元となった辞書の項目
work on
解説
1. 基本情報と概要
単語(フレーズ): work on
品詞: 句動詞 (phrasal verb)
CEFRレベル目安: B1(中級)
- ある程度英語に慣れてきて、日常生活でも頻繁に使うフレーズを理解し始めるレベル
意味(英語 / 日本語)
- 英語: To spend time and effort improving, developing, or focusing on something.
- 日本語: 何かを改善したり、発展させたり、集中して取り組んだりすること。
「work on」は、「何か(物事・課題・スキルなど)に取り組む」「努力して改善する」というニュアンスを持つフレーズです。日常生活からビジネスまで幅広い場面で使われます。
活用形
句動詞という性質上、動詞“work”の形態は以下のとおりになります。
- 現在形: work on
- 過去形: worked on
- 過去分詞: worked on
- 進行形: working on
「work」が他の品詞になる例としては、名詞“work”(作品・仕事)や形容詞“work-related”(仕事関連の)などがありますが、「work on」はあくまで動詞フレーズとして用いられます。
2. 語構成と詳細な意味
語構成
- work: “働く” “取り組む”などの意味をもつ動詞
- on: 前置詞(句動詞として割り切る場合は“副詞”とも言えます)。ここでは「対象に作用する」「向かって進む」というイメージを加えています。
“work on”の組み合わせにより、「(特定の課題や分野)に対して、努力や労力を注ぐ」という意味合いを持ちます。
よく使われるコロケーション(関連フレーズ 10個)
- work on a project
- プロジェクトに取り組む
- プロジェクトに取り組む
- work on an essay
- レポート(エッセイ)に取り組む
- レポート(エッセイ)に取り組む
- work on your mindset
- 考え方(マインドセット)を改善する・変えるように努める
- 考え方(マインドセット)を改善する・変えるように努める
- work on improving your skills
- スキルを向上させるよう努力する
- スキルを向上させるよう努力する
- work on oneself
- 自分自身の成長や改善に取り組む
- 自分自身の成長や改善に取り組む
- work on a plan
- 計画(プラン)を練る / 作成に取り組む
- 計画(プラン)を練る / 作成に取り組む
- work on your pronunciation
- 発音を練習する / 改善する
- 発音を練習する / 改善する
- work on the details
- 詳細を詰める / 取り組む
- 詳細を詰める / 取り組む
- work on building relationships
- 人間関係の構築に努める
- 人間関係の構築に努める
- work on your homework
- 宿題に取り組む
3. 語源とニュアンス
- 語源: “work”は古英語の“weorc”に由来し、「労働」「作業」といった意味を持ちます。“on”は古英語の“on”または“an”にさかのぼり、空間的・抽象的に「~の上に」「~に向かって」という意味を表してきました。
- ニュアンス: 「work on」は、ただ“work”するだけでなく、“特定の対象に意識を向けて取り組む”というニュアンスが強いです。英語学習者には「意識的に努力している」イメージとして覚えると使いやすいでしょう。
- 使用時の注意点:
- 口語でよく使われますが、ビジネスでも問題なく使用できます。
- 「work on it」のように目的語が代名詞の場合にも前後に分けず、基本的に“work on it”の形を保ちます。
- 口語でよく使われますが、ビジネスでも問題なく使用できます。
4. 文法的な特徴と構文
- 他動詞的に目的語を伴う句動詞
- “work on + 対象”という形で使われ、「~に取り組む/働きかける」という意味を表す。
- “work on + 対象”という形で使われ、「~に取り組む/働きかける」という意味を表す。
- フォーマル / カジュアル両方で使用可
- 日常会話ではカジュアルに「I’m working on it!(今やってるよ!)」などと使い、
- ビジネスの場面でも「I will work on that report(そのレポートを進めます)」などと言える。
- 日常会話ではカジュアルに「I’m working on it!(今やってるよ!)」などと使い、
- 文法上のポイント
- 前置詞“on”の後には目的語が続く(代名詞・名詞どちらでも可)。
- 目的語が長い場合も、基本形は“work on + 目的語”で変わりません。
- 前置詞“on”の後には目的語が続く(代名詞・名詞どちらでも可)。
5. 実例と例文
日常会話での例文(3つ)
- “I need to work on my cooking skills to impress my friends.”
- 「友達を喜ばせるために料理の腕を上げなきゃ。」
- 「友達を喜ばせるために料理の腕を上げなきゃ。」
- “He’s working on a new art project in his spare time.”
