最終更新日:2024/06/17
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元となった辞書の項目

little more than

...にすぎない / (数量の少なさを強調して)たった...

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彼はピアノ演奏に関しては初心者に過ぎない。

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解説

以下では「little more than」という表現について、できるだけ詳しく解説します。


1. 基本情報と概要

英語表記: little more than

品詞: フレーズ(イディオム的表現)

意味(英語): “only slightly more than” / “merely”

意味(日本語): 「ほとんど~にすぎない」「わずかに~以上」など

「little more than」は、「ただ~も同然」「~とほとんど大差がない」というニュアンスを強調したいときに使われます。たとえば「He is little more than a beginner.(彼は初心者同然だ)」のように、相手や物事がまだ十分ではないとか、ほとんど進歩がないというイメージを伝えるフレーズです。

活用形

本フレーズは単なる比較表現なので、いわゆる「動詞や形容詞」のように活用はしません。しかし、文脈によって「a little more than 〜」と冠詞を伴う形で使う場合などがあります。

その他の品詞への変化例


  • little は形容詞・副詞として用いられます(例: “He has little money.”など)。

  • more は much/many の比較級として用いられます(例: “He has more money than me.”など)。

※「little more than」は、一塊のイディオムで、品詞としては複数の単語が組み合わさった表現です。

CEFRレベルの目安

B2(中上級)

このレベルの学習者であれば、比較表現をある程度使いこなし、ニュアンスの違いを表せるようになっていると考えられます。


2. 語構成と詳細な意味


  • little: 「少ない」「小さい」「ほとんど~ない」という意味を持つ形容詞・副詞

  • more: “much/many” の比較級

  • than: 比較を示す前置詞/接続詞

「little more than」は直訳すると「(少し)~よりも多いだけ」という意味合いになりますが、実際は「ほとんど~と同じ」「わずかに~を上回るだけ」というニュアンスです。やや皮肉や否定的なトーンで使われることも多いです。

他の単語との関連性


  • nothing more than: 「~にすぎない」

  • hardly more than: 「ほぼ~に近い」

  • barely more than: 「かろうじて~を上回る」

よく使われるコロケーション(10例)


  1. little more than a child(子供同然)

  2. little more than a beginner(初心者も同然)

  3. little more than an excuse(言い訳同然)

  4. little more than a formality(形式的なものにすぎない)

  5. little more than a rumor(ほぼ単なる噂にすぎない)

  6. little more than a guess(推測同然)

  7. little more than a coincidence(偶然にすぎない)

  8. little more than an oversight(見落としにすぎない)

  9. little more than a token gesture(ほんの形だけの行為)

  10. little more than a placeholder(仮のものにすぎない)


3. 語源とニュアンス


  • little は古英語の lytel に由来し、「小さい」「僅かな」という意味を持った言葉です。

  • morema, mare といった比較級の形から派生してきました。

  • than は比較構文を表すのに古くから用いられてきた接続詞/前置詞です。

歴史的にも、「little more than」は、ある物事が「ほとんど意味を持たない」とか「大差ない」という点を強調するために用いられてきました。あまりポジティブな文脈には使われず、やや否定や軽視のニュアンスを帯びることが多いです。

使用シーン


  • 口語・文章: 両方でよく使われます。カジュアルよりは少し落ち着いた表現ですが、日常の会話でも自然に登場します。

  • 感情的な響き: 相手を少し否定的に見るニュアンスや「まだ在るべきレベルに達していない」という捉え方を含む場合が多いです。


4. 文法的な特徴と構文

一般的な構文


  • “(S) + be + little more than + (名詞/形容詞)”

    例: “He is little more than a beginner.”

  • “(S) + amount to + little more than + (名詞)”

    例: “Their plan amounts to little more than a wishful idea.”

イディオム


  • “little more than a pipe dream”: 「ほとんど夢物語にすぎない」

  • “little more than skin and bones”: 「ほとんど骨と皮だけ(やせ細っている)」

文法上のポイント


  • 他の比較表現「no more than」「not more than」と混同しないよう注意が必要。

  • “little” と “a little” は意味が変わる(“little” はほとんどないことを表す一方、“a little” は少しあることを表す)。ただし “little more than” は固定表現のため、「little」のままで使われるのが一般的。


5. 実例と例文

日常会話(カジュアル)


  1. “He’s little more than a kid if you ask me.”

