bias
【名/C】(布地の裁断や縫い目の)斜線 / 【名/C/U】《…に対する》心理的傾向, 先入観, 偏見《toward, against, for ...》 / 【形】斜めの / 【動/他】《…に対して》〈人〉に偏見を抱かせる《against, toward, in favor of ...》
「bias」の徹底解説
1. 基本情報と概要
▷ 英語: bias
▷ 日本語: 偏見、先入観、バイアス
- 品詞: 名詞 (不可算名詞として扱われることが多い)、動詞 (他動詞) としても使用可
- 例: “We should not let our personal experiences bias our judgment.”
- 例: “We should not let our personal experiences bias our judgment.”
- 活用形 (動詞として)
- 現在形: bias / biases
- 過去形: biased
- 過去分詞: biased
- 現在分詞: biasing
- 現在形: bias / biases
他にも形容詞化した「biased(偏った)」という形もあります。
「bias」は、特定の考え方や好みなどで物事を判断するときに、公平さを失うことを指します。日本語の「偏見」や「先入観」に近い言葉ですが、学術的にも「バイアス」として用いられます。日常会話からビジネス、研究など、幅広い場面で使われる単語です。
CEFRレベル目安: B2(中上級)
・身近なテーマやより抽象的なテーマにも対応できるレベルで理解・使用可能な単語です。
2. 語構成と詳細な意味
▷ 語構成
- bias は、歴史的にはフランス語由来の「biais」が語源とされており、現代英語では特定の接頭辞・接尾辞を持たずに1つのまとまった単語として扱われます。
▷ 派生語・類縁語
- biased (形容詞): 偏った
- unbiased (形容詞): 偏りのない、公平な
- biases (名詞の複数形、もしくは動詞の三人称単数形)
▷ よく使われるコロケーション(10 個)
- “implicit bias” – (無意識の)思い込み、無意識の偏見
- “gender bias” – 性差別的偏見
- “racial bias” – 人種的偏見
- “confirmation bias” – 確証バイアス(自分の考えに合う情報ばかりを集める傾向)
- “cultural bias” – 文化的偏見
- “selection bias” – 選択バイアス
- “bias toward/towards (someone/something)” – ~に対する偏見・好み(プラス・マイナス両面で)
- “to show bias” – 偏見・偏りを示す
- “to reduce bias” – 偏りを減らす
- “to overcome bias” – 偏見・先入観を乗り越える
3. 語源とニュアンス
「bias」は、古フランス語の “biais”(斜めの、曲がった)に由来し、中世を通じて「斜めに逸れる」というイメージが拡張され、「本来の針路や客観性から外れている状態」を指す言葉になりました。そのため、「中立から逸れている、偏っている」というニュアンスが今でも強く残っています。
ニュアンスや使用上の注意:
- ネガティブなイメージが強い: 特に「先入観を持っている」「公平でない」という文脈で使われやすいです。
- ビジネスや研究の場面では「結果が偏っている/公正ではない」という指摘にも使われます。
- 日常会話でも使われますが、「prejudice(差別的偏見)」ほど強い感情は含まない場合が多いです。
- ネガティブなイメージが強い: 特に「先入観を持っている」「公平でない」という文脈で使われやすいです。
口語・文章:
- 日常会話(口語)では、特定の好みによる「えこひいき」をややカジュアルにいう際にも使います。
- ビジネス・アカデミックなど正式な文書では、データの「公正性の欠如」や「偏り」を示すため頻出です。
- 日常会話(口語)では、特定の好みによる「えこひいき」をややカジュアルにいう際にも使います。
4. 文法的な特徴と構文
▷ 名詞として
- 通常は不可算名詞として扱われ、「a bias」という形で可算的に扱う場合もありますが、一般的には「bias(偏見・傾向)」という抽象的な使い方が多いです。
- 例: “There is a bias against women in this industry.”
- 例: “There is a bias against women in this industry.”
▷ 動詞として
- 「~に偏見を持たせる」「~を偏らせる」という意味で他動詞 (transitive verb) として用いられます。
- 例: “The media coverage might bias public opinion.”
▷ よくある構文
- “(someone) has a bias against/for (someone/something)”
- 例: “He has a bias against modern art.”
- 例: “He has a bias against modern art.”
- “(someone/something) is biased toward/against (someone/something)”
- 例: “The report is biased against small businesses.”
- 例: “The report is biased against small businesses.”
- “(something) might bias (someone/something)”
- 例: “Prior experience might bias researchers.”
5. 実例と例文
▷ 日常会話での例文(3例)
- “I think my dad has a slight bias against spicy food, so he rarely tries new dishes.”
- (父は辛いものに対してちょっとした偏見があると思うから、滅多に新しい料理を試さないんだ。)
- (父は辛いものに対してちょっとした偏見があると思うから、滅多に新しい料理を試さないんだ。)
- “She seems biased toward her younger brother when they argue.”
- (彼女は弟とケンカするときに、どうしても弟の味方をしてしまうみたいだ。)
- (彼女は弟とケンカするときに、どうしても弟の味方をしてしまうみたいだ。)
- “We need to check our own biases before we judge others.”
- (私たちは他人を判断する前に、自分の偏見を自覚する必要がある。)
▷ ビジネスでの例文(3例)
- “We must ensure the recruitment process is free from any gender bias.”
