最終更新日:2025/11/27
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元となった辞書の項目

realism

現実主義 / 写実主義,リアリズム / 実在論

このボタンはなに?

現実主義は、生活をそのまま描写することに焦点を当てた文学運動です。

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解説

1. 基本情報と概要

単語: realism

品詞: 名詞 (noun)


  • 意味(英語): A style or attitude of representing things in a way that is true to life, focusing on facts and practical aspects rather than on ideals or abstract beliefs.

  • 意味(日本語): 物事をありのままに描写・認識しようとする態度や手法を指します。理想や抽象的な概念よりも、実際に存在する事実や現実を重視するスタイルや考え方です。こうした見方・考え方は、芸術・文学・哲学などで「現実主義(リアリズム)」と呼ばれ、具体的な事実描写や合理的な判断に価値を置きます。

「あるがままに捉える」「理想より実際の事実を重んじる」といったときに使われる、かなり学術的・芸術的なニュアンスのある単語です。


  • 活用形: 名詞なので、形としては複数形 realisms があり得ますが、通常は不可算的に使われることが多いです。

  • 他の品詞形


    • realist (名詞): 「現実主義者」

    • realistic (形容詞): 「現実的な」「写実的な」

    • realistically (副詞): 「現実的に」「写実的に」


  • CEFRレベル目安: B2(中上級)


    • B2は「中上級」で、ある程度の抽象的なトピックや専門的なテーマにも対応できるレベルを指します。



2. 語構成と詳細な意味


  • 語構成


    • real(現実の) + -ism(主義・思想・運動を意味する接尾語)

    • 「現実を重視する思想・態度」という意味合いが接尾語の -ism によって強調されています。


  • 派生語・類縁語


    • realist(現実主義者)

    • realistic(現実的な・写実的な)


  • よく使われるコロケーション(共起表現)や関連フレーズ(10個)


    1. literary realism(文学的写実主義)

    2. political realism(政治的リアリズム)

    3. social realism(社会的リアリズム)

    4. realism in art(芸術におけるリアリズム)

    5. philosophical realism(哲学的リアリズム)

    6. a touch of realism(リアリズムの要素/少しの現実味)

    7. embrace realism(現実主義を受け入れる)

    8. lack of realism(現実味の欠如)

    9. grounded in realism(現実主義に基づいている)

    10. realism vs. idealism(リアリズム対イデアリズム)



3. 語源とニュアンス


  • 語源


    • real はラテン語の “realis” に由来し、「物質的・実在的であること」を意味します。これに -ism (主義・思想を表す接尾語)が付くことで、「現実を重視する考え方・手法」という意味になりました。


  • 歴史的背景


    • 特に19世紀以降のヨーロッパ文学や芸術で、理想化・空想的な表現から離れ、人々の生活や社会を写実的に描く運動として発展しました。


  • 使用時の注意点


    • 「リアリズム」は芸術・文学・政治・哲学など多様な文脈で使われます。カジュアルな会話でも「I'm a realist.」のように使われることがありますが、一般的には多少フォーマルな響きがあります。

    • 現実的な態度を表すポジティブな意味にも、夢や理想を捨ててしまうドライなニュアンスにもなり得るので、文脈によって使い分けには注意が必要です。



4. 文法的な特徴と構文


  • 文法上のポイント


    • 通常は不可算名詞として扱われますが、文脈によっては「複数の異なる現実主義(思想)」といった形で可算扱いされることもあります。

    • 政治思想や文学運動など、「思想や流儀」として使うときは不可算的に用いられることが多いです。


  • 一般的な構文・イディオム例


    • “(be) grounded in realism”

    • 例文: “Her approach is firmly grounded in realism.”(彼女のアプローチはしっかりした現実主義に基づいている)

    • “a sense of realism”

    • 例文: “The writer’s description brings a strong sense of realism to the story.”(その作家の描写は物語に強い現実味を与える)


  • フォーマル / カジュアル


    • 「realism」は専門的な文脈(文学、芸術、政治、哲学など)でよく使われるため、会話ではややフォーマル寄りの言葉として聞こえる場合があります。ただし「I'm a realist.」や「He lacks realism.」のように日常会話での使用も不自然ではありません。



5. 実例と例文

(1) 日常会話での例文


  1. “I admire your realism about the situation; it’s better to face the facts.”

    (あなたの現実的な捉え方を尊敬するよ。事実に向き合うのが一番だね。)

  2. “He has too much realism and not enough imagination sometimes.”

    (彼はときどき現実的すぎて、想像力が足りないよね。)

  3. “Realism helps you stay practical in everyday life.”

