cater
1. 基本情報と概要
英語: cater
日本語: (パーティーやイベントなどのために)食事やサービスを用意する、(人の要望など)に応じる
「cater」は「(特定の目的や好み・需要に)ぴったり合うようにサービスや食事を提供する」という意味の動詞です。日常会話では、パーティーや集まりにおけるケータリングサービス(出張料理・配膳サービス)を表す場面でよく使われます。また「cater to ~」という形で、「~の要求・好みに合わせる」「~に対応する」というニュアンスでも使われます。
- 品詞: 動詞 (verb)
活用形:
- 現在形: cater / caters
- 過去形: catered
- 過去分詞: catered
- 現在分詞・動名詞: catering
- 現在形: cater / caters
他の品詞形:
- 「caterer」(名詞) … 「ケータリング業者」「仕出し屋」という意味になります。
- 「catering」(名詞でも使われる) … 「ケータリング業」「仕出し」という意味
- 「caterer」(名詞) … 「ケータリング業者」「仕出し屋」という意味になります。
CEFRレベル: およそB2(中上級)
- A1: 超初心者
- A2: 初級
- B1: 中級
- B2: 中上級 ← caterはここ
- C1: 上級
- C2: 最上級
- A1: 超初心者
2. 語構成と詳細な意味
「cater」は特に明確な接頭語や接尾語を含まない語形ですが、語源では「仕出しをする/用意する」という意味に関連しています。
詳細な意味:
- (食事・サービスを)提供する
例:They cater food for weddings.(彼らは結婚式の食事を提供する) - (要望・好みに)応じる、合うようにする(「cater to + 人の要求/好み」など)
例:The restaurant caters to vegetarians.(そのレストランはベジタリアン向けにも対応している)
- (食事・サービスを)提供する
よく使われるコロケーションと関連フレーズ(10個)
- cater for events (イベントのためにケータリングをする)
- cater for a large party (大人数のパーティー向けの料理を用意する)
- cater to individual needs (個人のニーズに合わせる)
- cater to the mass market (大衆市場に対応する)
- cater service (ケータリングサービス)
- cater for a wedding (結婚式のケータリングをする)
- cater menu (ケータリング用メニュー)
- cater to dietary restrictions (食事制限に応じる)
- cater for all tastes (あらゆる好みに応じる)
- cater to children’s interests (子どもの興味に合わせる)
- cater for events (イベントのためにケータリングをする)
3. 語源とニュアンス
語源:
「cater」は、古フランス語で「買う」を意味する”achater(アシャテ)”が由来とされています。中英語の時代には「仕出し(買い付け)」を行う人を指す語として使われ、徐々に「食事を調達する」「人の望みに応じて用意する」という意味へと変化していきました。ニュアンス・使用時の注意点:
- 「cater for ~」と「cater to ~」はどちらも使われますが、「cater for」は特にイベントやパーティーなどの物理的な食事やサービスの提供に焦点があることが多いです。
- 「cater to」は「~の要求に応じる」「迎合する」というニュアンスが強く、物理的な提供だけでなくサービス内容もしっかり相手の要望にあわせるイメージです。
- 口語でも文章でも使える表現で、ビジネスシーンやフォーマルな場面でも違和感なく使えます。
- 「cater for ~」と「cater to ~」はどちらも使われますが、「cater for」は特にイベントやパーティーなどの物理的な食事やサービスの提供に焦点があることが多いです。
4. 文法的な特徴と構文
基本構文:
- cater + 目的語
- 例:They cater wedding receptions.
(彼らは結婚披露宴の食事を用意する)
- 例:They cater wedding receptions.
- cater for + 名詞
- 例:They cater for corporate events.
(彼らは企業イベントのケータリングをする)
- 例:They cater for corporate events.
- cater to + 名詞
- 例:We cater to customers with special dietary needs.
(私たちは食事制限のあるお客様にも対応しています)
- 例:We cater to customers with special dietary needs.
- cater + 目的語
フォーマル/カジュアル:
- 日常会話からビジネスシーンまで幅広く使われます。イベントやサービス提供を扱う際には必須の動詞です。
- 自動詞・他動詞両方の役割を果たせますが、一般的には「cater for / to 何か」という形で使われることが多いです。
- 日常会話からビジネスシーンまで幅広く使われます。イベントやサービス提供を扱う際には必須の動詞です。
5. 実例と例文
(1) 日常会話の例文
- “I’m too tired to cook tonight. Let’s have the party catered.”
(今夜は料理するのが面倒だから、ケータリングに任せようよ。) - “They always cater to our preferences, so I love ordering from them.”
(いつも私たちの好みに合わせてくれるから、あの店が大好きなの。) - “My sister’s birthday is coming up, and we decided to have it catered.”
(妹の誕生日がもうすぐだから、ケータリングを頼むことにしたんだ。)
(2) ビジネスシーンの例文
- “Our company caters to high-end clients looking for exclusive event experiences.”
(当社は、特別なイベント体験を求めるハイエンド顧客向けにサービスを提供しています。) - “We have to cater for a large conference next week, so we need extra staff.”
(来週は大規模な会議のケータリングを担当する予定なので、追加のスタッフが必要になります。) - “This platform caters to various types of users, from novices to professionals.”
(このプラットフォームは初心者からプロまで、さまざまな利用者に対応しています。)
(3) 学術的・フォーマルな文脈の例文
- “Universities must cater to students with diverse learning needs.”
