最終更新日:2025/11/13
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修辞学;演説法 / 美辞麗句で飾った言葉

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rhetoric

修辞学;演説法 / 美辞麗句で飾った言葉

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彼女は大学で修辞学を学んだ。

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解説

1. 基本情報と概要

英単語: rhetoric

品詞: 名詞 (場合によっては「修辞学」を指す学問名としても使われる)

意味(英語): The art of using language effectively and persuasively.

意味(日本語): 言葉を効果的・説得力をもって使う技法、またはその学問。文章やスピーチにおける言葉遣いや修辞を指すことが多いです。

「人を説得したり印象づけたりするために、言葉を上手に操る技術・表現」を指す言葉です。話し手や書き手が巧みに言葉を選び、飾り立てたり、強調したりするようなニュアンスがあります。


  • 活用形:


    • 本来「rhetoric」は名詞のため、複数形は基本的に取りませんが、学術文献などで「rhetorics」という形が使われる場合もあります。

    • 形容詞形として“rhetorical” (修辞的な) があります。


  • 他の品詞:


    • 形容詞: “rhetorical” (修辞的な)

    • 副詞: “rhetorically” (修辞的に)


  • CEFRレベル: おおよそ C1(上級)


    • この単語は、日常会話レベルというよりは、政治や文学、スピーチなどの高度な文脈でよく登場するため、上級レベルに相当します。



2. 語構成と詳細な意味


  • 語源的構成: “rhetoric” はギリシャ語の rhetorikē (ῥητορική) に由来し、“rhētōr (ῥήτωρ)” は「雄弁家、演説者」を意味します。

  • 派生語・類縁語:


    • “rhetorical” (修辞的な)

    • “rhetorician” (修辞学者、雄弁家)


  • よく使われるコロケーション(共起表現)や関連フレーズ10選


    1. “political rhetoric” – 政治的修辞

    2. “heated rhetoric” – 熱のこもった修辞

    3. “anti-immigrant rhetoric” – 反移民の修辞

    4. “empty rhetoric” – 内容の乏しい修辞(口先だけの言葉)

    5. “soaring rhetoric” – 高揚感のある(高らかな)修辞

    6. “inflammatory rhetoric” – 扇動的な修辞

    7. “campaign rhetoric” – 選挙活動での修辞(言葉遣い)

    8. “rhetorical strategy” – 修辞戦略

    9. “high-flown rhetoric” – 大げさな修辞

    10. “eloquent rhetoric” – 雄弁な修辞



3. 語源とニュアンス


  • 語源:

    ギリシャ語の rhetorikē に遡り、古代ギリシャの弁論術 (スピーチ技法) が基盤となっています。

  • 歴史的背景:

    古代ギリシャやローマで、政治・法律・哲学と深く関わって発展してきた伝統的な学問。プラトンやアリストテレスなどの哲学者たちによって議論・研究され、雄弁術の核心として扱われてきました。

  • ニュアンス・使用上の注意点:


    • ポジティブな文脈: 言葉を巧みに扱う優れた技術として称賛する場合。

    • ネガティブな文脈: 「言葉だけが先行して中身がない」という批判的なニュアンス。


  • 使用シーン:


    • 主に政治演説や学術的論文、文学的表現を評する際に使うややフォーマルな単語。会話で使うと高度な印象を与えます。



4. 文法的な特徴と構文


  • 名詞性:


    • 「rhetoric」は不可算名詞として扱われることが多いです。

    • 「修辞学」という学問名としては抽象名詞です。


  • 一般的な構文例:


    • “(someone's) rhetoric focuses on …”

    • “(someone) employs rhetoric to …”

    • “(someone) criticizes the rhetoric of …”


  • イディオムや関連表現:


    • “to use (something) as mere rhetoric” – 単なる言葉だけのものとして使う

    • “the power of rhetoric” – 修辞・言葉の力



5. 実例と例文

ここでは日常会話・ビジネス・学術それぞれの文脈で3つずつ例文を示します。

A. 日常会話


  1. “Sometimes politicians’ rhetoric sounds too good to be true.”


    • (時々政治家の言葉って、良すぎて信用できないように思えるよね。)


  2. “Her fiery rhetoric at the protest caught everyone’s attention.”