- 「彼は暇な時間に新しいアートプロジェクトに取り組んでるよ。」
- 「彼は暇な時間に新しいアートプロジェクトに取り組んでるよ。」
- “Are you still working on your homework?”
- 「まだ宿題やってるの?」
ビジネスでの例文(3つ)
- “We should work on improving our customer service strategy.”
- 「顧客対応戦略の改善に取り組むべきです。」
- 「顧客対応戦略の改善に取り組むべきです。」
- “I’m currently working on the budget report for next quarter.”
- 「来期の予算報告書に今取り組んでいます。」
- 「来期の予算報告書に今取り組んでいます。」
- “Let’s work on this project together to meet the deadline.”
- 「締め切りに間に合うように、このプロジェクトを一緒に進めましょう。」
学術的な場面・フォーマルな文脈(3つ)
- “She has been working on a research paper related to climate change.”
- 「彼女は気候変動に関する研究論文に取り組んでいます。」
- 「彼女は気候変動に関する研究論文に取り組んでいます。」
- “Our laboratory is working on developing more efficient solar panels.”
- 「私たちの研究室はより効率的な太陽光パネルの開発に取り組んでいます。」
- 「私たちの研究室はより効率的な太陽光パネルの開発に取り組んでいます。」
- “I intend to work on a dissertation focusing on data security.”
- 「データセキュリティに焦点を当てた博士論文に取り組むつもりです。」
6. 類義語・反意語と比較
類義語
- focus on(~に集中する)
- 使い方は似ていますが、work onは「実践的に取り組む」ニュアンスが強く、focus onは「意識や注意を向ける」ニュアンスが強いです。
- 使い方は似ていますが、work onは「実践的に取り組む」ニュアンスが強く、focus onは「意識や注意を向ける」ニュアンスが強いです。
- work at(熱心に取り組む)
- 意味としてはかなり近いですが、“work at”は「ある場所で働く」の意味にもなりやすく、文脈で意味が変わりやすいです。
- 意味としてはかなり近いですが、“work at”は「ある場所で働く」の意味にもなりやすく、文脈で意味が変わりやすいです。
- improve(改善する)
- 単独動詞ですが、具体的に“~を改善する”なら“improve on something”とも言え、こちらも似た場面で使われます。
反意語
- 厳密な反意語はありませんが、give up(諦める)が対照的な状況を表す表現と言えます。
7. 発音とアクセントの特徴
- 発音記号(IPA)
- アメリカ英語: [wɝːk ɑːn] / [wɝːk ɔn]
- イギリス英語: [wɜːk ɒn]
- アメリカ英語: [wɝːk ɑːn] / [wɝːk ɔn]
- 強勢(アクセント)の位置
- “work”の /wɝːk/ または /wɜːk/ の母音部分にやや強勢が置かれます。
- “on” の方は短めに発音されることが多いです。
- “work”の /wɝːk/ または /wɜːk/ の母音部分にやや強勢が置かれます。
- よくある発音の間違い
- “work”を “walk” のように発音してしまう場合。
- “on”を「アン」と濁らせすぎると不自然なので注意。
- “work”を “walk” のように発音してしまう場合。
8. 学習上の注意点・よくある間違い
- スペルミス: work と書くべきところを “wrok” のようにタイピングミスする。
- 類似フレーズの混同: “work out”(解決する、うまくいく)や “work in”(組み込む)と混同しないようにする。
- TOEIC・英検などの試験:
- ビジネスメールやミーティングのシーンで“work on”がよく登場することがあるため、リスニング・リーディング両方で注意しておきましょう。
9. 記憶に残るヒントやイメージ
- 語感のイメージ: 「work(働く、取り組む)」+「on(何かに向かって作用を及ぼす)」。
- 覚え方: 目の前にある課題や物の“上に身を乗り出して作業している”イメージで覚えると、より実感がわきやすいです。
- 勉強テクニック:
- “I’m working on my (skill).”という定型句で覚えておくと会話で即使えるようになります。
- 自分の取り組んでいるものをノートに書き出し、“I’m working on ~”の形で口に出して練習するとスムーズに記憶に残ります。
- “I’m working on my (skill).”という定型句で覚えておくと会話で即使えるようになります。
以上が「work on」の詳細な解説です。
「今取り組んでいます」という状況を端的に伝えられる便利な句動詞なので、ぜひ多用してみてください。
意味のイメージ
意味(1)
(制作・修理・解決のために)...に取り組む