(大学は多様な学習ニーズを持つ学生に対応しなければならない。) - “The seminar aims to cater to both new and experienced researchers.”
(このセミナーは、新人研究者にも経験豊富な研究者にも対応することを目指している。) - “When planning the conference, we will cater for attendees with different dietary requirements.”
(学会を企画する際は、さまざまな食事制限を持つ参加者に対応する予定です。)
6. 類義語・反意語と比較
類義語:
- provide(提供する)
- 「供給する」「提供する」という広範な意味で、食事に限らず幅広い対象に使います。
- 「供給する」「提供する」という広範な意味で、食事に限らず幅広い対象に使います。
- serve((食事などを)出す、サービスする)
- レストランなどでの「料理を配膳する」、サービスを提供する動作を指します。
- レストランなどでの「料理を配膳する」、サービスを提供する動作を指します。
- supply(供給する)
- 大量の物や資源を供給するイメージが強いです。
- 大量の物や資源を供給するイメージが強いです。
- accommodate(〜に対応する、宿泊させる)
- 「宿泊場所などを提供する」意味が中心ですが、「要望に応える」という点で近いニュアンスがあります。
- 「宿泊場所などを提供する」意味が中心ですが、「要望に応える」という点で近いニュアンスがあります。
- fulfill(満たす)
- 「義務・要望・条件などを満たす」という意味で、抽象的な要件に対してよく使われます。
- provide(提供する)
反意語:
- neglect(無視する、おろそかにする)
- ignore(無視する)
- overlook(見落とす、見過ごす)
- neglect(無視する、おろそかにする)
「cater」は相手のニーズに応じることを意味するため、それを無視する・おろそかにするような言葉が反意語にあたります。
7. 発音とアクセントの特徴
発音記号 (IPA):
- アメリカ英語: /ˈkeɪt̬.ɚ/(ケイター)
- イギリス英語: /ˈkeɪ.tə/(ケイタ)
- アメリカ英語: /ˈkeɪt̬.ɚ/(ケイター)
アクセント(ストレス)の位置:
- 先頭の “ca” の部分に強勢があります。(KEI-ter のように「ケイ」にアクセント)
- 先頭の “ca” の部分に強勢があります。(KEI-ter のように「ケイ」にアクセント)
アメリカ英語とイギリス英語の違い:
- アメリカ英語では語尾の /ɚ/ が「アー」という音で、イギリス英語では /ə/「ア」音で終わるイメージ。
- アメリカ英語では語尾の /ɚ/ が「アー」という音で、イギリス英語では /ə/「ア」音で終わるイメージ。
よくある発音の間違い:
- 「ケィター」と曖昧に発音してしまいがちですが、/ˈkeɪ.tər/ の二音節を意識して発音すると明瞭になります。
8. 学習上の注意点・よくある間違い
- スペルミス:
- “cater”を “catter” と余計な「t」を入れてしまうなどのスペルミスに注意が必要です。
- “cater”を “catter” と余計な「t」を入れてしまうなどのスペルミスに注意が必要です。
- 同音異義語との混同:
- 同音異義語としてはあまり一般的なものはありませんが、アクセントや発音が似ている単語(”creator”など)と混同しないようにしましょう。
- 同音異義語としてはあまり一般的なものはありませんが、アクセントや発音が似ている単語(”creator”など)と混同しないようにしましょう。
- 熟語・句動詞を混同:
- “cater for”と“cater to”の使い分けに注意。「cater to」は「(人の要求・好みに)応じる」「迎合する」、一方で「cater for」はもう少し広域に「(イベント・集団の)必要なものをすべて用意する」ニュアンスが強いです。
- “cater for”と“cater to”の使い分けに注意。「cater to」は「(人の要求・好みに)応じる」「迎合する」、一方で「cater for」はもう少し広域に「(イベント・集団の)必要なものをすべて用意する」ニュアンスが強いです。
- 試験対策:
- TOEICや英検などでは、サービス業やビジネス文脈で「ケータリングサービスを提供する」などの意味で出題される可能性があります。
9. 記憶に残るヒントやイメージ
覚え方のコツ:
- 「ケータリング=catering」という日本語のカタカナから逆に「cater」は「ケータリングする」という意味を表す動詞だと捉えると覚えやすいです。
- 「cater to someone’s needs」というフレーズを一セットで覚えると、「人の要望に応じる」というイメージが自然と定着します。
- 「ケータリング=catering」という日本語のカタカナから逆に「cater」は「ケータリングする」という意味を表す動詞だと捉えると覚えやすいです。
関連ストーリー:
- イベントを取り仕切る企業やパーティーを楽しんでいる様子を想像して、「食事やサービスを提供してくれる人(サービス)がいる → cater」という流れでイメージすると記憶しやすいでしょう。
以上が、動詞「cater」の詳細な解説です。パーティーの料理を準備してくれる「ケータリングサービス」のイメージで捉えると、実際の文脈でも使いやすくなるはずです。ぜひ覚え方のコツを参考に、いろいろなフレーズで使ってみてください。
(結婚式・パーティーなどで)(…の)食物を調達する,料理をまかなう《+for(to)+名》
(…の)要求を満たす,用命に応じる《+for(to)+名》
〈結婚式・パーティーなど〉‘の'料理をまかなう,仕出しをする