元となった辞書の項目
deal
解説
以下では、英単語 “deal” の動詞としての用法を、できるだけ詳しく解説します。
1. 基本情報と概要
意味(英語)
• deal: “to handle or manage a situation or task,” “to distribute or give out,” “to do business”
意味(日本語)
• 「扱う」「対処する」「(カードなどを)配る」「取引をする」といった意味を持つ動詞です。
「問題に対処する」「ビジネス取引をする」「カードを配る」といった場面で使われます。日常会話からビジネスまで幅広く登場する、非常に頻度の高い動詞です。
品詞と活用
- 品詞: 動詞 (Verb)
- 活用形: deal(原形)- deals(3人称単数現在形)- dealt(過去形・過去分詞形)- dealing(現在分詞形)
他の品詞形
- 名詞形 “a deal” : 「取引」「契約」など
- 派生形 “dealer” : 「売人」「ディーラー」「業者」など
- “dealing” が名詞として使われる場合もあり、「取引」「対処法」などを表す。
CEFRレベル
- B1(中級)レベル目安
→ 日常的なやりとりでよく使われる単語であり、「deal with~」などは中級レベルの定型フレーズです。
2. 語構成と詳細な意味
“deal” は語幹そのものが動詞として機能しており、特に接頭語や接尾語の形ではありません。
古英語の “dælan” に由来し、「分ける」「配分する」などの意味合いを持っていました。そこから現在の「扱う」「処理する」「配る」「分配する」という意味になっています。
よく使われるコロケーション(10個)
- deal with a problem → 問題に対処する
- deal with complaints → 苦情を処理する
- deal cards → カードを配る
- deal a blow → 打撃を与える
- do a deal → 取引をする
- deal in stocks → 株式を扱う
- deal with uncertainty → 不確実性に対処する
- deal fairly (with someone) → 公平に扱う
- deal out punishment → 罰を与える
- deal with stress → ストレスに対処する
3. 語源とニュアンス
- 語源: 古英語 “dælan” (to divide, distribute) → 中英語 “delen” → 近代英語 “deal”
- 歴史的変遷:
- 「分かち合う」「分配する」というニュアンスが強かったが、取引や交渉などの意味へ拡大。
- 「分かち合う」「分配する」というニュアンスが強かったが、取引や交渉などの意味へ拡大。
- 使用時のポイント:
- 「deal with ~」は「~に対処する」「~を扱う」の意味で、日常会話やビジネスの場面で最もよく使われる。
- 「deal (someone) a card」はトランプなどでカードを「配る」という意味。
- 「deal with ~」は「~に対処する」「~を扱う」の意味で、日常会話やビジネスの場面で最もよく使われる。
- フォーマル/カジュアル:
- 「deal with ~」は比較的どんなシーンでも使える中立的な表現。
- 「deal a blow」はニュース記事や報道などで見られるややフォーマル寄りの表現。
- 「deal with ~」は比較的どんなシーンでも使える中立的な表現。
4. 文法的な特徴と構文
- 自動詞としての用法: “deal with ~” = 「~を扱う/対処する」
例: I have to deal with several issues today. - 他動詞としての用法: “deal the cards” = 「カードを配る」
例: Could you deal the cards for us? - イディオム:
- “deal (someone) in” → カードゲームに途中参加させる
- “deal in” → (特定の商品を)扱う/商売する
- “deal out” → 分配する、配る
- “deal (someone) in” → カードゲームに途中参加させる
5. 実例と例文
日常会話 (3例)
- “I need to deal with my laundry before I go out.”
(外出する前に洗濯物を片付けなきゃ。) - “Can you deal the cards? Let’s play poker!”
(カードを配ってくれる?ポーカーやろう!) - “I’m trying to deal with my schedule this week, but it’s hectic.”
(今週はスケジュールが超忙しくて、なんとかやりくりしてるところ。)
ビジネス (3例)
- “We have to deal with customer complaints as soon as possible.”
(顧客からの苦情には、できるだけ早く対応する必要があります。) - “They’ve decided to do a deal with a new supplier.”
(彼らは新たな仕入れ先と取引をすることに決めました。) - “We must deal fairly with all our partners.”
(すべてのパートナーを公平に扱わなければなりません。)
学術的・フォーマル (3例)
- “The study aims to deal with the ethical implications of this technology.”
(この研究は、この技術の倫理的影響について扱うことを目的としています。) - “In her paper, she deals with the complex origins of modern linguistics.”
(彼女の論文では、現代言語学の複雑な起源が論じられています。) - “We need a comprehensive framework to effectively deal with climate change.”
(気候変動に効果的に対処するには、包括的な枠組みが必要です。)
6. 類義語・反意語と比較
類義語
- handle(処理する)
- 例: “I can handle this situation.”(この状況は対処できます。)
- 「物理的・感情的な処理」にフォーカスする点で似ている。
- 例: “I can handle this situation.”(この状況は対処できます。)
- manage(管理する)
- 例: “She managed the project successfully.”(彼女はプロジェクトをうまく管理した。)
- cope with(うまく対処する)
- 例: “He had to cope with a great deal of stress.”(彼は多大なストレスに対処しなければならなかった。)
反意語
- ignore(無視する)
- avoid(避ける)
“deal with ~” は「面と向かって対処する」ニュアンス。反意語は「無視する」「避ける」などの行動にあたります。
7. 発音とアクセントの特徴
- IPA: /diːl/
- アメリカ英語・イギリス英語ともに /diːl/ と発音し、大きな違いはありません。
- アクセント: “deal” は 1 音節なのでアクセントは特別に意識する必要はありませんが、母音の「ee」をしっかり伸ばして「ディール」とならないよう意識するとよいです。
- よくある誤り: “dill”(ディル: ハーブの一種)や “dial”(ダイアル)と混同しないようにすること。
8. 学習上の注意点・よくある間違い
- スペルミス: “deal” を “deall” や “dell” と書いてしまうミス。
- 同音異義語との混同: “dill” (ハーブ)、 “deel” (古いスペル) など。
- 試験対策:
- TOEICなどでは “deal with” の熟語表現が頻出。
- 問題を「取り扱う」「解決する」などの意味で Listening/Reading に出題される可能性が高い。
- TOEICなどでは “deal with” の熟語表現が頻出。
9. 記憶に残るヒントやイメージ
- 語源が “divide” / “distribute” (分ける)に由来するため、「何かを分けて整理する → 何かに対処する」というイメージを持つと覚えやすいです。
- “deal = ディール” と「ディーラー(dealer)」をつなげて考えると「配る・扱う」イメージがわき、記憶が定着しやすくなります。
- “deal with” は「~をなんとか処理する/対処する」の定番表現としてセットで覚えるのがオススメです。
以上が動詞 “deal” の詳細解説です。ぜひ、例文やコロケーションとともに繰り返し学習して、使いこなせるようになってください。
意味のイメージ
意味(1)
《deal+名+名=deal+名+at(to)+名》〈打撃・仕打ちなど〉'を'…‘に'加える
意味(2)
…'を'分配する,分ける