redemption
以下では、英単語“redemption”について、できるだけ詳細に解説します。
1. 基本情報と概要
単語: redemption
品詞: 名詞 (noun)
意味(英語):
- The act of saving or being saved from sin, error, or evil.
- The action of regaining or gaining possession of something in exchange for payment, or clearing a debt.
意味(日本語):
- (宗教的・道徳的な)救い、救済
- (金銭的な)償還、買い戻し
「redemption」は、主に「救済」や「償還」の意味を持つ名詞です。宗教的文脈では、人々を罪から救う行為というニュアンスがありますし、ビジネスや金融の文脈では「買い戻し」や「支払って取り戻す」という意味になります。フォーマルな文脈でよく使われる傾向があります。
活用形
“redemption” は名詞で、可算・不可算の区別なく単数形で用いられることが多いです。したがって、活用形としては複数形 “redemptions” がほとんど使われない点に注意してください。
他の品詞形
- 動詞: redeem(りディーム)
意味: (罪や義務、債務などを)償う、買い戻す、(クーポン・ポイントなどを)換える
例: “He tried to redeem himself by working hard.” - 形容詞: redeemable(りディーマブル)
意味: 償還(払い戻し)可能な、(名誉などが)回復可能な
例: “These coupons are redeemable until the end of the month.”
CEFRレベルの目安
- C1(上級)
宗教的文脈や金融の専門用語として使われるため、やや高度な語彙です。
2. 語構成と詳細な意味
語構成
- 語幹 “redeem”:救済する、買い戻す
- 接尾語 “-tion”:動詞を名詞化するもの
“redeem” + “-tion” で “redemption” となり、「救済」「償還」の状態を名詞として表します。
他の単語との関連性(派生語・類縁語など)
- redeem (v.):買い戻す、償う
- redeemer (n.):救済者、贖い主
- redeemable (adj.):償還可能な、換金可能な
よく使われるコロケーション(共起表現)や関連フレーズ(10個)
- mortgage redemption(住宅ローンの償還)
- redemption fee(償還手数料)
- redemption policy(償還ポリシー)
- spiritual redemption(精神的・宗教的な救済)
- immediate redemption(即時償還)
- redemption in Christ(キリストによる救い)
- beyond redemption(救済不能、取り返しがつかない)
- early redemption(早期償還)
- ultimate redemption(究極の救い)
- bond redemption(債券の償還)
3. 語源とニュアンス
語源
- ラテン語の “redemptio” に由来し、 “redimere” (買い戻す)から来ています。
- 古フランス語や中世英語を経て現在の形 “redemption” になりました。
ニュアンスと歴史
- 宗教的・道徳的文脈: 罪からの救済、贖罪という深い意味合いが強調されます。
- 金融的文脈: 債券・ロ-ンなどを「償還」「返済」する少し堅い表現になります。
使うシーンとしてはフォーマルな文書や、宗教、文学、金融関連の文脈で多用されます。日常会話で使う際は、比喩的に「過去の失敗を取り戻す」といった意味合いで使うことがあります。
4. 文法的な特徴と構文
可算名詞か不可算名詞か
- 一般的には不可算名詞(抽象名詞)として使われますが、異なる種類や手段を強調する場合は可算扱いすることもあります。
構文例
- “(someone’s) redemption from …”
例: “His redemption from a life of crime took years.” - “to find redemption in …”
例: “He hoped to find redemption in serving others.”
- “(someone’s) redemption from …”
イディオムや表現
- “beyond redemption” = 「取り返しがつかない/救いようがない」
- “the promise of redemption” = 「救いの約束」「改善の見込み」
- “beyond redemption” = 「取り返しがつかない/救いようがない」
フォーマルな場面や文章で使われることが多い点を覚えておきましょう。
5. 実例と例文
日常会話 (カジュアル) 例文
- “I felt like I needed redemption after I messed up her birthday party.”
(彼女の誕生日パーティーを台無しにしてしまって、取り返しが必要だと感じたよ。) - “He found redemption in volunteering at the local shelter.”
