元となった辞書の項目
grammatical
解説
1. 基本情報と概要
単語: grammatical
品詞: 形容詞 (adjective)
意味(英語): related to or in accordance with the rules of grammar
意味(日本語): 文法上正しい、または文法に関する
「文法的に正しい、あるいは文法に関することを表す形容詞です。文章が正しい文法規則に従っているかどうかを示す際に使われます。」
活用形
- 原形: grammatical
- 比較級: more grammatical (あまり使われる表現ではありません)
- 最上級: most grammatical (同上)
※通常は「文法的に正しい/正しくない」のように絶対的に判断する場合が多く、比較級・最上級の形はあまり日常的には用いられません。
他の品詞形
- 副詞形: grammatically (文法的に)
- 名詞形: grammar (文法)
- 派生形容詞: ungrammatical (文法的に誤った)
CEFRレベル目安: B2(中上級)
「ニュース記事や学術的なテキストを読む際にもよく出てきます。英語学習者としては中上級レベルでも使っていく単語です。」
2. 語構成と詳細な意味
語構成
- 語幹: grammar (文法)
- 接尾語: -ical (形容詞を作る接尾語)
「grammar」は古代ギリシャ語の「gramma(書かれたもの)」に由来し、-ical は「〜の性質を持つ」「〜に関連する」という意味を付ける接尾語です。
関連語や派生語
- grammar (名詞) - 文法
- grammarian (名詞) - 文法学者
- grammaticality (名詞) - 文法的正しさ
- grammatically (副詞) - 文法的に
コロケーション(共起表現)10選
- grammatical error → 文法上の誤り
- grammatical correctness → 文法的正確さ
- grammatical structure → 文法構造
- grammatical form → 文法形式
- grammatical knowledge → 文法知識
- grammatical rule → 文法規則
- grammatical function → 文法上の機能
- grammatical accuracy → 文法的な正確性
- ungrammatical sentence → 文法的に誤った文
- grammatical point → 文法上のポイント
3. 語源とニュアンス
語源
- 「grammatical」は「grammar(文法)」から派生しており、その起源は古代ギリシャ語の「gramma(文字、書かれたもの)」、さらに「graphein(書く)」にさかのぼります。
ニュアンス
- 「grammatical」は主に「文法的に正しい」という評価の文脈で用いられます。文法そのものを指し示す際にも使えますが、多くは「正確/正しくない」という基準を表す形容詞です。
- カジュアルな会話でも文章でも使いますが、文法そのものがテーマになる場面や、言語学・教育の文脈でよく登場します。あまり堅苦しいニュアンスではありませんが、内容的に専門性を感じさせる単語です。
4. 文法的な特徴と構文
- 形容詞として、名詞を修飾する際に使われます。例: “grammatical rules” (文法規則)
- 可算・不可算などは関係なし
- 「文法に合った正しい〜」というニュアンスで使われることが多いです。
- 副詞形は “grammatically”。文全体や動詞を修飾して「文法的に正しく」という意味になります。例: “He writes grammatically.”
よくあるイディオムや構文
- “That sentence is (un)grammatical.” → 「あの文は文法的に(不)正確だ」
- “Grammatical accuracy is important.” → 「文法的正確さは重要です」
5. 実例と例文
日常会話シーン(3例)
- “Is this sentence grammatical?”
- 「この文は文法的に正しい?」
- “I’m worried about grammatical mistakes in my essay.”
- 「作文の文法的なミスが気になります。」
- “Her speech was very clear and grammatical.”
- 「彼女のスピーチはとてもわかりやすくて文法も正確でした。」
ビジネスシーン(3例)
- “Please ensure the report is free of grammatical errors.”
- 「レポートに文法上の誤りがないようにしてください。」
- “We need to maintain a high standard of grammatical correctness in our official documents.”
- 「公式文書では高度な文法的正確性を維持する必要があります。」
- “A grammatical review of the presentation slides would be appreciated.”
- 「プレゼン資料の文法チェックをお願いできるとありがたいです。」
学術的シーン(3例)
- “This paper analyzes the grammatical structure of the language in detail.”
- 「この論文はその言語の文法構造を詳細に分析しています。」
- “Grammatical complexity varies across different dialects.”
- 「文法的複雑さは方言によって異なります。」
- “A thorough understanding of grammatical theory is essential for linguistic research.”
- 「言語学の研究には文法理論の徹底した理解が不可欠です。」
6. 類義語・反意語と比較
類義語
- correct (正しい)
- より広い文脈の「正しさ」を表現。文法に限らず事実関係などにも使える。
- より広い文脈の「正しさ」を表現。文法に限らず事実関係などにも使える。
- syntactical (統語上の)
- 文法の中でも語順や構成に焦点を当てた専門的な用語。
- 文法の中でも語順や構成に焦点を当てた専門的な用語。
- well-formed (形成規則に従った)
- 主に言語学やプログラミングなどで「規則に正しく従った」というニュアンス。
反意語
- ungrammatical (文法にかなっていない)
- 「文法的に間違っている」という直接的な反意語。
- 「文法的に間違っている」という直接的な反意語。
- incorrect (誤った)
- より一般的な「正しくない」。文法だけでなく事実や手順など、広い意味での誤りを指す。
7. 発音とアクセントの特徴
- 発音記号 (IPA): /ɡrəˈmætɪkl/
- アメリカ英語: [グラマティカル] のように [t] を少しはっきり発音する傾向。
- イギリス英語: [グラマティカル] のようにほぼ同じ発音だが、[t] や [ɪ] のニュアンスが若干異なることがある。
- アクセントは “-mat-” の部分に置かれ、[ɡrəmætɪkl] という感じで発音します。
- よくある間違いとして、語尾の “-ical” を “-icle” のように読み間違えるケースがあるので注意しましょう。
8. 学習上の注意点・よくある間違い
- スペル: 「cal」で終わることを忘れると「grammatical」ではなく「grammaticle」などと間違いやすい。
- 「grammar」と混同して、「grammer」などと綴りを誤る例も多い。
- 同音異義語ではありませんが、似た形容詞に “grammatical” と “grammaticality(名詞)” があり、混同しやすいので注意。
- TOEICや英検などでは、文法問題の解説として “grammatical correctness” という形で出題される可能性があるため、用語として覚えておくと便利です。
9. 記憶に残るヒントやイメージ
- “gramma-” と “-tical” に分けて発音・マインドマップすると覚えやすいです。
- 「司書(librarian)」「音楽家(musician)」のように接尾語 “-ian” が付くと別の職業名(grammarian)になる、という関連で覚えるのもおすすめです。
- 音やスペリングの面では「grammar」に “-ical” を追加するという流れをイメージするとよいでしょう。
- 勉強テクニックとしては、文法的に正しいかどうかを判定したいときに “(un)grammatical” という形容詞をさっと使う練習をすると、自然に定着します。
以上が “grammatical” の詳細な解説です。文法に関心がある方はもちろん、英語で書類を作成する方にとっても覚えておくと便利な形容詞です。
意味のイメージ
意味(1)
《名詞の前にのみ用いて》文法上の
意味(2)
文法にかなった