scenario
「scenario」の詳細解説
1. 基本情報と概要
英単語: scenario
品詞: 名詞 (countable noun)
複数形: scenarios
意味(英語)
- A possible situation or sequence of events in the future.
- A written outline of a movie, novel, or stage work giving details of the plot and individual scenes.
意味(日本語)
- 予想・想定される状況や展開のこと。
- 映画や演劇などの脚本や筋書きのこと。
「scenario」は、「こういった場合にこういう展開が起こり得る」といった未来の事態や筋書きを示すときに使います。映画や舞台の脚本を意味する場合もありますが、ビジネスや日常会話では「ある状況の想定」や「シナリオ分析」といった文脈でよく登場します。
CEFRレベルの目安: B2(中上級)
やや抽象的で、プロフェッショナルな文脈や正式な文書にもよく登場します。中級以上になってくると、プレゼンテーションや議論などで使いやすい語彙です。
2. 語構成と詳細な意味
語構成
- 接頭語: なし
- 語幹: “scen” (ラテン語の “scaena” = 舞台)
- 接尾語: “-ario” (主にイタリア語由来の名詞を形成する語尾)
派生語・関連語
- screenplay(脚本、映画やテレビドラマの台本を主に指す)
- script(脚本・台本の総称)
- scenic(形容詞: 景色の、美しい景色がある)
よく使われるコロケーション・関連フレーズ(10個)
- worst-case scenario / 最悪の場合のシナリオ
- best-case scenario / 最良の場合のシナリオ
- likely scenario / 起こりそうな状況
- scenario planning / シナリオ・プランニング
- scenario analysis / シナリオ分析
- in this scenario / この状況では
- play out a scenario / シナリオ(展開)を再現する・試す
- possible scenario / あり得る展開
- scenario building / シナリオ構築
- scenario testing / シナリオを仮定してテストする
3. 語源とニュアンス
語源
「scenario」はイタリア語由来で、もともとラテン語の “scaena”(舞台)から派生し、「舞台のもの」というニュアンスを持ちます。そこから転じて「筋書き、台本」を意味するようになり、さらに広義で「状況の仮定や未来の展開」を指すようになりました。
ニュアンス・使用時の注意点
- 文脈によっては「筋書き・脚本」または「未来予想図・仮説」どちらの意味にもなります。
- 映画や演劇、ビジネスの会議資料、学問(例: 経済学のシナリオ分析)など幅広い場面で使われます。
- 口語でも使われることはありますが、ややフォーマルまたは専門的な響きがあり、かしこまった印象を与えます。
4. 文法的な特徴と構文
- 可算名詞 → 「a scenario」、「scenarios」として使う。
- 「scenario of 〜」や「scenario where 〜」などの前置詞句を伴うことが多い。
- 「in a scenario, …」のように文頭で状況を提示してから説明に続ける構文がよく用いられます。
一般的な構文例
- In this scenario, we assume that …
- Consider the scenario where …
フォーマル/カジュアル
- フォーマル: ビジネスレポート、論文、プレゼンテーションで使う。
- カジュアル: 口語でも「仮にこうなったら」という意味合いで使用はできるが、会話では「situation」のほうが分かりやすい場合も。
5. 実例と例文
日常会話 (カジュアル)
“What if we face a worst-case scenario where the car breaks down?”
(車が故障する最悪の状況になったらどうする?)“Imagine a scenario where everyone has to work from home.”
(みんなが在宅勤務しないといけない状況を想像してみてよ。)“A scenario like that rarely happens, so don’t worry.”
(そんな展開はめったに起こらないから、心配しないで。)
ビジネス (フォーマル)
“We need to prepare for multiple scenarios to ensure business continuity.”
(事業継続のために複数のシナリオを想定して備える必要があります。)“Our scenario analysis suggests that sales may drop by 20% next quarter.”
(我々のシナリオ分析によると、来四半期は売上が20%落ち込む可能性があります。)“Let’s evaluate the scenario where the new regulations are fully enforced.”
(新しい規制が完全に施行された場合のシナリオを評価しましょう。)
学術・専門的 (フォーマル)
“In such a scenario, the economic growth rate could stagnate.”
(そのような状況では、経済成長率は停滞する可能性があります。)“The researchers constructed different climate scenarios for the next century.”
(研究者たちは次の世紀に向けて異なる気候シナリオを構築しました。)“A comparative scenario approach reveals key uncertainties in this model.”
(比較シナリオ手法を用いると、このモデルにおける重大な不確実性が明らかになります。)
6. 類義語・反意語と比較
類義語
- situation(状況)
- 「scenario」よりも日常的に使われる単語。現在の状態を主に指す。
- 「scenario」よりも日常的に使われる単語。現在の状態を主に指す。
- circumstance(事情・状況)
- よりフォーマルで、主に出来事を取り巻く環境や条件を表す。
- よりフォーマルで、主に出来事を取り巻く環境や条件を表す。
- possibility(可能性)
- 単に「起こるかもしれないこと」を示す。シナリオほど詳しい展開までは含意しない。
- 単に「起こるかもしれないこと」を示す。シナリオほど詳しい展開までは含意しない。
- outline(概要、要点)
- 基本的には文章や計画の概略を示す。他の詳細は含まない。
- 基本的には文章や計画の概略を示す。他の詳細は含まない。
- plot((物語や劇の)筋・構想)
- 小説や映画などのストーリー構成を指す。scenarioより物語性が強い。
- 小説や映画などのストーリー構成を指す。scenarioより物語性が強い。
反意語
- 単独の反意語は明確にはありませんが、「reality(現実)」が「scenario(想定・仮定)」の対極を指す場合があります。
7. 発音とアクセントの特徴
- 発音記号 (IPA): /sɪˈnɑːri.oʊ/(アメリカ英語), /sɪˈnɑːrɪəʊ/(イギリス英語)
- アクセント: se-NAR-i-o (第2音節「nar」に主アクセント)
- よくある間違い:
- “sce” の部分を [ʃ] と発音してしまう人がいますが、正しくは [sɪ] または [si] に近い音です。
- “sce” の部分を [ʃ] と発音してしまう人がいますが、正しくは [sɪ] または [si] に近い音です。
8. 学習上の注意点・よくある間違い
- スペルミス
- “sce” の並びを “sceinario” のように間違える場合があるので注意。
- “sce” の並びを “sceinario” のように間違える場合があるので注意。
- 意味の混乱
- 「シナリオ」= 脚本だけと思われがちですが、「仮定の状況・展開」という意味にも非常によく使われます。
- 「シナリオ」= 脚本だけと思われがちですが、「仮定の状況・展開」という意味にも非常によく使われます。
- TOEICや英検などの試験での出題傾向
- ビジネスシーンなどで「scenario planning」や「worst-case scenario」を説明する文脈で出題されやすいため、ビジネス英語や時事問題の読解に役立ちます。
9. 記憶に残るヒントやイメージ
- 「舞台」や「脚本」から連想: 元はイタリア語の「舞台」に由来するため、舞台を想像すると覚えやすいです。「舞台上の展開や筋書き」をイメージしてください。
- “scan”+“a Rio”?: スペリングでまぎらわしいと感じる場合、頭の “sce” を “ski” や “scan” のような発音と混同しないようにしましょう。
- 架空のストーリーを想定する: 自分の身近なことでも、いろいろな「もし○○なら」という想定を考えると、意味がしっくりきます。
以上が「scenario」についての詳しい解説です。ビジネスや学術的な文脈で頻繁に見かける単語なので、ぜひ使い慣れてみてください。
(映画の)シナリオ,台本
(小説・戯曲の)筋書き