disclose
1. 基本情報と概要
単語: disclose
品詞: 動詞 (verb)
活用形:
- 現在形:disclose
- 三人称単数現在形:discloses
- 現在分詞・動名詞:disclosing
- 過去形・過去分詞形:disclosed
意味 (英語): to make something known or reveal information that was previously secret or hidden.
意味 (日本語): 秘密や隠されていた情報を明らかにする、開示する、といった意味です。「秘密をバラす」というよりは、フォーマルな場面や文章で「開示する」「公開する」というニュアンスで使われます。
CEFRレベル: B2(中上級)
→ 「disclose」は日常会話よりは、ややフォーマルな文書やビジネスシーンで使われることが多い単語です。
他の品詞形:
- 名詞形:disclosure(開示、暴露)
例)The disclosure of confidential information.
2. 語構成と詳細な意味
語構成
- 接頭辞 (prefix): 「dis-」 …「反対」「取り除く」「開く」というニュアンスを持つ接頭辞です。
- 語幹 (root): 「close」 …「閉じる」を意味する語幹。
- 接尾辞 (suffix): なし(動詞形を作る際の明確な接尾辞はありませんが、「-e」で終わる形が基本です)。
「dis-」で「閉じられているものを開く」というイメージが合わさり、「隠れていたものを明らかにする」という意味になっています。
10個のコロケーション(関連フレーズ)
- disclose information(情報を開示する)
- disclose details(詳細を明かす)
- disclose the identity(身元を明らかにする)
- fully disclose(全面的に開示する)
- refuse to disclose(開示を拒否する)
- disclose the source(情報源を明かす)
- disclose the truth(真実を明かす)
- disclose records(記録を公開する)
- disclose earnings(収益を開示する)
- partial disclosure(部分的な開示)
┗ 例:partial disclosure of the documents(文書の一部の開示)
3. 語源とニュアンス
語源
- ラテン語の「dis-」(離れる、分ける)+ 「claudere」(閉じる)に由来するとされ、そこから古フランス語の “desclore” を経て英語に入りました。もともと「閉じられているものを開放する」というニュアンスがあります。
ニュアンス・使用時の注意
- 「disclose」は、ややフォーマルな響きを持つ動詞です。日常会話のカジュアルな場面で「秘密をバラす」感覚を表現するなら
reveal
でもよいですが、契約書やビジネス文書などで「情報を開示する」と言いたいときは「disclose」がよく用いられます。 - 特定の状況(法的文書、ビジネス書簡、報道など)で用いる際は慎重に使われ、情報開示における公的・公式のニュアンスがあります。
4. 文法的な特徴と構文
他動詞 (transitive verb): 「何を」開示するのか目的語が必要です。
例) to disclose secrets, to disclose information.使われやすい構文
- disclose + 名詞
- 例:They decided to disclose the document.
- 例:They decided to disclose the document.
- disclose + that節
- 例:He disclosed that the company was planning a merger.
- 例:He disclosed that the company was planning a merger.
- disclose + 名詞
フォーマル/カジュアル
- 「disclose」は比較的フォーマルな文脈で使われることが多い。カジュアルには「reveal」や「uncover」などを使うこともあります。
5. 実例と例文
(1) 日常会話での例文
“I don’t want to disclose my personal information to strangers.”
(知らない人に自分の個人情報を開示したくないよ。)“She finally disclosed the secret ingredient in her recipe.”
(彼女はやっと彼女のレシピの秘密の食材を明かしました。)“Could you disclose what’s bothering you?”
(何があなたを悩ませているのか教えてくれない?)
(2) ビジネスシーンでの例文
“We are required to disclose our financial statements annually.”
(私たちは年に1回、財務諸表を開示する必要があります。)“The contract states you must not disclose any confidential details.”
(契約書には、いかなる機密事項も開示してはならないと記されています。)“They have refused to disclose the terms of the agreement.”
(彼らはその合意の条件を開示することを拒否しています。)
(3) 学術的・公的な文脈での例文
“Researchers must fully disclose their methodology in the paper.”
(研究者は論文の中で自分たちの手法を完全に開示しなければなりません。)“We will disclose our findings at the upcoming conference.”
(私たちは次回の学会で研究結果を発表します。)“The government decided to disclose some classified documents.”
(政府は一部の機密文書を開示することに決めました。)
6. 類義語・反意語と比較
類義語 (synonyms)
- reveal(明らかにする)
- より一般的で日常的。
- 例: “He revealed his plan.”
- より一般的で日常的。
- expose(暴露する)
- 「隠されていたものを暴き出す」ニュアンスが強い。
- 「隠されていたものを暴き出す」ニュアンスが強い。
- unveil(お披露目する)
- もともとベールを取る意。「新製品発表」などで使われる。
- もともとベールを取る意。「新製品発表」などで使われる。
反意語 (antonyms)
- conceal(隠す)
- hide(隠す)
- withhold(保留する、差し控える)
それぞれ「情報を出さない」ニュアンスを持ちます。
- 例: “He concealed the truth.”(彼は真実を隠した。)
7. 発音とアクセントの特徴
- IPA: /dɪsˈkləʊz/ (イギリス英語)、/dɪsˈkloʊz/ (アメリカ英語)
- アクセント(強勢): 「dis*close*」の「-close」の部分に強勢がきます。
- イギリス英語とアメリカ英語の違い: 母音の発音が若干変わります。イギリス英語は「クロウズ」、アメリカ英語は「クロウズ(oʊ)」の音がわずかに異なります。
- よくある間違い: /ˈdɪsklɔːs/ として “dis-claus” のように母音を間違える場合がありますが、正しくは /dɪsˈkloʊz/ または /dɪsˈkləʊz/ です。
8. 学習上の注意点・よくある間違い
- スペルミス: “disclose” の “i” と “s” の位置を間違えて “dicslose” としてしまうなどのケース。
- 同音異義語との混同: 特に同音異義語はありませんが、「close」の綴りが入っているので “close” の動詞と混同しがち。
- 試験での出題傾向: TOEICや英検などビジネス・公的文脈のリーディング問題で「情報を開示する義務」などの内容を問う文章に出てくることがあります。文脈を理解しておくと有利です。
9. 記憶に残るヒントやイメージ
- 語源から覚える: “dis-” + “close”(閉じる)→ “閉じられているものを開く” → “開示する”というイメージ。
- ストーリーで覚える: 「秘密の箱を開く(dis-close)」→ 宝物や秘密を外に出す。「Open the box to disclose the treasure.」でイメージすると覚えやすいです。
- 勉強テクニック: ビジネス英文を読むときに「秘密を明かす文脈」で遭遇しやすい単語なので、その場面を想像して音読を繰り返すと定着しやすいです。
以上が「disclose」の詳細な解説です。フォーマルな文脈やビジネスシーンで「開示する」「明らかにする」という意味合いを表す際にぜひ使ってみてください。
〈隠れたもの〉‘を'あらわにする,見せる(uncover)
〈秘密など〉‘を'打ち明ける,明らかにする(reveal)