underestimate

以下では、動詞「underestimate」について、できるだけ詳しく解説します。

1. 基本情報と概要

・意味（英語 / 日本語）

• 英語: to estimate something to be less than it actually is
  


• 日本語: 実際よりも低く見積もる、過小評価する
  

「underestimate」は、「何かを実際よりも低く見積もってしまう」というニュアンスの単語です。相手の能力や必要なコスト、時間などを軽く見すぎてしまうようなときに使われます。

・品詞

動詞 (Verb)

・活用形

• 原形: underestimate


• 三人称単数現在: underestimates


• 現在分詞 / 動名詞: underestimating


• 過去形 / 過去分詞: underestimated

・派生形・他の品詞

• 名詞形: underestimation (過小評価という名詞)
  


• 形容詞や副詞としての「underestimate」は一般的に使われませんが、名詞形式の「underestimation」が観察されます。

・CEFRレベルの目安

• B2（中上級）
  
  「underestimate」は知識としては中級以上で登場する単語であり、文章や会話でも比較的よく使われます。
  

2. 語構成と詳細な意味

・接頭語・接尾語・語幹

• 接頭語: under- （下に、足りない、過小のイメージ）
  


• 語幹: estimate（見積もる）
  

「under-」は「足りない」「不足している」という意味を付与し、「estimate」は「見積もる」という意味です。合わせて「過小に見積もる」のニュアンスになります。

・関連語・派生語

• undervalue (過小評価する)
  


• underrate (過小評価する)
  


• overestimate (過大評価する、反義語)
  

・よく使われるコロケーション（10個）

1. underestimate the cost（費用を過小評価する）
   


2. underestimate the time required（必要な時間を過小評価する）
   


3. underestimate someone’s ability（誰かの能力を過小評価する）
   


4. underestimate the risks（リスクを過小評価する）
   


5. underestimate the importance（重要性を過小評価する）
   


6. seriously underestimate（深刻に過小評価する）
   


7. tend to underestimate（過小評価しがちである）
   


8. do not underestimate yourself（自分を過小評価しないで）
   


9. completely underestimate（完全に過小評価する）
   


10. underestimate the power of ...（～の力を過小評価する）
    

3. 語源とニュアンス

・語源

• 「under-」は古英語で「下位の、足りない」の意味をもつ接頭語。
  


• 「estimate」はラテン語の「aestimare」（評価する、推定する）からきています。
  

英語での使用は比較的新しく、形式上は「under-」＋「estimate」の組み合わせで「過小評価する」意味を表現するようになりました。

・ニュアンス／使用上の注意

• 「underestimate」は、「気軽に楽観視してしまう」「情報が不十分で正確に見積もれなかった」という場面でも使われやすいです。
  


• カジュアルな会話でも使われますし、ビジネスや学術論文でも「見通しが甘い」といった文脈で使われます。
  


• 相手の能力を軽視したり、必要なリソースを少なめに考えてしまう響きがあり、場合によっては侮蔑的にとられるリスクがあります。
  

4. 文法的な特徴と構文

・一般的な構文

• underestimate + 目的語
  
  例) Don’t underestimate me.
  
  (私を過小評価しないでください。)




• underestimate that + 節
  
  例) People often underestimate that time goes quickly.
  
  (人々は時間があっという間に過ぎることを過小評価しがちである。)

・可算/不可算・他動詞/自動詞など

• 「underestimate」は他動詞（transitive verb）です。必ず「何を」低く見積もるのか目的語が必要です。
  


• 「underestimation」は不可算名詞で使われることが多いですが、文脈によっては可算的に扱うことも可能です。
  

・使用シーン（フォーマル/カジュアル）

• フォーマルシーン: レポート、ビジネスメール、プレゼンテーションなど
  


• カジュアルシーン: 日常会話、SNS等
  

5. 実例と例文

ここでは「日常会話」「ビジネス」「学術的な文脈」それぞれ3つずつ、合計9つの例文を提示します。

1) 日常会話

1. Don’t underestimate my cooking skills—I’ve been practicing a lot lately!
   
   (私の料理の腕を過小評価しないで。最近たくさん練習しているんだから！)