    • (抗議活動での彼女の熱いスピーチは、みんなの注目を集めた。)


  3. “I appreciate good rhetoric, but I also want real action.”


    • (上手な言い回しは評価しているけど、それと同時に実行も求めたいね。)


B. ビジネス


  1. “The manager’s motivational rhetoric boosted the team’s morale.”


    • (マネージャーのモチベーションを上げる演説が、チームの士気を高めた。)


  2. “We should be careful that our marketing rhetoric matches our actual product quality.”


    • (マーケティングでの言葉遣いが、実際の商品品質に見合うものであるよう注意すべきだ。)


  3. “Too much corporate rhetoric can make customers suspicious.”


    • (企業が言葉ばかり並べ過ぎると、お客さんは疑い始めるかもしれない。)


C. 学術的な文脈


  1. “Aristotle’s treatise on rhetoric laid the foundation for classical argumentation.”


    • (アリストテレスの修辞学に関する論文は、古典的な論証の土台を築いた。)


  2. “Modern rhetoric research often incorporates psychological and linguistic perspectives.”


    • (現代の修辞学研究は、しばしば心理学的・言語学的視点を取り入れる。)


  3. “Analyzing political rhetoric requires understanding the social context of the discourse.”


    • (政治修辞を分析するには、その社会的背景を理解する必要がある。)



6. 類義語・反意語と比較


  • 類義語


    1. “oratory” (雄弁術) … スピーチに特化した「雄弁さ」。やや格式高い印象。

    2. “eloquence” (雄弁さ) … 滑らかで説得力のある言葉能力を強調。

    3. “discourse” (談話、論説) … 話されたり書かれたりする、思想を伝えるためのまとまった言語表現。

    4. “persuasion” (説得) … 相手を納得させる行為全般。「修辞」はその手段の一つといえる。


  • 反意語


    • はっきりとした反意語というよりは、「plain speech」(率直な言い方) や「direct/straight talk」など、飾り気なく直接的な言葉遣いを対比語として挙げられる。



7. 発音とアクセントの特徴


  • 発音記号 (IPA): /ˈrɛt̬.ər.ɪk/ (アメリカ英語), /ˈret.ər.ɪk/ (イギリス英語)

  • アクセント(強勢)の位置: 「re」 の “re” の部分に強勢があります。

  • アメリカ英語とイギリス英語:


    • アメリカ英語: /ˈrɛt̬.ər.ɪk/ (t が弾音化しやすい)

    • イギリス英語: /ˈret.ər.ɪk/ (t がはっきり発音される)


  • よくある発音の間違い: “rhe” を「リー」や「レ」などあいまいにするミスや、「h」を発音してしまう(実際はサイレント扱いに近い)など。


8. 学習上の注意点・よくある間違い


  • スペルミス: “rhetoric” の頭文字 “rh” は silent h のようなのに注意しましょう。

  • 同音異義語との混同: 同じ発音の単語は少ないですが、「rh」は特殊なので発音を確認するのが大事です。

  • 試験対策での出題傾向:


    • TOEIC などのビジネス系試験ではあまり頻出しませんが、政治や広報関連のリーディング問題で見かける可能性があります。

    • 英検やIELTS、TOEFL といったアカデミック色のある試験を受ける方は、エッセイや読解で登場することがあります。



9. 記憶に残るヒントやイメージ


  • 覚え方のヒント:


    • “rh” で始まる単語 (rhythm, rhinoceros など) は、h を発音しないという点で共通点があります。

    • “rinoceros” と同じ “r” の音を意識し、スペリングミスを防ぐとイメージしやすいかもしれません。


  • イメージ・ストーリー:


    • 「政治家や演説者が壇上で熱弁を振るう姿」を思い浮かべるとわかりやすいでしょう。彼らの使う力強い言葉遣いが “rhetoric” の典型例です。



以上が、「rhetoric」の詳細解説です。言語表現を学習する際、修辞学は奥深くて面白い分野なので、興味があればぜひ掘り下げて学んでみてください。

意味のイメージ
rhetoric
意味(1)

修辞学;演説法

意味(2)

美辞麗句で飾った言葉

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