元となった辞書の項目
wire
動詞
…‘を'針金で結ぶ《+名+together》 / (…のために)〈家など〉‘に'電線を取り付ける《+名+for+名》 / 〈人〉‘に'電報を打つ / (…に…を求めて)電報を打つ《+to+名+for+名》
解説
1. 基本情報と概要
単語: wire
品詞: 動詞 (名詞としても存在しますが、ここでは動詞に焦点を当てます)
CEFRレベル目安: B2(中上級)
意味(英語 / 日本語)
- (英) to send money electronically; to connect or set up electrical circuits; to install wire or electrical wiring
- (日) 電子送金をする、電線・配線をつなぐ、または電線を取り付けるという意味の動詞です。たとえば、誰かにお金を振り込むときや、電気配線を設置・接続するときに使います。ややテクニカルなニュアンスがあり、特に金融取引や設備工事の現場でよく使われます。
活用形
- 現在形: wire (主語が三人称単数の場合は “wires”)
- 過去形: wired
- 過去分詞: wired
- 現在分詞: wiring
派生形 (他の品詞)
- 名詞: wire → 細い金属線またはワイヤー
- 形容詞: wired → 電線がつながれている、または興奮して落ち着かない状態を表す口語表現
2. 語構成と詳細な意味
英単語 “wire” は、短い単語で特に複雑な接頭語・接尾語を持ちませんが、名詞の “wire” から派生して動詞として使われるようになった経緯があります。
意味の詳細
- (電子送金をする)
- to wire money → お金をワイヤー送金 (銀行などを通じて電子的に送金する)
- to wire money → お金をワイヤー送金 (銀行などを通じて電子的に送金する)
- (電気配線をする)
- to wire a house → 家に配線を施す
- to wire a house → 家に配線を施す
- (通信回路・回線を取り付ける)
- to wire a system → システムに回線を引く
- to wire a system → システムに回線を引く
関連語や派生語
- wired (形容詞)
- 通常の意味: 電線がつながっている / テクノロジーが備わっている
- 口語的な意味: 興奮している、神経が高ぶっている
- 通常の意味: 電線がつながっている / テクノロジーが備わっている
よく使われるコロケーション(10個)
- wire money → (お金を送金する)
- wire a payment → (支払いを送金する)
- wire a house → (家を配線する)
- wire an alarm system → (警報システムを配線する)
- wire a circuit → (回路を配線する)
- wire up a device → (装置を配線する / 接続する)
- wire transfer fee → (送金手数料)
- wire connections → (配線接続)
- wire instructions → (振込指示)
- wire the funds → (資金を送金する)
3. 語源とニュアンス
語源: 古英語の「wīr」(金属製の細線)に由来します。もともとは名詞として “wire” が使われていましたが、通信技術の発展とともに「電線をつなぐ」「電信で送る」という動詞用法が広まりました。
ニュアンス:
- 金融の場面や設備配線の場面でフォーマルに用いられることが多いです。
- 「お金を送る」といった場面ではビジネス寄りの文脈が強く、銀行などで使用される正式な表現です。
- 「配線をする」という意味では、電気工事・ネットワーク工事などのテクニカルな場面で使われやすいです。
使用時の注意点: 口語・文章ともに使えますが、「電子送金する」という意味ではオフィシャルな文脈(ビジネスや金融)で特に多用されます。
4. 文法的な特徴と構文
- 他動詞として使われることがほとんどです。「何を (目的語) に対して wire するか」という形になります。
- 「to wire something to someone」: 「何かを誰かに送金する」/「配線する」などの構文。
イディオムや一般的な構文
- wire money to someone
- 誰かにお金を送金する
- 誰かにお金を送金する
- be wired up (口語表現)
- 緊張している、興奮している
- 緊張している、興奮している
- wire something for sound
- (映画撮影や舞台などで) 音響機器を配線する
- (映画撮影や舞台などで) 音響機器を配線する
フォーマル/カジュアル:
- 「配線する」「送金する」のニュアンスではフォーマル寄りに使われる場合が多いです。
- 「wired up」のように形容詞になると、カジュアルな口語表現としても使われることがあります。
5. 実例と例文
(1) 日常会話での例文 (3例)
- “I need to wire some money to my brother. Could you help me set up a transfer?”
- 「弟にお金を送金しなきゃいけないんだけど、振込の準備を手伝ってくれない?」
- 「弟にお金を送金しなきゃいけないんだけど、振込の準備を手伝ってくれない?」
- “We have to wire the speakers properly so that the sound is clear.”
- 「スピーカーをきちんと配線しないと、音がはっきりしなくなるよ。」
- 「スピーカーをきちんと配線しないと、音がはっきりしなくなるよ。」
- “Is the TV wired correctly? I can’t get any signal.”
