lessee
1. 基本情報と概要
単語: lessee
品詞: 名詞 (noun)
意味(英語): A person who holds the lease of a property (i.e., the tenant).
意味(日本語): 賃借人、借り手(物件などを借りる人)。
資産(主に不動産)の契約において、「賃貸する人(貸主)」はlessor、そして「借りる人(借主)」を指すのがlesseeです。契約上でよく見られる用語で、日常生活では「tenant (テナント)」と同じような意味ですが、書類や法律文書で使われるフォーマルな単語です。
活用形:
- 単数形: lessee
- 複数形: lessees
「lessee」は原則として名詞ですが、同じ語根を使った関連語としてlessor(賃貸人)があります。動詞形はなく、法的文書や不動産契約で最も使われます。
この単語は主にビジネスや法律関連で使われるため、CEFRレベルとしてはB2(中上級)〜C1(上級)程度に相当すると考えられます。専門的な場面での使用が多いからです。
2. 語構成と詳細な意味
- lesseeは、もともと「賃貸契約」という意味をもつ “lease” に、フランス語由来の接尾語 -ee がついて形成されています。
- “lease” = 賃貸すること
- “-ee” = ~される人(英語のemployeeやpayeeと同様に「行為を受ける人」を表す接尾辞)
- “lease” = 賃貸すること
関連語・派生語:
- lessor (n.): 賃貸人(貸し手)
- lease (n./v.): リース(契約)、リース契約をする
よく使われるコロケーション①
(1)“the lessee shall pay” – 「借主は支払わねばならない」
(2)“notice to the lessee” – 「借主への通知」
(3)“the property leased to the lessee” – 「借主に賃貸された物件」
(4)“lessee’s obligations” – 「借主の義務」
(5)“lessee’s default” – 「借主の債務不履行」
(6)“renewal option for the lessee” – 「借主が行使できる更新オプション」
(7)“the lessee’s legal rights” – 「借主の法的権利」
(8)“the lessor and the lessee” – 「貸主と借主」
(9)“lessee’s liability insurance” – 「借主の責任保険」
(10)“eviction notice to the lessee” – 「借主への立ち退き通知」
3. 語源とニュアンス
語源:
「lessee」は中世英語の“lessee”から来ており、さらにフランス語の「lessé(賃借された人)」からきています。“lease”自体の語源は古代フランス語やラテン語にさかのぼります。
ニュアンス:
- 法律・契約書においてフォーマルに使われる
- 一般的な会話では “tenant” の方がよりカジュアル
使用時の注意:
- ビジネス契約や道路使用許可など、正式な書類において用いられることが多い
- 会話やメモなどの日常的なやり取りでは “tenant” や “renter” がもっとわかりやすい
4. 文法的な特徴と構文
- 名詞 (countable): “lessee” は加算名詞です。
- 用法: 不動産契約や賃貸契約書での正式な呼称。
- 構文・イディオム:
- “the lessee and lessor agreement” – 「借主と貸主の契約」
- “the lease is binding upon the lessee” – 「この賃貸契約は借主を拘束する」
- “the lessee and lessor agreement” – 「借主と貸主の契約」
フォーマルな文書だけでなく、法律文書が中心です。カジュアルな会話ではあまり登場しません。
5. 実例と例文
日常会話での例文
The landlord and the lessee had a dispute over the rent payment.
(家主と借主は家賃の支払いをめぐって揉めていた。)Are you the new lessee for the apartment upstairs?
(あなたが上階のアパートの新しい借主ですか?)The lessee must keep the property in good condition.
(その借主は物件を良好な状態に保たなければならない。)
ビジネス場面での例文
Our office lease states that the lessee is responsible for utilities.
(オフィスの契約書には、借主が光熱費を負担すると明記されています。)The company, as a lessee, must pay an annual maintenance fee.
(借主であるその会社は年次メンテナンス料を支払わねばなりません。)We need to verify the credit history of the potential lessee.
(我々は候補の借主の信用調査を行う必要があります。)
学術的/専門的な文脈での例文
Under the Uniform Commercial Code, the lessee obtains specific rights regarding the leased goods.
(統一商事法典のもとで、借主はリースした品物に関して特定の権利を得ます。)The clause clearly specifies when a lessee can terminate the lease.
(その条項は、借主がリース契約を終了できる時期を明確に規定している。)Lessee protections vary depending on jurisdiction and local ordinances.
(借主の保護は管轄や地方条例によって異なる。)
6. 類義語・反意語と比較
類義語 (Synonyms)
- tenant(テナント): より日常的で一般的に使用
- renter(借り手):
rent
の動詞に由来し、口語で使いやすい - occupant(居住者): 広義で「占有者」を指すときに使われる
- tenant(テナント): より日常的で一般的に使用
反意語 (Antonym)
- lessor(貸主): 賃貸契約において「貸し出す側」
ニュアンスの違い
- “lessee” は法律用語っぽさが強い
- “tenant” は日常会話でも広く使われる
- “renter” も日常的だが、住宅以外にも車や機材などを「借りる人」にも適用可能
7. 発音とアクセントの特徴
- IPA(国際音声記号): /leˈsiː/ (米・英共通)
- アクセントは -see の部分におかれます。
- アクセントは -see の部分におかれます。
- アメリカ英語とイギリス英語: 大きな違いはありません。両方とも
レスィー
のように発音します。 - よくある発音の間違い: アクセントを最初に置いて “ˈle-si” と発音してしまうこと。正しくは後ろの “-see” に強勢を置き、/le-SEE/ のような感じです。
8. 学習上の注意点・よくある間違い
- スペルミス: “lesee” と “s” を一度しか書かないなどのミス。正しくは “lessee” (sが2つ)。
- “lessor” との混同: 賃貸契約で対になる言葉。lessee = 借りる人、lessor = 貸す人。
- 試験対策: ビジネス英語や法的文書に関する内容が出る場合は、TOEICやビジネス英検などで登場する可能性あり。覚えておくと便利です。
9. 記憶に残るヒントやイメージ
- “Lease” という単語の最後に “-ee” がついて、「その行為を受ける人」というイメージを作るとわかりやすいです。
- “employ*ee”、“payee*” なども同じ語尾で「~してもらう人、恩恵を受ける人」という意味を持ちます。
- 覚えるときは “less*or* and less*ee*” とセットで押さえましょう。OR が貸す側、EE が与えられる側という法則(donor/donee、employer/employeeなど)を思い出すと記憶に残りやすいです。
以上が「lessee」の詳細解説になります。契約書などで頻出する表現なので、「貸主・借主」の組み合わせでしっかり理解しておくと役立ちます。
借地人,借家人