2. I think you underestimate how much a toddler can learn in just one month.
   
   (1歳児が1カ月でどれほど学べるのか、あなたは過小評価していると思うよ。)




3. You shouldn’t underestimate the traffic on Friday evenings. It can be awful.
   
   (金曜の夕方の交通量を甘く見ないほうがいいよ。ひどい渋滞になるから。)

2) ビジネス

1. We underestimated the project timeline, so we had to work overtime.
   
   (プロジェクトのスケジュールを過小評価していたため、残業せざるを得ませんでした。)




2. The manager warned us not to underestimate the competition’s new strategy.
   
   (マネージャーは、競合の新しい戦略を過小評価しないように注意しました。)




3. Investors often underestimate the risks involved in emerging markets.
   
   (投資家は新興市場に伴うリスクをしばしば過小評価します。)

3) 学術的な文脈

1. Previous research tends to underestimate the complexity of social interactions.
   
   (先行研究はしばしば社会的相互作用の複雑さを過小評価する傾向があります。)




2. It is crucial not to underestimate the ecological impact of deforestation.
   
   (森林伐採が生態系に与える影響を過小評価しないことが重要です。)




3. Many studies have underestimated the long-term effects of microplastics in the ocean.
   
   (海洋におけるマイクロプラスチックの長期的影響を過小評価している研究が多いです。)

6. 類義語・反意語と比較

・類義語（Synonyms）

1. undervalue（過小評価する）
   
   
   
   • 「価値を下に見る、実際よりも低く評価する」ニュアンス。
     
   
   


2. underrate（過小評価する）
   
   
   
   • 「（特に才能・質などを）低く見積もる」、感覚的には「評価を軽んじる」。
     
   
   

これらは「underestimate」とほぼ同義ですが、口語的には「underrate」、ビジネス的には「undervalue」がやや使われやすいです。

・反意語（Antonym）

• overestimate（過大評価する）
  
  
  
  • 「実際よりも高く見積もる」という点で反対の意味をもちます。
  
  

7. 発音とアクセントの特徴

・発音記号（IPA）

• アメリカ英語(US): /ˌʌn.dɚˈɛs.tə.meɪt/
  


• イギリス英語(UK): /ˌʌn.dəˈres.tɪ.meɪt/
  

・アクセントの位置

• “under” の「un-」は弱く、 “es” の部分に強勢があります。


• アメリカ英語では dɚ と曖昧母音＋r の音になる点に注意。


• イギリス英語では də のように /ə/ で発音され、r ははっきり発音されないことが多いです。

・よくある発音の間違い

• アクセントを「un」に置かないように注意（× /ˈʌn.dɚ.es.tə.meɪt/ → 〇 /ˌʌn.dɚˈɛs.tə.meɪt/）。
  


• “estimate” の部分は「エスティメイト」のように「ティ」にしっかりと破裂音/t/を入れる。

8. 学習上の注意点・よくある間違い

1. スペルミスに注意

   
   
   • “underestimate” は “under”+“estimate” なので、-est-が連続する部分でつづりを間違えがち。
     
   
   



2. 「underrate」「understate」との混同

   
   
   • 「understate（控えめに言う）」と混同しやすいので、文脈で区別する必要があります。
     
   
   
   • TOEICやビジネス英語の場面では「workloadを過小評価する」「競合他社の強みを過小評価する」といった使い方が出題されることがあります。
     
   
   



3. 過剰に口語的すぎるわけではなく、ビジネスメールやレポートでも比較的頻繁に登場する単語。

9. 記憶に残るヒントやイメージ

• 「under + estimate」で「下に見積もる→過小評価」という直訳イメージを持つと覚えやすいです。
  


• 「もっとしっかり計算して！」という場面を思い浮かべると、「ちゃんと見積もりすべきなのに少なく数えてしまう」イメージが湧くと思います。
  


• 間違えやすい「underrate」や「understate」とは、あくまで「estimate」つまり「数値や評価を見積もる」と覚えて区別しましょう。
  

以上が、動詞「underestimate」の詳細な解説です。ぜひ参考にしてみてください。