    (私から見れば、彼は子供同然だよ。)

  2. “That threat is little more than big talk.”

    (あの脅し文句はほとんどただの大口叩きだよ。)

  3. “Her apology sounded like little more than an excuse.”

    (彼女の謝罪はただの言い訳みたいに聞こえたよ。)

ビジネスシーン


  1. “This proposal is little more than a formality unless they invest serious funds.”

    (まとまった資金を投入しない限り、この提案は形だけのものにすぎません。)

  2. “The partnership was little more than a marketing ploy.”

    (その提携はほとんどマーケティングの策略にすぎなかった。)

  3. “His contribution turned out to be little more than a single idea.”

    (彼の貢献は結局、ひとつのアイデアだけにすぎなかった。)

学術的な文脈


  1. “The hypothesis remains little more than a speculative theory.”

    (その仮説は推測の域を出ないままだ。)

  2. “His publication was little more than a summary of existing data.”

    (彼の論文は既存のデータの要約にすぎなかった。)

  3. “Their study offers little more than anecdotal evidence.”

    (彼らの研究は状況証拠にすぎないものだ。)


6. 類義語・反意語と比較

類義語


  • barely(かろうじて)

    例: “He could barely pass the exam.”(本当にギリギリ合格した)

    → 「ほとんど~ない」という点で近い。

  • hardly(ほとんど~ない)

    例: “He is hardly more than a beginner.”(初心者にすぎないと言ってもいい)

    → “little more than” と非常に近いニュアンス。

  • merely / only(単に)

    例: “He is merely a child.”(彼は単なる子供だ)

    → 「単なる~」を強調。

反意語


  • much more than(はるかに~以上)

    例: “He is much more than a beginner.”(彼は初心者というレベルを大きく超えている)

    → 意味の方向が逆。


7. 発音とアクセントの特徴


  • IPA(米国英語): /ˈlɪt̬.əl mɔːr ðæn/

  • IPA(英国英語): /ˈlɪt.əl mɔː ðæn/

“little” の “t” を米国英語ではやや弾くように発音し、英国英語でははっきり “t” と発音する傾向があります。

“than” の発音は /ðæn/(米) or /ðæn/(英)ですが、地域によって /ðən/ に近い発音になることもあります。

よくある発音の間違い


  • 「liddle」のように “t” を曖昧に発音してしまう。

  • “than”を “then” (/ðen/) と混同してしまう。


8. 学習上の注意点・よくある間違い


  • スペルミス: “littel” や “littele” などの誤り。

  • 「a little more than」と「little more than」を混同: “a little more than” は「もう少し~以上」という肯定的なニュアンスが強まる場合もある一方、「little more than」は「ほとんど~と変わらない」というやや否定的なニュアンス。

  • 「no more than」(「~にすぎない」)や「not more than」(「多くても~」)など、似た構文との混同に注意。

試験対策や資格試験での出題傾向

比較表現やイディオムの問題として登場する場合があります。英文読解で否定的なニュアンスを読み取る鍵となることが多いので注意しましょう。


9. 記憶に残るヒントやイメージ


  • “little more than” = “ほとんど + 同じレベル” というイメージ。

  • たとえば “a child” がイメージされるなら「まだ子供と変わらない程度」というふうにビジュアルで覚えると理解しやすいです。

  • 「little」の “litt” → “ちっちゃい”、「more than」(~より大きい)とセットにすると「ちょっと大きいかな……でも実際ほとんど変わらないよ」という印象を思い浮かべると覚えやすいでしょう。


以上が「little more than」の詳細解説です。「ほとんど~と同じ」「わずかな違いしかない」という印象を与えたいときに使われる表現なので、ネイティブの会話や文章を読む際によく見かけるはずです。ぜひ参考にしてみてください。

意味のイメージ
little more than
意味(1)

...にすぎない

意味(2)

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