最終更新日:2024/06/17
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negligence

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元となった辞書の項目

negligence

(習慣的な)怠慢,不注意,落ち度;(法律で)過失 / むとんじゃく,だらしなさ

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彼の怠慢が事故を引き起こした。

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解説

1. 基本情報と概要

単語: negligence

品詞: 名詞 (noun)

CEFRレベルの目安: B2(中上級)

意味(英語・日本語)


  • 英語: The failure to take proper care in doing something, often resulting in harm or damage.

  • 日本語: 何かを適切に注意・配慮して行わず、その結果として問題や損害を引き起こすこと。「不注意」や「怠慢」とも訳されます。

「negligence」は、たとえば事故や損害が起こったときに「適切な注意を払っていなかった」という文脈で使われる言葉です。主に法的文脈(「過失」)としてもよく登場し、ビジネスや日常会話でも相手が十分な責任を果たさなかった場合を表すときに使われます。

活用形


  • 名詞のため、動詞のような時制変化はありません。

  • 形容詞形: negligent(怠慢な、不注意な)

  • 派生的な動詞形: neglect(~を怠る)

「negligence」は数えられない概念的な名詞(不可算名詞)として使われるのが一般的ですが、文脈によっては複数形(negligences)を使う場合もあります(ただし非常にまれです)。

2. 語構成と詳細な意味

語構成


  • neg-: ラテン語で「無視する」「~しない」というニュアンス (“neglect”の語源にも通じる)

  • -lig-: 「選ぶ」「拾う」という意味を含むラテン語の動詞legereからの派生

  • -ence: 名詞を作る接尾辞(-ence / -ance)

派生語や類縁語


  • neglect (動詞/名詞) : 怠る、無視する/怠慢

  • negligent (形容詞) : 怠慢な、不注意な

  • negligible (形容詞) : ごくわずかな、無視してよいほどの

  • negligently (副詞) : 怠慢に、不注意に

よく使われるコロケーション(共起表現)10選


  1. gross negligence(重大な過失)

  2. criminal negligence(刑事上の過失)

  3. medical negligence(医療過失)

  4. professional negligence(専門家としての過失)

  5. be accused of negligence(過失で告発される)

  6. a claim of negligence(過失を訴える主張)

  7. negligence in duty(職務上の怠慢)

  8. proven negligence(証明された過失)

  9. act of negligence(過失行為)

  10. due to negligence(過失が原因で)

3. 語源とニュアンス

語源


  • ラテン語 negligentia から来ています。これは “neglegere” (不注意に扱う、軽視する)を語源としており、さらに “neg-”(否定)+ “legere”(拾う、選ぶ)の組み合わせと考えられます。「何かをちゃんと選んで拾い上げる(注意を払う)ことをしない」というイメージです。

ニュアンスや使用時の注意


  • 法的文脈: 裁判や事故調査などで、相手が「注意義務を怠り、結果的に被害が生じた」という意味で用いられる重要な用語。

  • 日常会話: ビジネスや日常会話ではややフォーマル・かたい響きがあるため、カジュアルな場では carelessness を使うこともあります。

  • 使い方としてはややフォーマル寄りで、失敗の原因が「怠慢」や「不注意」にあることを強調する場面で使われます。

4. 文法的な特徴と構文

文法上のポイント


  • 「negligence」は基本的に 不可算名詞 として扱われるため、a negligence とは言わず、しばしば negligence is... のように使います。

  • 法律文脈では「過失」の意味合いで使われることが多いです。

一般的な構文・イディオム


  1. (subject) be found guilty of negligence


    • 例: He was found guilty of negligence.(彼は過失があったと認定された。)


  2. due to negligence


    • 例: The accident happened due to negligence.(その事故は過失が原因で起こった。)


  3. a claim of negligence


    • 例: They filed a claim of negligence against the company.(彼らはその会社を過失で訴えた。)


フォーマル/カジュアルの区別


  • フォーマル: 法的文書やビジネス文書

  • カジュアル: 口語ではあまり多用しないが、「重大なミス」を責めるときに使うこともある

5. 実例と例文

日常会話での例文(3つ)


  1. “I’m really upset about the broken vase; it was total negligence on my part.”