- (採用プロセスで性差別的な偏見が入らないようにしなければなりません。)
- (採用プロセスで性差別的な偏見が入らないようにしなければなりません。)
- “The survey results could be skewed by selection bias.”
- (そのアンケートの結果は選択バイアスによって偏った可能性があります。)
- (そのアンケートの結果は選択バイアスによって偏った可能性があります。)
- “Our marketing campaign might inadvertently bias consumer perceptions.”
- (私たちのマーケティングキャンペーンは、知らず知らずのうちに消費者の認識を偏らせてしまうかもしれません。)
▷ 学術的な文脈での例文(3例)
- “Researchers must clarify how they minimized bias in their study design.”
- (研究者は研究デザインにおいてどのようにバイアスを最小化したかを明確にしなければなりません。)
- (研究者は研究デザインにおいてどのようにバイアスを最小化したかを明確にしなければなりません。)
- “The concept of confirmation bias is key in cognitive psychology.”
- (確証バイアスの概念は、認知心理学において非常に重要です。)
- (確証バイアスの概念は、認知心理学において非常に重要です。)
- “To achieve reliable data, we must eliminate any cultural biases from the methodology.”
- (信頼できるデータを得るためには、手法からあらゆる文化的なバイアスを排除する必要があります。)
6. 類義語・反意語と比較
▷ 類義語
- prejudice (偏見)
- “prejudice” は相手に対する偏見や先入観が強く、差別的ニュアンスがある場合が多い。
- “prejudice” は相手に対する偏見や先入観が強く、差別的ニュアンスがある場合が多い。
- partiality (えこひいき、ひいき)
- “partiality” は「公平でない」状態に焦点があり、感情的に好き・嫌いが作用する。
- “partiality” は「公平でない」状態に焦点があり、感情的に好き・嫌いが作用する。
- inclination (傾向、好み)
- “inclination” はもう少しニュートラルで「~しがち」「~したいという気持ち」を表現する。
- “inclination” はもう少しニュートラルで「~しがち」「~したいという気持ち」を表現する。
- tendency (傾向)
- “tendency” は「~という流れや傾向」自体を指し、バイアスの不公平なニュアンスは薄い。
- “tendency” は「~という流れや傾向」自体を指し、バイアスの不公平なニュアンスは薄い。
▷ 反意語
- fairness/equity (公正/公平)
- “fairness” は「公平さ」、偏らない状態。
- “equity” は「公正かつ平等」、社会的な文脈で用いられる。
- “fairness” は「公平さ」、偏らない状態。
- objectivity (客観性)
- “objectivity” は「主観の影響を受けない状態」、対義的な概念。
7. 発音とアクセントの特徴
- 発音記号 (IPA): /ˈbaɪ.əs/
- アクセント: 第1音節「ba」(BAI) にストレスがあります。
- アメリカ英語 / イギリス英語: 大きな違いはなく、どちらも /ˈbaɪ.əs/ と発音されることが多い。
- よくある発音の間違い:
- 「bia’s」とアポストロフィを付けるように読んでしまう人がいるが、不自然。
- 子音の間に母音を入れて「バイアース」のように伸ばしすぎる発音も注意。
- 「bia’s」とアポストロフィを付けるように読んでしまう人がいるが、不自然。
8. 学習上の注意点・よくある間違い
- スペリングミス: “biass” “biasse”などと綴る誤り。
- 同音異義語との混同: ほぼありませんが、“by us”(バイ アス)と誤解するなど、音での混乱に注意する例があります。
- 試験対策:
- TOEICや英検のリーディングやリスニングで、「統計調査の歪み」や「偏見」といった文脈の問題でよく登場します。
- 研究レポートにおける「どのようにバイアスを除去するか」はアカデミック英語でも頻出ポイント。
- TOEICや英検のリーディングやリスニングで、「統計調査の歪み」や「偏見」といった文脈の問題でよく登場します。
9. 記憶に残るヒントやイメージ
- “bias” = “斜めに(モノを見る)” というイメージを持つとわかりやすいです。
- 物事を真っすぐ、公平に見ることができず、「ちょっと斜めになってしまう状態」という発想で覚えると定着しやすいです。
- 物事を真っすぐ、公平に見ることができず、「ちょっと斜めになってしまう状態」という発想で覚えると定着しやすいです。
- 「バイアス線」が曲がっているイラストを頭に思い浮かべると、常に何かに偏ってしまっているニュアンスをイメージできます。
- スペリングは「bi + as」で構成されているシンプルさを意識すると、つづりミスを減らせます。
以上が「bias」の詳細解説です。公正性・客観性を重視する文脈で特によく登場し、ビジネスから学問、日常会話に至るまで幅広く使われる大切な単語です。ぜひ習得して、会話や文章の正確さを高めてみてください。
〈C〉(布地の裁断や縫い目の)斜線,バイアス
〈C〉〈U〉(…に対する)心理的傾向,性癖;先入観;偏見《+toward(against,for)+名》
斜めの;斜めに裁った
(…に対して)〈人〉‘に'偏見を抱かせる,〈人の意見・心〉'を'一方に片寄らせる
《+名+against(towards, in favor of)+名》