)
- an hour (h の音が発音されず、/aʊər/ という母音の音で始まる)
先頭が “u” などでも子音のように /ju/ と発音される場合 → “a” を使う
- a university (/ˌjuːnɪˈvɜːrsəti/ → 頭の音が /ju/ で子音扱い)
- a unique idea (/juːˈniːk/ → 頭の音が /ju/)
- a university (/ˌjuːnɪˈvɜːrsəti/ → 頭の音が /ju/ で子音扱い)
頭文字が “o” でも発音が子音っぽい場合 → “a” を使う
- a one-way ticket (/wʌn/ のように w の音が先頭になる)
- a once-in-a-lifetime chance (/wʌns/ のように w の音が先頭になる)
- a one-way ticket (/wʌn/ のように w の音が先頭になる)
3. 数えられない名詞(不加算名詞)との関係
「a / an」は、原則として1つのはっきりした「物体」や「個体」を数えるときに使います。
- 不加算名詞(water, information, music など)は「1つ、2つ」と数えることができないため、ふつう a/an は使いません。
- ただし、可算名詞として扱えるケースもあり、「a coffee (1杯のコーヒー)」のように意味上「1つの」と数えられるときに限定して使われる場合もあります。
4. a / an が意味するもの
「a / an」を付けると、特定のものではなく、同種のものの中の「ある1つ」として示すことになります。たとえば:
- I bought a book. (特定の本ではなく、なんらかの本を1冊買った)
- She saw an elephant at the zoo. (1頭のゾウを見たが、どのゾウかは特定されていない)
もし「その特定のもの(すでに話題になっている、あるいはお互いにわかっているもの)」を示す場合は、定冠詞 the を使います。
5. まとめ
- 数えられる名詞が1つのとき:基本的には a / an を付ける
- 名詞の先頭の音が母音のときは an
- 名詞の先頭の音が子音のときは a
- 綴りではなく、実際の発音で判断するのが重要
- 不加算名詞には原則 a / an を付けないが、例外的にコーヒーやビールなど「1杯」「1個」として扱う場合は使用することがある
これらのポイントを覚えておくと、「a / an」の使い方を正しく判断できるようになります。
Grammatical item (English)(編集にあたっての捕捉情報)
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