- 「テレビの配線は合ってるかな?信号が入らないんだけど。」
(2) ビジネスシーンでの例文 (3例)
- “Please wire the payment to our account by the end of the week.”
- 「今週末までに当社の口座に支払いを送金してください。」
- 「今週末までに当社の口座に支払いを送金してください。」
- “We’ve decided to wire the funds overseas instead of using a check.”
- 「小切手ではなく、海外送金を使うことにしました。」
- 「小切手ではなく、海外送金を使うことにしました。」
- “Could you wire the new building with high-speed internet cables?”
- 「新しいビルに高速インターネットケーブルを配線してもらえますか?」
(3) 学術的 / 専門的な文脈での例文 (3例)
- “When wiring a laboratory, it is crucial to follow strict safety protocols.”
- 「研究室の配線を行う際は、厳格な安全規則に従うことが不可欠です。」
- 「研究室の配線を行う際は、厳格な安全規則に従うことが不可欠です。」
- “The engineer suggested wiring the sensors to a central control unit.”
- 「技術者はセンサーを中央制御ユニットへ配線するよう提案しました。」
- 「技術者はセンサーを中央制御ユニットへ配線するよう提案しました。」
- “To wire the microcontroller correctly, you should consult the official datasheet.”
- 「マイコンを正しく配線するには、公式のデータシートを参照すべきです。」
6. 類義語・反意語と比較
類義語 (Synonyms)
- transfer (送金する)
- 一般的に「送金する」全般を意味し、銀行振込や電子送金まで幅広く使える。
- 一般的に「送金する」全般を意味し、銀行振込や電子送金まで幅広く使える。
- connect (つなぐ)
- 配線というよりは、ケーブルなどで「接続する」という広い意味合い。
- 配線というよりは、ケーブルなどで「接続する」という広い意味合い。
- install (設置する)
- 具体的に機器などを取り付ける場合に使う。配線作業よりは全般の設置を指す。
- 具体的に機器などを取り付ける場合に使う。配線作業よりは全般の設置を指す。
反意語 (Antonyms)
- “disconnect” (切断する)
- 配線や接続を外すことを表す。
- 配線や接続を外すことを表す。
ニュアンスの違い:
- “wire” は「送金する・配線する」に特化した動詞ですが、 “transfer” は金銭の移動全般、 “connect” は電気やネットワークをつなぐこと全般を指します。
7. 発音とアクセントの特徴
- 発音記号(IPA): /waɪər/
- アメリカ英語: “ワイヤー” (rをやや強めに発音)
- イギリス英語: “ワイア” (rが比較的弱め)
よくある発音の間違い
- “wire” の “i” が「ワイ」として聞こえにくく、一音節のように “war” と混同されることがあります。
- 語末の “r” をはっきり発音し過ぎたり、逆に脱落させたりする誤りがよくあります。
8. 学習上の注意点・よくある間違い
- スペルミス: “wire” のつづりを “wier” とまちがえるケース。
- 同音異義語との混同: “lyre (リラ)” 楽器の名前ですが、音が似ているわけではありませんがスペルがやや似ているので注意。
- 送金 (wire transfer) と 配線 (wire a device) の意味の混同: コンテクストによって意味が違うので、文章全体の流れを読む必要があります。
試験対策
- TOEICなどのビジネス英語の試験では “wire transfer” というフレーズが頻出します。
- 金融関連や技術系の文脈で出やすいので、文脈に合わせて正しい訳や使い方を覚えましょう。
9. 記憶に残るヒントやイメージ
- 「wire (ワイヤー) = 金属線」というイメージがもともとあり、そこから「配線をする」や「線を使ってお金を送る」と覚えるとわかりやすいです。
- 「wire transfer の abbreviations (略)」として “TT” (telegraphic transfer) が使われたりもするので、一緒に覚えると便利です。
- 「配線する」イメージと「電信送金する」イメージをひとまとめにして、 “wire” は「ワイヤーでつなぐ / お金を電信で送る」と暗記しておくと混同しにくくなります。
以上が、動詞 “wire” の詳細解説です。銀行の送金手続きや電気配線といった、わりとフォーマル&テクニカルな場面で活躍する単語なので、使い方の区別をしっかり押さえておきましょう。
意味のイメージ
意味(1)
…‘を'針金で結ぶ《+名+together》
意味(2)
(…のために)〈家など〉‘に'電線を取り付ける《+名+for+名》
意味(3)
〈人〉‘に'電報を打つ
意味(4)
(…に…を求めて)電報を打つ《+to+名+for+名》