(彼は地域のシェルターでボランティアをすることで自分を取り戻したんだ。) - “The movie’s theme was about redemption and forgiveness.”
(その映画のテーマは救済と許しについてだったよ。)
ビジネス (フォーマル) 例文
- “Early redemption of these bonds will require additional fees.”
(これらの債券を早期償還するには追加費用が必要です。) - “Customers can request coupon redemption at the counter.”
(顧客はカウンターでクーポンの交換を要求することができます。) - “The board discussed the impact of redemption policies on investor satisfaction.”
(取締役会は投資家の満足度に対する償還ポリシーの影響について協議しました。)
学術的・宗教的 (フォーマル) 例文
- “In many theological texts, redemption is portrayed as a core concept of salvation.”
(多くの神学的文献では、救済の中核概念として救い(贖罪)が描かれています。) - “His thesis explores the theme of moral redemption in 19th-century literature.”
(彼の論文では、19世紀文学における道徳的救済のテーマが探求されています。) - “Redemption narratives often involve a transformation of character.”
(救済を扱う物語では、しばしば登場人物の内面変化が描かれます。)
6. 類義語・反意語と比較
類義語
- salvation (救い、救済)
- 宗教的色合いが強く、それ以外では危機的状況からの救いを表す場合もある。
- 宗教的色合いが強く、それ以外では危機的状況からの救いを表す場合もある。
- atonement (償い、贖罪)
- 宗教儀式や道徳、罪への償いに近い。
- 宗教儀式や道徳、罪への償いに近い。
- deliverance (解放、救出)
- 危険や束縛からの解放を表すニュアンス。
- 危険や束縛からの解放を表すニュアンス。
- repayment (返済)
- 主に金銭的な意味での返済を指す。スピリチュアルな意味はない。
反意語
- condemnation (非難、宣告)
救われる(redemption)の反対で、罪や過ちにより断罪される状態を表す。
“redemption” は宗教や精神的な救いだけでなく、金銭的な償還や買い戻しにも使われる点で幅広い意味を持つのが特徴です。
7. 発音とアクセントの特徴
発音記号(IPA)
- アメリカ英語: /rɪˈdɛmpʃən/
- イギリス英語: /rɪˈdempʃən/
アクセント
- “re-DEMP-tion” のように、第二音節 “demp” に強勢があります。
よくある発音ミス
- 「re-DEM-ption」とアクセントを前後でずらしてしまうことに注意。
- /ʃən/(ション)の部分を /tʃən/ (チャン)にしないように気をつけましょう。
8. 学習上の注意点・よくある間違い
- スペルミス
- “redemtion” や “redemptionn” のように “p” を抜かしたり、重複させたりしないように注意。
- “redemtion” や “redemptionn” のように “p” を抜かしたり、重複させたりしないように注意。
- 同音異義語との混同
- 同音異義語はあまりありませんが、 “redeem” と “redeemable” が結びつきやすいので、綴りをしっかり覚えましょう。
- 同音異義語はあまりありませんが、 “redeem” と “redeemable” が結びつきやすいので、綴りをしっかり覚えましょう。
- 試験対策
- トピックとしては、TOEIC などの金融用語パートや、IELTS のリーディング・ライティングで出る場合があります。特に経済や文学、宗教に関するトピックで出題されることが多いです。
9. 記憶に残るヒントやイメージ
- “redemption” を “re + dem + p + tion” と区切って覚えると、真ん中の “dem” を落とさないように意識できます。
- “redeem” = “re(再び)” + “emere(買う)” という語源イメージで、「再び買い戻す」→「取り戻す」「救済する」という意味が連想しやすいです。
- 宗教画などで「救いのシーン」を思い浮かべると、精神的な救済の意味合いを憶えやすいです。金融の文脈では “coupon redemption” のように、クーポンを差し出して「負債を0にする」イメージで覚えるとよいでしょう。
以上が、“redemption” の詳細な解説です。宗教から金融まで幅広い文脈で使われる単語なので、用法に合わせて正確に覚えると表現力がアップします。
買い戻し
(質や差し押さえ物の)取り戻し
(約束などの)履行
(キリストの犠牲による)罪のあがない, 救済