    (花瓶が割れてしまって、本当に私の不注意だったの。)

  2. “Leaving the stove on was negligence, and it could have caused a fire.”

    (コンロをつけっぱなしにしていたのは不注意で、火事の原因になりかねなかった。)

  3. “His negligence in caring for his pet became a big issue among neighbors.”

    (彼がペットの世話を怠ったことが近所で大きな問題になった。)

ビジネスでの例文(3つ)


  1. “The company faced a lawsuit due to negligence in maintaining safety standards.”

    (その会社は安全基準の維持を怠ったことで訴訟に直面しました。)

  2. “Our legal team is reviewing the negligence claim from the client.”

    (法務チームがクライアントからの過失に関する主張を精査しています。)

  3. “We must ensure there is no negligence in our record-keeping process.”

    (記録管理のプロセスに怠慢がないよう確実にしなければなりません。)

学術的な文脈での例文(3つ)


  1. “The study analyzes how negligence can impact public policy in healthcare.”

    (この研究は、医療分野における過失が公共政策にどのような影響を与えるかを分析するものです。)

  2. “Many legal theories have been proposed to explain negligence under different jurisdictions.”

    (さまざまな法域において、過失を説明するために多くの法理論が提唱されています。)

  3. “Negligence is a central concept in tort law, governing compensation for harm.”

    (過失は不法行為法の中心的な概念であり、被害に対する補償を規定するものです。)

6. 類義語・反意語と比較

類義語


  1. carelessness(不注意)


    • 日常的で軽め。「ぼんやりしていた」というニュアンス。


  2. laxity(怠慢、ずさんさ)


    • ややフォーマルで「ずさんな管理」という意味合いが強い。


  3. oversight(見落とし)


    • うっかり気づかない、見逃す意味。


  4. inattention(注意不足)


    • 注意を払わないこと。


反意語


  1. diligence(勤勉、注意深さ)


    • 「negligence」の全く反対で、注意深くこつこつと行う姿勢。


  2. vigilance(警戒、注意深さ)


    • 用心深さ、常に危険を警戒している意味。


7. 発音とアクセントの特徴

IPA


  • アメリカ英語: /ˈnɛɡlɪdʒəns/

  • イギリス英語: /ˈneɡlɪdʒ(ə)ns/

アクセントの位置


  • 第1音節 “nég-” に強勢が置かれます。

よくある発音の間違い


  • “negli-gence” の “g” の音を弱く発音してしまうケース。 “グ”としっかり発音するのが望ましいです。

  • /nɛ/ を /niː/ のように伸ばしてしまう誤りもあるので注意。

8. 学習上の注意点・よくある間違い


  • スペルミス: “negligance” と書いてしまう人がいますが、正しくは “negligence”。

  • 同音異義語との混同: 似たような単語に “negligent” や “neglect” があるので、文脈に合わせて正しく使い分ける必要があります。

  • 試験対策: TOEIC・英検などの中上級レベル以上で法的文脈やビジネス文脈に関する問題で出題される可能性があります。定義や使い方を押さえておくとよいでしょう。

9. 記憶に残るヒントやイメージ


  • 「ネグレクト(neglect)」と同系統の言葉なので、「注意しない」「怠ける」というイメージでつながりを持たせると覚えやすいです。

  • スペルの “-ence” は、同様の形をもつ語(例えば “existence” や “difference”)とも共通しているので、まとめて覚えるのも効果的です。

  • 「ネグリ(negli) = 無視する、軽視する」「ジェンス(ence) = 名詞化」とイメージしながら覚えると記憶に定着しやすくなります。


上記の内容を参考に、「negligence」という単語は法的・ビジネス的な文脈で「過失」「怠慢」を意味し、フォーマル寄りのシーンで使われることが多いと覚えておくとよいでしょう。

意味のイメージ
negligence
意味(1)

(習慣的な)怠慢,不注意,落ち度;(法律で)過失

意味(2)

むとんじゃく,だらしなさ

ビジネス英単語(BSL) / 発音問題

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