    (リアリズムは、日常生活を実用的に保つのに役立ちます。)

(2) ビジネスでの例文


  1. “Our company strategy is guided by realism rather than blind optimism.”

    (私たちの会社の戦略は、ただの楽観主義ではなく現実主義によって導かれています。)

  2. “A bit of realism is essential when forecasting next quarter’s profits.”

    (来期の利益を予測する際には、ある程度の現実主義が欠かせません。)

  3. “We need to balance creativity with realism to achieve sustainable growth.”

    (持続的な成長を達成するためには、創造性と現実主義のバランスが必要です。)

(3) 学術的・文学的な例文


  1. “Realism in 19th-century literature challenged romanticized depictions of life.”

    (19世紀文学におけるリアリズムは、人生をロマンチックに描く手法に挑んだものだった。)

  2. “His philosophy of realism counters idealistic theories of universals.”

    (彼のリアリズムの哲学は、普遍をめぐる理想主義的な理論に対抗するものである。)

  3. “Social realism often focuses on the everyday struggles of the working class.”

    (社会的リアリズムは、しばしば労働者階級の日常的な苦闘に焦点を当てる。)


6. 類義語・反意語と比較


  • 類義語


    1. pragmatism(プラグマティズム)


      • 意味: 実用主義。行動や考え方の中で、実益や実用性を重視する立場。

      • リアリズムが「現実・事実重視」であるのに対して、プラグマティズムは「結果として役立つかどうか」を重視するニュアンスがある。


    2. materialism(唯物論)


      • 意味: 物質的なもののみを実在の根底とみなす思想。

      • リアリズムほど広義ではなく、哲学上の概念として使われることが多い。


    3. naturalism(自然主義)


      • 意味: 人間や社会を自然の一部と捉え、そのまま客観的に描こうとする文学的運動。

      • リアリズムとほぼ近い表現だが、より自然科学的視点の強調がある場合が多い。



  • 反意語


    1. idealism(理想主義)


      • 意味: 物事を理想化して捉え、精神的・観念的な価値を最も重んじる考え方。

      • リアリズムとは逆に、現実よりも理念・理想を中心に据えるニュアンスが強い。




7. 発音とアクセントの特徴


  • 発音記号(IPA)


    • 米: /ˈriː.ə.lɪ.zəm/

    • 英: /ˈrɪə.lɪ.zəm/ (イギリス英語では“ree-uh-li-zm”という感じで発音する人もいます)


  • 強勢(アクセント)の位置


    • 最初の “re-” の部分(第一音節: “ree” ないし “rɪə”)にアクセントがきます。


  • アメリカ英語とイギリス英語の違い


    • イギリス英語は “rɪə” と、「リア」に近い音になります。アメリカ英語は “riː.ə” と「リーア」にも近い長めの「リ」を発音することが多いです。


  • よくある発音の間違い


    • “realis-” の部分を「レーリズム」としがちですが、実際には “ree-” + “uh” くらいの音になることが多い点に注意。



8. 学習上の注意点・よくある間違い


  • スペルミス


    • 「real*i*sm」の “i” を落として “realsm” としてしまう間違いがあるので注意。


  • 同音異義語との混同


    • 似たスペリングの “realist” などを混同しないように。


  • 試験対策 (TOEIC・英検など)


    • ビジネスメールやレポートなどの読解問題で「実用的かどうか」「現実的な姿勢をとるかどうか」に言及する際に出ることがあります。

    • 芸術・文学では「写実主義」、政治や国際関係では「現実主義」という文脈で出題されることがあるため、文脈に注意して訳語をつかみ取りましょう。



9. 記憶に残るヒントやイメージ


  • イメージ


    • real(現実)」という単語がベースになっているので、“real=実際の、現実の”という意味から、「現実を直視する考え方」というイメージで覚えやすいです。


  • 覚え方のコツ


    • real + -ism → 「リアルに捉える主義」 → リアリズム、と関連づけて覚える。


  • ストーリー


    • 「夢ばかり追いかけていた人が、realism という考え方を知って地に足のついた人生を歩み始めた」という具合にストーリー化してみるのも有効です。



以上が「realism」の詳細な解説です。芸術・文学・政治など多彩な分野で用いられる語なので、現実主義や写実主義を示す表現としてぜひ押さえておきましょう。

意味のイメージ
realism
意味(1)

現実主義

意味(2)

写実主義,リアリズム

意味(3)

実在論

学術英単語(NAWL) / 和訳 / 4択問題

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